令和5年2月号(第151号) | トップページ | 年月別リスト | 地域別リスト | |||||||||
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兵庫県 姫路市野里寺町 ほか | 姫路市HP 姫路観光ナビHP |
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戦国時代以前の姫路城は、小さな館が築かれていた程度であったようだが、江戸時代に入り、姫路城が播州の軍事拠点として重視され整備されるのに伴い、姫路は城下町として、また東西南北の交通拠点としても大いに発展を遂げた。 そして姫路城の北東側と但馬方面とを結ぶ街道は但馬街道として整備され、このあたりの地名を取り野里街道とも呼ばれた。野里地区は、この野里街道とともに成長・発展した町であり、特に播磨地方で古くから盛んだった鉄などの鋳物生産に携わる鋳物師たちが集まる職人のまちが形成されていった、という特色がある。 鋳物製品は、寺院の梵鐘から農機具まで幅広く製造されていたようだが、特に鍋製品は高品質で有名になり「播磨鍋」として重宝がられ、全国ブランドとして発信されていったようである。 このように野里は特徴的な歴史を持つ町で、現在も、断片的ではあるが昔の町並みが残されていて、姫路城が世界遺産に登録されたのに伴い、そのバッファーゾーンとして指定・登録されている。 |
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①姫路市立美術館 | ②野里街道 | ③大野家住宅 | ④5連の町家 | |||||||||
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①姫路市立美術館 旧日本陸軍の兵器庫が、美術館に生まれ変わった。野里新道に面し、広い前庭の向こう側に、姫路城をバックにして気品ある姿でたたずんでいる。殺伐とした軍隊の兵器庫を、文化と芸術の香りが漂う格調高い施設に変身させた見事なリニューアル事例だ。 |
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②野里街道 姫路から生野方面へと続く野里街道。世界遺産・姫路城のバッファーゾーンということでカラー舗装され、街道の両側に残された町家も外観が手入れさている。、西側にバイパス道路が整備されているため、自動車交通も少なく、古い町並みを生かした、のどかな日常生活が営まれている。 |
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③大野家住宅 播磨地方は古くから鉄の鋳物製品の生産が盛んだったようで、大野家は「鍋市」という屋号で、元禄時代から昭和中期まで鋳物屋を営んでいたそうである。間口の広い塗屋造りの町家は、近年修復されたようで、往時の繁栄ぶりを伝えている。 |
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④5連の町家 野里街道に沿った威徳寺町に、塗屋造りの町家が5軒並んで残されていて、昔日の雰囲気を伝えている。現在は5軒とも住宅に改装されているので、昔の姿は不明だが、商家ではなさそうなので、このあたりで盛んだったといわれている鋳物製品をつくる職人街だったのかもしれない。 |