・三点骨盤骨切り術(triple pelvic osteotomy =TPO)
    
寛骨は腸骨、恥骨、坐骨の三つの骨が癒合してできたものである。
     この三箇所を切ることから三点骨盤骨切術という。
     切った後、大腿骨頭に深くかぶさるように回転してプレートで固定し、脱臼,亜脱臼を防ぐ。
     骨端線が開いている成長段階の犬にするのがふさわしいが、最近は、1歳を過ぎた犬にも行われる。
     角度を変えるので関節の位置が内側になる為、歩行スタイルに若干違和感を感じる。


・転子間骨切り術(intertrochanteric ostetomy)
     大転子と小転子を結ぶ線で切り、楔状に切除して大腿骨頭の角度を変えて固定する。
    TPOと一緒に行ったりする。

・恥骨結合固定術(Juvenile Pubic Symphysiodesis=JPS)

     電気凝固器を使って恥骨結合を癒合し固定することにより、人為的に骨端線を閉鎖し、恥骨の成長を止める、それによって
     寛骨臼の角度が変わり大腿骨頭に深くかぶさるようになり、骨頭は寛骨臼の中にうまく収まるようになると考えられている。
     症例数も少なく、まだ確かな成果は得られていない。
     12〜18週齢で手術する。遅くとも4ヶ月までに行う。
     幼齢でCHDに気づく事は少ない為、日本でこの手術を行われる事は少ない。
     コスト面やリスクも少ないので、今後の成果しだいで予防的手術の主流になるかも。


・寛骨臼背側縁形成術(DARthroplasty)
     腸骨の一部を切り取り、寛骨臼の縁に付け、寛骨臼の縁を高くし、大きくする手術。
     余り良い結果が期待できない様で、最近では行われなくなった。

外科的手術-1-

<一時的な予防術>
・恥骨筋切除術(Pectineal tendon or muscle surgery)
    
恥骨筋(大腿骨と恥骨の間の筋肉)と、靱帯を切除することで、痛みを和らげる術。
内科的療法   外科的療法   骨格
薬物療法
栄養療法

外科的手術-1-
外科的手術-2-
     ・全置換手術模型
    骨各部名称
    股関節各部名称
    関節構造
    骨格筋
はじめに 股関節形成不全とは 症状 環境因子