挨拶


 マラソン大学では、フルマラソンを完走できる基礎的な走り方、スタミナをどう身につけるかを学びます。

走る基本は、歩きの基本にあります。走りながら基本のチェックは難しいですが、歩きながらなら、可能です。
歩く動作とゆっくり走る動作には共通点があります。合理的なウォーキングからジョギング、ランニングへとつなげていくことが大事です。


 腕を速く振った速歩きを行い、着地を腰の真下でつき、地面の反発力をいかして歩きます。
それが、走るときに重心の真下で地面に力を加え、そこから足を前方に持っていくイメージにつながります。
多くの方は、足を後方にけって流れてしまい、ピッチが遅くなってしまう傾向があります。
速く足を抱え込んで、ももをあげてストライドを伸ばすことが大事です。速いピッチと楽なストライドを合理的に身につけることが大切です。
そのためにも、合理的な速歩きを練習する必要があります。


 身につけた速歩と同じ歩幅、同じフォームでジョギングします。
そのことによってあまり負荷のかからないジョギングになります。
ジョギングでは、常に足音を気にかけてください。足音が大きければ、負荷がかかっている証拠です。
足首をやわらかく使い、フラットにつきます。ピッチが早ければ、足の設置時間が短く、付加も少ないはずです。
すると、長く走っても負荷がかからない楽な走りになります。2時間走や3時間もできるようになるでしょう。
時には、起伏のある公園などでスピード練習も必要です。


 走るだけでなく、体幹を鍛える筋力トレーニングも必要です。
体幹がしっかりしていないと、フルマラソンを最後まで走るフォームが維持できません。
最低限の腹筋、背筋、腰回りの筋肉を鍛えましょう。
それから、故障しないためにも、ストレッチ体操は欠かせません。疲労を残さないマッサージも大事です。
私が執筆した2011年発行のランニングハンドブック・24「ウォーキング・ランニングの基本を学ぼう」を参考に大いに学んでください。

                                               鳥井健次ランニング学会広報委員長



0キロをすぎてからの足裏のしびれや、歩いてしまうことへのアドバイスです。
ストレッチを多くする。練習の前後はもちろん、風呂の中でのセルフマッサージ、風呂上りのストレッチをしましょう。
走り方も工夫が必要です。フルマラソンは特にハーフや10キロの走りよりも歩幅の狭いピッチで走るようにします。
接地時間の短い、足音のしない、負荷のかからないピッチを心がけてください。そのことが後半の筋肉の負担を軽減してくれます。
練習では、始める前に、10分はピッチの早い速歩を練習しましょう。
速歩と同じようにジョギングすると、負荷のかからない走りができるようになります。ぜひ、試してください。故障のない、ランニングライフをおくってください。