黒 鱒 日 記

日 時 2003/10/18(土)AM6:00−PM4:00
場 所 与田浦 (千葉県)
天 気 曇りのち雨

水 温

18℃

裏バス2003 第8戦


今回は当HP主人の一身上の都合により裏ばす実行委員が手記を取る

はじめに「裏ばす」とは、バス釣りをこよなく愛する仲間同士内で行われるトーナメントのことで、98年に正式なレギュレーションが制定され今年で6年目を迎える。
メンバーは仕事の都合等で来れなくなっている者もいるが毎年、新規メンバーを加え、現在24名がエントリーしている。
年間9戦を様々なフィールドで開催し、成績上位5戦分のポイントで順位を競っている(が、本当は楽しんでみんなで釣りをしているのだ)
各戦3本リミットの重量でポイント順位を決定(1位は25ポイント、以下1ポイントずつ減)し、そのステージの最大重量(1匹)のバスをキャッチした者にはビックフィッシュ賞として5ポイントが加算される。
その他、リミット合計重量が3キロを超えた者に与えられる「3sUP賞」やキロアップクラブ、50UP賞などが設定されている。
各メンバーはでかい(重い)バスを狙って、鼓舞奮闘している。

今回は2003トレイルの暫定同率3位の松井氏と矢ヶ部氏が奇しくも同船することになりこの船の模様を中心にレポートする。
今回も、お世話になった与田浦フィッシャーマンズパークの鈴木オーナーよりスキーターのブルゾンやシャツなどの賞品提供を頂いた。(感謝!!)

松井氏は昨年のチャンプであり、今年も釣ってはいるものの内容が伴わず、目立たない存在で、一方、矢ヶ部氏は初戦から飛ばして脚光を浴びたが、そのあとが振るわず、まるで芸能人で言う「一発屋」になりかけている。この二人は古くからの釣り仲間であり、松井氏は、矢ヶ部氏のセオリー無視した釣り方で過去にイヤと言うほど苦渋を味あわされており、密かに恐れているメンバーの1人である・・・

二人して上位に食い込むか?はたまた共に脱落か、どちらかを蹴落とすか?松井・矢ヶ部艇・西田・大内艇・飯野・門崎艇・山克・吉永艇・櫻井・安部艇に分かれた5艇10名は、どんよりと冷え込んだ10月の空の下、6:40 与田浦戦がスタートし、思い思いの場所へバウを向けた。

松井・矢ヶ部艇は、他の船とバッティングする予想はあったが迷わず過去の実績のある長島新堀へ入り、葦際や杭をジグやテキサスで撃ち始めた。
案の定、櫻井・安部艇もすぐに追いつき、松井・矢ヶ部艇の前を流していた。開始から15分後、いきなりドラマは起こった。
観光船停泊場所の杭をラバジ(デプス フラットバックジグ1/2OZ+リグリホッグにラトル付き)で撃っていた松井氏のラインがフォール中に右に30センチほど走った。
渾身のアワセを入れてフッキングし、リールを巻くが、閉めてあるはずのドラグがすべるほどの重量感を感じた。
更にドラグを閉めて巻き続けると今度は手前に走ってきて、一瞬テンションを失った。
「バレたかな?」と思ったが、まだ掛かっていることを確認した時、ちらっと魚体が見えた。
「でかい!」と言おうとしたら、後ろの矢ヶ部が代わりに言ってくれた(笑) フッキング場所を確認し、寄せてくると魚体全体を確認でき、まるで鯉かと思わせるバスだった。(矢ヶ部氏談) 体が大きいせいかジャンプはしないが、頭を振る抵抗は数回されたが幸いジグは外れなかった。 ハンドランディングし、そのバスをまじまじと見ると結構でかい。 2sハカリが振り切った為、1sハカリの2本で量ると2120gであった。 矢ヶ部氏はデカバスを見れて興奮していたが、初戦で彼が釣ったそれまでの最大魚重量(1560g)を越されてしまった。 彼の年間BF賞の権利が消滅した瞬間であった・・・。 松井氏は2週間前にも新利根で同じサイズのバスを釣っており、そのおかげ(?)で冷静に対処できた。
矢ヶ部氏のメジャーで長さを測ると、50センチをちょっと超えており、50UP賞が確定。
裏ばすルールでは、50UP賞はそのステージ参加メンバーから好きなルアーを1個貰えるというある意味、一番豪華なオマケが付いている為、併せて、矢ヶ部氏はルアーを取られるののダブルショックからかビールを飲み始めた。俗に言う自棄酒(ヤケザケ)である・・・。

松井氏はこの1本で楽になったが、まだ始まったばかりの為、目標をリミット達成の3sUPに設定した。

先を流していた安部氏が、キャッチしたところを見ていたようだが、遠かったせいか30センチくらいに見え、「松井が1本釣っていた」という情報で済んだようだ。
その後、長島新堀に入ってきた飯野・門崎艇にも50UP情報は内緒にし、与田浦水道に移動。
今年の6月に与田浦で開催された際、子バスであるが数本釣れた小規模なオダ(?)でリミットメイクを期待した。
そのポイント手前の杭を山克・吉永艇が撃っていたが、バスをキャッチしているかは不明。
山克氏も外さない釣り方で暫定2位に着けており、狙ったストラクチャーをじっくり攻めるスタイルの持ち主。
仕事で疲れていたようだが、釣りとなれば元気になるようだ。

しかし、予想に反しオダは不発。以前なかった杭で囲まれており、雰囲気だけの場所と化していた。
山克・吉永艇も先へと大きく移動していた(ビール飲んでたけど体冷えなかった?)

