公開鍵方式の暗号

[RSA 暗号]は公開鍵と秘密の鍵を使います。

前田稔(Maeda Minoru)の超初心者のプログラム入門

RSA 暗号の説明

  1. [RSA 暗号]は 1977 年に米国で開発された暗号で、公表されている鍵の数字を使って暗号化すると、受け手が秘密にしている鍵でしか復元出来ません。
    RSA は発明した数学者３人の頭文字をとって名付けられました。
  2. RSA 暗号の簡単な例を説明しましょう。
    公開鍵として二組の数字「7, 55」を、秘密の鍵として「3」を使います。
    公開鍵の片方(55)は２つの素数の積で、この因数分解ができれば秘密の鍵も分かるのですが、１００桁の素数の積ならスーパーコンピュータでも手に負えません。
  3. 今送りたい数字を２とします。
  4. 今送りたい数字を１３とします。

プログラムの説明

  1. dat[5] を暗号化して送り、復元した値を des[5] に格納します。
    //★ RSA 公開鍵のプログラム     前田 稔 ★
using System;

class console
{
    static int[]  dat = { 2, 13, 8, 9, 10 };
    static int[]  sou = new int[5];  
    static int[]  des = new int[5];  

    public static void Main()
    {
        encode();
        decode();
        System.Console.ReadLine();
    }

    // hello → sou
    static void encode()
    {
        int  wk,i;
        long ans;

        for(i=0; i<5; i++)
        {   wk= dat[i];
            ans= wk * wk * wk * wk * wk * wk * wk;
            sou[i]= (int)ans%55;
            System.Console.WriteLine(dat[i] + "→" + sou[i]);
        }
    }

    // sou → des
    static void decode()
    {
        int  wk,i;
        long ans;

        for(i=0; i<5; i++)
        {   wk= sou[i];
            ans= wk * wk * wk;
            des[i]= (int)ans%55;
            System.Console.WriteLine("Decode : " + des[i]);
        }
    }
}
  2. Main() 関数から encode(); に続いて decode(); を呼び出します。
    encode() 関数で dat[5] を暗号化して sou[5] に格納します。
    decode() 関数で sou[5] を復元して des[5] に格納します。
  3. 暗号化及び復元を行うときに、べき乗計算を行っています。
        ans= wk * wk * wk * wk * wk * wk * wk;
    ans= wk * wk * wk;
    このとき公開鍵や秘密の鍵が大きくなると long ではオーバーフローが起こります。
    まして１００桁近くの素数を使うとなると、何桁の領域を用意すれば良いのか検討もつきません。
    そのようなときは Python やネット環境では Ruby が威力を発揮するようです。
    ここは C# のコーナーなのですが、特別に Python を使った RSA のプログラム を紹介します。

超初心者のプログラム入門(C# Frame Work)