当院のリハビリでは、主に慢性疼痛の方を中心に理学療法(運動器リハビリ)を行っています。慢性疼痛は、日常生活に支障をきたし、生活の質を低下させることがありますが、適切な理学療法を受けることで、痛みを軽減し、生活の質を改善することができます。
慢性的な痛みのある部位には炎症に伴いファシア(筋膜など)の癒着が発生することが考えられています。この癒着に対するハイドロリリースは疼痛の軽減に非常に有効と思われます。そして、当院ではハイドロリリースと併用して理学療法を行うことをお勧めしています。その理由として、炎症はなぜ生じたのか、その根本的な問題に意識を向けることも大切だと考えているからです。
例えば、肩関節の痛みはその周囲へ力学的ストレスが生じたために発生することが多いです。しかし、それは首や背中、肩甲骨などの問題によって、結果的に痛みが生じていることもあります。そのため、痛みの原因を正確に把握し、適切な治療プランを立てることが重要となります。また、疼痛に対しては自己ケアを行うことも重要です。深呼吸などの呼吸法や正しい姿勢をとる習慣、ストレッチなどを取り入れることで、疼痛を軽減することができます。