操船を矢ヶ部氏とチェンジしたがバイトがない状態が続き途方に暮れかけていたが、偶然見つけた小さな護岸際のブッシュにジグを打ち込んで松井氏が500gを追加した。

その後、昨年、飯野氏が2sUPの年間BFを捕った新佐衛門川に入り、岸際の杭をひたすら撃っていくが空しい時間が過ぎていった。

山克・吉永艇が新佐衛門川上流から流しながら戻ってきたので釣果を聞くが、芳しくない様子であったが、松井氏は山克・吉永氏の表情に「釣ってるな」と感じた。
会社が同じで普段から彼らと付き合いのある矢ヶ部氏は「あの表情は釣ってませんよ!」と断言していたが・・・

再度、操船を変わり、岸際の杭や葦を撃ち続けるも、JRの高架下を越えたところあたりまでバイトはなく、まったりとした時間が流れ、ふと後ろを見れば矢ヶ部氏は大の字で寝ているではないか!ズルイなり!
ちょうど薄日も差してきて暖かくなり、松井氏もすかさず杭に船を固定し、夢の中へ・・・

どのぐらい寝ただろうか。携帯の呼び出し音で目が覚めた。
西田氏からであり、常陸利根川に出ているようだが西田・大内艇まったくのボウズとのこと。 与田浦に見切りをつけようと考えていたが、外に出る必要はないようだ。
西田氏からの電話は与田浦勝負と決心させてくれる貴重な電話であった。 併せて目覚ましの役にもなった。電話がなければいつまで寝ていたであろうか・・・・

磯山ワンド入口まで攻めていったが、釣れない状況は変わらず、風も強くなってきた。
西部与田浦も戻り途中に、松井氏がテキサスで550gをキャッチ。
リミット達成とともに3sUP賞確定。あとは矢ヶ部氏が釣るだけなのだが・・・

15:00頃から雨が降り始め、松井氏の西部与田浦のオダ周りの杭を攻めた際のピックアップ時にバイトしたが乗らず、再度、長島新堀を攻めるも結局キャッチできずに16:00終了。

10人中6名がノーフィッシュという厳しい状況であったが、このまま松井氏の2120gが年間BF賞に確定すれば3年連続で年間BFは与田浦で出たということになる。
一発がでかいフィールドということであろうか・・・

結果は、以下のとうり。
1位+BF賞 松井氏 3170g(2120・550・500g)
2位     山克氏 1760g(820・540・400g)
3位     飯野氏  620g  
4位     吉永氏  400g

これにより暫定1位の櫻井氏がノーフィッシュの為、ポイントが動かず、山克氏が暫定トップに躍り出た。

結果発表後、松井氏は他の参加メンバーから「50UPご祝儀」をもらうことになり、皆のタックルボックスからクランク中心に選択し、8個のプラグとバンビーワームをもらった。
普段メンバーのタックルボックスの中を見ることはあまりないので各メンバーの嗜好やこだわりを垣間見ることができた。
好きなものを選べるのであるが、あえて入手困難なメガバスルアー等を選択しないところに松井氏の「気遣い」を感じてしまうのであった。
言い換えれば、メガバスルアーを使いこなせないとも言えるが・・・

最終戦の予定地は未定だが、最後までもつれそうな裏ばす2003である。

何はともあれ、無事に全日程を終了できることを祈るだけだ。

松井弘明

第8戦 10月18日       与田浦                
氏名 エントリー Fish@ FishA FishB リミット内尾数 合計g 順位 順位pt BigFishpt Totalpt   順位 名前
松井弘明 2,120 550 500 3 3,170 1 25 5 30   1位 松井弘明
山本克美 820 540 400 3 1,760 2 24 0 24   2位 山本克美
飯野貴英 620     1 620 3 23 0 23   3位 飯野貴英
西田泰久       0 0 5 5 0 5   4位 吉永勝利
門崎茂       0 0 5 5 0 5      
櫻井賢一       0 0 5 5 0 5      
矢ヶ部真吾       0 0 5 5 0 5      
大内宏       0 0 5 5 0 5      
安部雅則       0 0 5 5 0 5      
吉永勝利 400     1 400 4 22 0 22      

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