リソースで取り込んだイメージを描画する

C# で GIF 画像をリソースとして取り込んで、DrawImage で描画します。
リソースとして取り込むと .EXE ファイルの中に直接イメージを埋め込むことが出来ます。

プログラムの説明

フォルダーに次のファイルを格納して、プロジェクト(ImageResource)に取り込んで下さい。
プロジェクトの作成は Form を作成するを参照して下さい。
自動生成を使って Form を作成の場合も同じ要領です。
ソースコードです。

/*********************************************************/
/*★ リソースで取り込んだイメージを描画する    前田 稔 ★*/
/*********************************************************/
using System;
using System.Drawing;
using System.Windows.Forms;

public class MyForm : Form
{
    public MyForm()
    {
        Text = "リソースで取り込んだ Image を表示する";
        BackColor = SystemColors.AppWorkspace;
        Width  = 800;
        Height = 640;
        Paint += new PaintEventHandler(MyHandler);
    }

    private void MyHandler(object sender, PaintEventArgs e)
    {
        Graphics g = e.Graphics;
        try
        {
            g.DrawImage(new Bitmap(GetType(),"ImageResource.test.gif"), new PointF(50F,50F));
        }
        catch
        {
            MessageBox.Show("イメージが取得できません","Error");
            return;
        }
    }
}

class ImageResource
{
    public static void Main()
    {
        MyForm mf = new MyForm();
        Application.Run(mf);
    }
}

リソースにイメージを取り込みます。
1. 描画するイメージファイルをプロジェクトのフォルダーに格納して下さい。
  場所はどこでもＯＫなのですが、プロジェクトのフォルダーに格納するのが解りやすいでしょう。
  BMP に限らず、GIF, JPG, TIF, PNG なども描画出来ます。
2. ソリューション・エクスプローラで、プロジェクト名(ImageResource)を右クリックします。
3. 「追加」「既存項目」で目的のイメージファイルを選択します。
4. 追加されたイメージファイルのプロパティで、ビルドアクションを「埋め込まれたリソース」に設定します。
5. 今回のソースコードでは、イメージファイルの名前は "ImageResource.test.gif" になっています。
  ImageResource は名前空間で、通常はプロジェクト名が規定値となります。
  test.gif がこのプログラムで表示する透明色を設定した GIF 画像です。
MyForm では、ウインドウのキャプションと背景色を設定して、サイズを広げています。
そして Paint にウインドウを描画するメソッド(MyHandler)を設定します。
MyHandler() で From にイメージを表示します。
1. パラメータ(PaintEventArgs e)を受け取って Graphics g を設定します。
  Graphics とはウインドウに描画するためのハンドル(デバイスコンテキスト)のようなものでしょうか？
2. DrawImage() でファイルから画像を入力して描画します。
  このとき、リソースが正しく設定されていないとエラーで落ちてしまいます。
  そこで失敗したときにメッセージを表示して描画をパスするために「try と catch」を使っています。
3. 入力するファイルが透過 GIF のときは、透明色が有効です。
4. new PointF(50F, 50F) が表示する左上の座標です。

Windows 8.1

久しぶりに Windows 8.1(2014/04/13 Update 版に更新) ＆ Visual Studio 2005 の環境で確かめてみました。
大きな違いはありませんが、開発環境が変われば多少説明と異なる場合があります。
上記で説明したプロジェクトも問題なく起動出来たのですが、新規に Resources Class が導入され大分様子が変わっています。

C# の自動生成を使って WindowsApplication1 を作成します。
ペイントイベントのメソッドを設定して、MyHandler() をコーディングして下さい。
Form に二本の線が描画されます。
詳しい説明は線を描画するを参照して下さい。

    public partial class Form1 : Form
    {   public Form1()
        {   InitializeComponent();
            Paint += new PaintEventHandler(MyHandler);
        }
        private void MyHandler(object sender, PaintEventArgs e)
        {
            Graphics g = e.Graphics;
            g.DrawLine(new Pen(Color.Red),10,50,280,50);
            g.DrawLine(new Pen(Color.Green,10),10,150,280,150);
        }
    }

test.gif をプロジェクトのフォルダーに格納して下さい。
画像は何でもよく、適当なものを調達してきて下さい。
jpg でも BMP でも構いません。
ソリューションエクスプローラから Propaeties/Resources.resx(拡張子が .resx)をダブルクリックします。
リソースのウインドウが表示されます。
リソースの追加タブから[既存のファイルの追加]を選びます。
プロジェクトのフォルダから test.gif を選ぶとリソース画面に画像が表示されます。
.resx ファイルに直接読み込まれたリソースは埋め込みリソースになります。

リソースから画像(test.gif)を取得して描画します。

        private void MyHandler(object sender, PaintEventArgs e)
        {   Graphics g = e.Graphics;
            try
            {   System.Drawing.Bitmap bitmap1 =
                    WindowsApplication1.Properties.Resources.test;
                g.DrawImage(bitmap1, new PointF(50F, 50F));
            }
            catch
            {   MessageBox.Show("イメージが取得できません","Error");
                return;
            }
        }

リソースは Properties\Resources.resx に組み込まれています。
Class は Properties\Resources.Designer.cs で定義されています。
ソースコードを確かめてみて下さい。
リソースで取り込んだイメージは .EXE に埋め込まれるので、元の画像ファイルが無くても描画出来ます。
作成された .EXE を別のフォルダーにコピーして、元の画像ファイルが無くても描画できることを確かめて下さい。

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