Task の関数値

関数値をリターンする Task です。

プログラムの説明

０～９９の乱数をリターンする Task を定義します。
このプロジェクトは Windows10 ＆ Visual Studio Community 2015 の環境で Win32 API を使って開発しています。

Main.cpp を次のように修正します。

#include <ppltasks.h>
#include <string>
#include <windows.h>

using namespace concurrency;
using namespace std;

int wmain()
{
    task<int> t([]()
    {
        int rnd;
        rnd = GetTickCount() % 500;
        for (int i = 0; i<rnd; i++) rand();
        return rand() % 100;
    });

    t.wait();
    wchar_t str[40];
    swprintf(str, 40, L"０～９９の乱数: %d\n\n", t.get());
    OutputDebugString(str);
}

task<int> t(・・・) が int 型の値を返すタスクです。
t.wait(); で実行され、t.get() で関数値を取得します。
rand() は乱数を発生する int 型の関数ですが、初期化しないと何時も同じ値になります。
そこで GetTickCount() でタイムスタンプをミリ秒で求め、GetTickCount() % 500 の値で初期化します。
初期化が終わると rand() % 100; で０～９９の乱数をリターンします。
t.wait(); で Task の終了を待って、t.get() で関数値を取得して OutputDebugString() で印字します。
実行する毎に値が変わるので試して下さい。

Task 関数を定義

０～９９の乱数をリターンする Task を独立した関数として定義します。
Main.cpp を次のように修正します。

#include <ppltasks.h>
#include <string>
#include <windows.h>

using namespace concurrency;
using namespace std;

task<int> int_rand()
{
    int rnd = GetTickCount() % 500;
    return create_task([rnd] 
    {
        for (int i=0; i<rnd; i++)   rand();
        return rand() % 100;
    });
}

int wmain()
{
    auto t = int_rand();
    wchar_t str[40];
    swprintf(str, 40, L"０～９９の乱数: %d\n\n", t.get());
    OutputDebugString(str);
}

task<int> int_rand() がタスクで実行される関数の定義です。
auto t = int_rand(); で呼び出されます。
int rnd に乱数を初期化するための値を設定します。
return create_task(・・・) で Task を設定します。
Task 関数 int_rand() は return create_task([rnd] { ・・・ }); の実行結果をリターンします。
wmain() では auto t = int_rand(); で Task 関数を呼び出します。
t.get() で関数値を取得して OutputDebugString() で印字します。

wstring 関数

wstring をリターンする Task を定義します。
Main.cpp を次のように修正します。

#include <ppltasks.h>
#include <string>
#include <windows.h>

using namespace concurrency;
using namespace std;

task<wstring> return_string()
{
    auto s = make_shared<wstring>(L"Return_String");
    return create_task([s]
    {
        wstring str;
        str = L"Value: " + *s + L"\n";
        return str;
    });
}
int wmain()
{
    wstring str;
    auto t = return_string();
    str = L"Final value: " + t.get() + L"\n";
    OutputDebugString(str.data());
}

make_shared は <タイプ> の型に合わせて値を設定する関数です。
create_task() 関数では、"Value: " と *s と "\n" を連結してリターンします。
wmain() では auto t = return_string(); で Task 関数を呼び出します。
t.get() で関数値を取得して OutputDebugString() で印字します。

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超初心者のプログラム入門(C/C++)

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