gcmlcm Class を定義

GCM=8  LCM=96

C# 言語で一般的な方法で gcmlcm Class を定義します。

前田稔(Maeda Minoru)の超初心者のプログラム入門

プログラムの説明

static メソッドを定義では、static メソッドを定義した Class を紹介しました。
しかし static メソッドよりは、ここで説明する Automatic メソッドの方が一般的かも知れません。
int d1,d2; は class gcmlcm のメソッドから共通に参照されるデータフイールドです。
public gcmlcm(int n, int m) は Constructor で、new でインスタンス化するときに呼び出されます。
Constructor は Object Class の名前と同じ関数名で定義します。
ここでは gcmlcm の共通領域(d1, d2)にパラメータで渡された値を格納します。
~gcmlcm() は Destructor で、Object Class が終了するときに自動的に呼び出されます。
Destructor は Constructor の名前の前にチルダ(~)を付けて定義します。
今回は Destructor で行うことは何も無いので省略してもかまいません。
public int gcm() と public int lcm() は最大公約数と最小公倍数を求めるメソッドです。
Main() では new で gcmlcm Class をインスタンス化します。
new は本来メモリ領域を割り当てる命令ですが、ここではメモリ領域に Object Class を割り当てて Constructor を実行します。
Static 宣言されていない Object Class は、インスタンス化して始めて呼び出すことが出来るようになります。
Ｃ＃では new で割り当てた領域は、ガベージコレクション(Garbage Collection)が起動して自動的に開放してくれます。
従って、Ｃ言語の delete に相当する命令は使われません。
glcm.gcm() と glcm.lcm() で GCM と LCM を計算して表示しています。
GCM, LCM の説明は分数の計算を参照して下さい。
System.Console.ReadLine(); は表示を確認するために追加した命令です。

ソースコードです。

/*********************************************/
/*★ Ｃ＃ GCM LCM  Object Class    前田 稔 ★*/
/*********************************************/
using System;

class console
{
    public static int Main()
    {
        gcmlcm  glcm = new gcmlcm(24,32);

        Console.WriteLine("GCM={0}  LCM={1}",glcm.gcm(),glcm.lcm());
        System.Console.ReadLine();
        return 0;
    }
}

class gcmlcm
{
    int     d1,d2;

    public gcmlcm(int n, int m)
    {
        d1= n;
        d2= m;
    }
    ~gcmlcm()
    {
    }

    public int gcm()
    {
        int n,m;
        n= d1;
        m= d2;
        while(n!=m)
        {   if (n>m)    n-= m;
            else        m-= n;
        }
        return n;
    }

    public int lcm()
    {
        int     wk;
        wk= gcm();
        return d1*d2/wk;
    }
}

ファイルを分ける

Main() メソッドと Object Class のファイルを分けてみましょう。
分けるのは簡単で、Console.cs に加えて GcmLcm.cs をプロジェクトに追加するだけです。

Console.cs ファイルです。

/****************************************************/
/*★ gcmlcm Class を呼び出す Main 関数    前田 稔 ★*/
/****************************************************/
using System;

class console
{
    public static int Main()
    {
        gcmlcm  glcm = new gcmlcm(24,32);

        Console.WriteLine("GCM={0}  LCM={1}",glcm.gcm(),glcm.lcm());
        System.Console.ReadLine();
        return 0;
    }
}

GcmLcm.cs ファイルです。

/************************************/
/*★ Ｃ＃ gcmlcm Class    前田 稔 ★*/
/************************************/
using System;

class gcmlcm
{
    int     d1,d2;
    //Constructor
    public gcmlcm(int n, int m)
    {
        d1= n;
        d2= m;
    }
    //Destructor
    ~gcmlcm()
    {
    }
 
    public int gcm()
    {
        int n,m;
        n= d1;
        m= d2;
        while(n!=m)
        {   if (n>m)    n-= m;
            else        m-= n;
        }
        return n;
    }

    public int lcm()
    {
        int     wk;
        wk= gcm();
        return d1*d2/wk;
    }
}

[追加][既存項目]からソースファイル(Console.cs と GcmLcm.cs)をプロジェクトに加えて下さい。
メニューの [デバッグ] から [デバッグ開始] または [デバッグなしで開始] を選択すれば実行されます。
ファイルを分けたからと言って、今までと何も変わりません。
C/C++ でも同様のプログラムを作成しています。
C# では簡単ですが C/C++ では様子が違います。
C/C++ のプログラムは ref class を参照して下さい。
コマンド・プロンプトから分割コンパイルする方法です。
一般的なコマンド・プロンプトからのコンパイルは CLIで操作を参照して下さい。
1. 次のファイルを、例えば C:\TMP に格納します。
  ・Console.cs
  ・GcmLcm.cs
2. スタートメニューから[すべてのプログラム][Visual C++ 2005 Express Edition][Visual Studio Tools] [Visual Studio 2005 コマンドプロンプト] から起動します。
3. Console.cs と GcmLcm.cs をコンパイルして Console.exe を作成します。
  
  CD C:\TMP
  CSC Console.cs GcmLcm.cs
4. プログラムを実行します。
  
  Console.exe

超初心者のプログラム入門(C# Frame Work)

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