平成18年度信号解析講義

さてスペクトル解析の成績はいかがでしたか。結論からいうと思ったより今年はできていました。 ただ基本的なところで不注意なミスがありましたので、今後のために指摘しておきます。 後期試験1番の離散フーリエ変換を回転子を使って記述する問題、ほとんどの受講生はできて いましたが、なかには逆離散フーリエ変換をしているヒトがいました。順逆は基本的には回転の 方向が逆になるだけのようにみえますが、議論の前提がくずれてしまいますので、注意しましょう。

3年生前半の「信号解析」はスペクトル解析につづく信号処理の学習です。スペクトル解析は 必修でしたが、今回は選択必修、しかも演習はありません。したがって全員が受講するわけでは ありませんので、より専門的な学習をしていくことになります。

ではまず今期の講義日程をみましょう。スケジュール表を確認してください。 演習はありませんので毎回宿題レポートをだしていただきます。回答についてはホームページに掲載していく予定です。 (今回はアップロード時のミスは極力直すよう努力します。...)。そして中間地点で一度小テストを実施します。 当該科目においては、履修上定められた事由(たとえば試験日に病気で受験できなかったなど)以外での 再テストは実施いたしませんので、注意してください。レポート、小テスト、最終試験の結果を総合して 成績判定を行います。

講義日程
講義回数 講義日 カテゴリ 内容 例題
第1回 4/10(月) 時系列データとは 時系列信号の実例、散布図 例題1-1, 例題1-2
第2回 4/17(月) 時系列信号の確率・統計処理 確率、平均と分散、弱定常、自己共分散関数と自己相関関数 例題2-1, 例題2-2
第3回 4/24(月) スペクトルとピリオドグラム スペクトル、ピリオドグラムとその計算法 例題3
第4回 5/1(月) 確率分布と統計モデル いろいろな確率密度関数、乱数生成のメカニズム 例題4
第5回 5/8(月) 統計モデルの評価法 KullBackの情報量、エントロピー、尤度関数 例題5-1, 例題5-2
5/15(月) 休講 創立記念日
第6回 5/22(月) 最小自乗法とデータ曲線 最尤推定、回帰モデル、AIC プログラム例(修正の修正版)
5/29(月) 中間テスト
6/5(月) 休講 海外出張
第7回 6/12(月) ARMAモデル インパルス応答、自己共分散関数、スペクトル 例題7
第8回 6/19(月) コーヒーブレイク ここでちょっと一休み プログラム例(修正版)
第9回 6/26(月) ARモデルの推定 ユールウオーカー法 プログラム例とデータ
第10回 7/3(月) カルマンフィルタ 状態空間モデル プログラム例
第11回 7/10(月) 状態推定問題(続き)とまとめ 固定区間平滑問題、長期予測問題、最終試験確認事項