セッコクの栽培ポイント

植え方
【ミズゴケ植え】
 植え方で一番よいのは、ミズゴケで素焼きの鉢に植える方法です。鉢の底には、ゴロ石を入れて排水をよくすることと、ミズゴケは通気性がなくなったら取り替えるのが条件です。ミズゴケは少しクッション性があるくらいが良く、ゴロ石を入れておくと排水性が良くなります。そして少し乾燥ぎみに管理すれば、長持ちします。

【軽石植え】
 軽石植えは、5〜6年間植え替えをしないで栽培するのに最良の方法です。小苗の場合は、乾燥しすぎるので注意が必要です。開花株になってから、大株になるまでしばらくそのままにしておきたいときに便利です。セッコクは、生育期には水分を必要としますから、表面2cmぐらいをミズゴケにしておくとよいようです。
 セッコクの根の栽培条件は、水持ちが良くて、水はけが良いことです。これは通気性があって、ランの特徴である気根が良く呼吸できる状態を保つことです。どちらが大切かといえば、水持ちがわるくて、水はけが良いほうが望ましいので、初心者はミズゴケ植えより軽石植えを推薦します。水が多めでも、乾きやすく管理しやすいと思います。

【水やり】
 水やりの基本は、新芽の生育期には十分やり、冬を迎えた休眠期には水を控えて、乾燥ぎみに育てることです。セッコクを枯らせてしまった人の90%は、水のやり過ぎです。大切にしすぎて、他の山野草と同じように、水浸しのミズゴケになっても根から水分を吸収するものと思い、水をやり続けた結果、空気を吸う気根が窒息してしまったのです。それからは落葉して古い軸に高芽がついてその株は枯れます。

【光と風】
 セッコクの栽培は、終日陽の良く当たる場所に置きましょう。ただし、7〜8月の気温の高い時期は、葉焼けの防止に、少し遮光することも必要です。通風は葉焼けの防止に役立ち、散水後や雨の湿りを早く乾燥させるのに、重要な役割を果たしています。セッコクは、風の良く当たるところ、また高いところに置くようにします。

【冬の管理】
 セッコクは、11〜3月は休眠期ですが、それなりの管理が必要です。多湿にしないように管理しますが,あまりカラカラに乾燥し過ぎますと、葉が枯れてしまいます。(葉は枯れ落ちますが、枯れることはありません。)時々葉水をやるようにします。(週一回程度)外で管理する方法する条件は、夏とまったく反対の方法で、乾燥ぎみにして、しかも風に当てないことです。
草工房 蒔遊