List 連鎖の基礎

Lst.val= 5
Lst.val= 4
Lst.val= 3
Lst.val= 2
Lst.val= 1

C# で連鎖構造をプログラムします。
C# に備わっている ListView は C# ListBox & ListView を参照して下さい。

前田稔(Maeda Minoru)の超初心者のプログラム入門

List 連鎖

次のファイルを格納して下さい。

/*****************************/
/*★ Data List     前田 稔 ★*/
/*****************************/
using System;

class console
{
    public static void Main()
    {
        Lst pt1 = new Lst(1);
        Lst pt2 = new Lst(2);
        Lst pt3 = new Lst(3);
        pt1.ptr = pt2;
        pt2.ptr = pt3;
        pt3.ptr = null;

        Console.WriteLine("Lst.val= {0}",pt1.val);
        Console.WriteLine("Lst.val= {0}", pt1.ptr.val);
        Console.WriteLine("Lst.val= {0}", pt1.ptr.ptr.val);
        System.Console.ReadLine();
    }
}

class Lst
{
    public  Lst ptr;
    public  int val;

    public Lst(int v)
    {
        val= v;
        ptr= null;
    }
}

複数の要素の並びを扱うデータ構造として配列があります。
しかし、配列には次のような欠点があります。
- 配列はメモリ上に領域を確保する時点でサイズが決められる。
- 要素の数が決定しない場合や、要素が増えたり減ったりする場合には対応できない。
- 並びの順序が固定している。
- ソートなどで順序を入れ替える場合は、要素そのものを入れ替えなければならない。
これらの欠点を一挙に解決してくれるのが List 構造です。
List 構造とはセルをポインタで連鎖したデータ構造です。
セルは次のセルに連鎖するためのポインタとデータ領域で構成されます。
最も単純なセルは次のようになります。

ポインタデータ
セルをポインタで連鎖した List 構造の概念図です。

次のセルデータ１
　　　　↓
次のセルデータ２
　　　　↓
　　　　・・・

次のセルデータｎ-1
　　　　↓

null データｎ
手始めに３個のセルに「１，２，３」の値を格納して連鎖してみました。
１番目のセルの ptr には２番目のセルが、２番目のセルの ptr には３番目のセルが連鎖されていることに注目して下さい。
３番目のセルの ptr には List の終端を示す null が格納されています。

ループで連鎖する

ループで連鎖するプログラムです。
私が List 構造のプログラムを習い始めた頃は参考書もほとんど無く、もちろんインターネットも存在しませんでした。
試行錯誤しながら、私が考えた最もスマートだと思える List 構造を構築するロジックです。
どのように連鎖されて行くのかを、良く理解して下さい。

/*****************************/
/*★ Data List     前田 稔 ★*/
/*****************************/
using System;

class console
{
    public static void Main()
    {   int i;
        Lst pt = null;
        Lst wk;

        for(i=1; i<6; i++)
        {   wk = new Lst(i);
            wk.ptr = pt;
            pt = wk;
        }
        for(; pt!=null; pt= pt.ptr)
            Console.WriteLine("Lst.val= {0}",pt.val);
        System.Console.ReadLine();
    }
}

class Lst
{
    public  Lst ptr;
    public  int val;

    public Lst(int v)
    {
        val= v;
        ptr= null;
    }
}

class Lst では、次のセルに連鎖するポインター領域(ptr)と、セルに保存するデータ領域(val)を定義しています。
Constructor では val に v を格納して、ptr を null に設定します。
class Lst { public Lst ptr; public int val; public Lst(int v) { val= v; ptr= null; } }
pt が List を連鎖する親のポインターで、wk は作業用のポインターです。
public static void Main() { int i; Lst pt = null; Lst wk;
セルを連鎖して List を構築するソースコードです。
new Lst(i) でセルを生成して wk に格納します。
wk.ptr に pt を格納して、pt に wk を格納します。
これで pt を親としてセルが次々と連鎖されるのを解っていただけるでしょうか。
これが私が考えた最もスマートだと思える連鎖の方法です。
for(i=1; i<6; i++) { wk = new Lst(i); wk.ptr = pt; pt = wk; }
連鎖された List を表示します。
プログラムを実行すると表示される順序はどうなるでしょう。
for(; pt!=null; pt= pt.ptr) Console.WriteLine("Lst.val= {0}",pt.val);
C# では List 構造を持つデータ形式として ArrayList が提供されています。
詳細は ArrayList の基礎を参照して下さい。

超初心者のプログラム入門(C# Frame Work)

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