28日後...
監督:ダニー・ボイル 2003年
目覚めたら、自分以外の誰もいなくて、地獄のような光景が広がっていたら…。
「Hello」も通じない世界、死体が転がる地獄のような光景、狂気の固まりと化した元ヒト。
それはとある研究室で研究されていた実験体のチンパンジーを動物保護団体が逃がそうとし、
外に漏れてしまったのが始まりだ。
そのころ病院で昏睡状態だったジムが目覚める。
「Hello」「Hello」
叫べどなんの返事も返ってこない。
昔からそういう世界の夢を見ました。
それを再現するような映画だな、と開始数分で思いましたね。
荒れた院内を歩いて、散乱した缶ジュースを拾い、飲む。
そんなシーンが荒廃感と絶望感をかもしだしてくれます。
自分一人、どんな気分なんでしょうね。
教会に入って「Hello」と叫んだとき、一人の神父が目を血走らせて近寄ってきた…。
バイオハザードだぁ(^^)
もともとゾンビ好きの自分は一瞬にして食いつきましたね。
動きがいいわ、バイオっぽくて。
まぁウィルスのせいなのでバイオハザードなんですがね。
でもバイオと違うといえば…
感染者の動きが早い!
歩み寄るとき「あ゛ぁ…あ゛」とかいってがくがく震えながら動いてるのに
追いかける時はおもいっきり普通の人が全力疾走してるんです。
なんだかなぁ、火にまみれて走ってるのはいいんだが。
高速ゾンビ…。
もし感染者に襲われたら、10〜20秒以内に殺す。
それが知人や家族であっても。
自分だったら、できるでしょうか…。
願わくば家族から遠いところでそういうことになりたいです(いや、べつになりたくはないが)
他の生存者とともに軍が保護してくれるという地点に移動する途中、
スーパーマーケットで思い思いの商品を山のようにカートにほりこんでいくシーン
一回やってみて〜(><)
好きな商品をさらっていっても何も言われないんですよ。
むかしドラえもんで、のび太もやってたなぁ。
そんなこんなで軍の保護してくれる場所までいったのはいいが、
兵士の生存者を扱う態度。壊れてます。
化け物や幽霊より生きてる人間の方が怖いってやつです。
結局は人間、感染してようがしてまいが狂気の固まりなんですね。
昔から思ってましたが(苦笑)
なんか自分の隠れた心の中を表してくれる映画だなと思いました。
この映画には二つ、エンディングがあるんです。
ベッドの上で目覚めて、大きな布で「Hello」という文字を作って飛行機(戦闘機)に気づかせて
助かるもの。
病院に運ばれてそのまま息を引き取り、残った者が銃を手にもちまた狂気の世界に戻っていくもの。
たぶん後者の方が先につくられたんですね。
編集されてるのですが変なところできれてますから。
でも取り替えられてよかったとおもいますよ。後者のエンディングではすごくしょうもない映画に
なってしまいます、一瞬にして。
今年、SARSがはやったので、よそ事ではない映画でした。
今、この瞬間に起こっても不思議ではないのが今の時代です。
生き残れますか?
2003/10/18