[ 中学受験 算数 ]

                                                                  

    [ 文章題 ] [ ニュートン算 … ポンプの場合 ] 関西学院中 対策問題

    ポンプで泉の水をくみ出すのに、3台使うと9時間かかり、4台使うと6時間かかります。

    この泉はたえず一定量の水がわき出ているとすると、
 
    ポンプ10台でくみ出すのに何時間かかりますか。



   [ 解説 ]

   ニュートン算ではこの問題のようにポンプを使ったケースは典型的なものです。

   しかし、学習の初期の頃はニュートン算は難解に思えてくる生徒が多いようです。 この問題の場合、で具体的に説明しますと、

   まず、泉の中にいくらかの水が入っています。それをポンプでくみ出していくのですが、泉に水がわき出てきます。

   でも、ポンプがくみ出す水の量よりも少ないので、だんだんと水は減り、最後には泉の中の水は無くなるというわけです。



   では、実際にこの問題での数字を使って解説していきます。


   「泉の中にはじめめにあった水」+「わいてくる水」=「ポンプがくみ出す水」 となるとき、泉の中の水は無くなります。

   ポンプがくみ出す水を [ 出る水 ]

   泉の中に最初にあった水を [ はじめにあった水 ]

   泉にわき出す水を [ わいてくる水 ]  とすると、式で書けば、

   [ 出る水 ] = [ はじめにあった水 ] + [ わいてくる水 ]  となるとき、ポンプで泉の中の水は無くなります。


   ここで、仕事算の考え方になりますが、

   ポンプ1台が1時間にくみ出す水の量を@とし、はじめにあった水の量を□、1時間にわいてくる水の量を○とします。

   ポンプ3台のとき、9時間で泉の中の水は無くなり、ポンプ4台のとき、6時間で泉の中の水が無くなることから、

   ☆:ポンプ3台のとき

   [ 出る水 ] = B×9時間=(27)   [ はじめにあった水 ]=□   [ わき出る水 ]=○×9時間

   ☆:ポンプ4台のとき
   
   [ 出る水 ] = C×6時間=(24)   [ はじめにあった水 ]=□   [ わき出る水 ]=○×6時間


   以上のことを式で書くと、

        (27) = □ + ○×9時間

    ー   (24) = □ + ○×6時間         

         B  =       ○×3時間          より、 ○=@


   ○=@なので、 

   (27) = □ + @×9時間

   (27) = □ + H → □=(27)ーH=Q   よって、□=Q

   ここまでで、○と□が分かったので、

   最後に、ポンプ10台で水をくみ出すときに、求めるかかる時間を■時間とすると、

   I×■ = Q + @×■

   H×■ = Q

   よって、■=2時間  となる         [解]  2時間     


 


 
   < 別解 >

   下の[ 別解 ]では、線分図をつかって、少し簡略的な解法を示しています。


   ただ、上の[ 解説 ]と違う着目点は、
  
   泉の中のはじめの水の量がQであることは同じであり、

   ポンプ10台が1時間にくみ出す水の量がIで、わき出る水の量が1時間に@ですから、

   1時間に減る水がI@H より H

   はじめにあった水がQより、

   Q÷H=2時間   よって   [解] 2時間       となります。