平成30年8月号(第97号)     トップページ  年月別リスト  地域別リスト 
熊川宿2
KUMAGAWA JUKU
 福井県  三方上中郡若狭町熊川  若狭町HP  若狭町熊川宿

伝統的建造物群保存地区
 鯖街道熊川宿まちづくり協議会HP
   京の都と若狭湾とを結ぶ街道は、海産物の運搬経路として鯖街道と呼ばれ何本かのルートが存在したが、そのうち小浜から熊川・朽木を経て大原に向かう道が最短ルートであり若狭街道と呼ばれて最も重視されていた。織田信長が越前の朝倉攻めのとき、浅井の裏切りに会いあわてて敦賀から京都に逃げ帰ったのもこのルートである。若狭街道を若狭から京へ向かうと、熊川は国境の峠越えをする手前にあり、その立地上、宿場町としてはもちろん流通拠点として、また軍事拠点として重要な町であった。現在も古い問屋街が保全されており、国道303号線が町並みの外側に整備されたため、自動車の往来に邪魔されないのんびりした町並み散策が楽しめる。 
 D下ノ町  Eまがり付近  F宿場館 G熊川いっぷく時代村    ←画像をクリック 
      
   

D下ノ町 京都方面から若狭方面へと続く街道に沿った細長い熊川宿の若狭方面よりが下ノ町。このあたりは町家と農家が混在していて、のどかな雰囲気の中に変化のある町並み景観が形成されている。

Eまがり付近 中ノ町と下ノ町の境界付近に「まがり」と呼ばれる桝形が設けられている。町の京都側入り口にある「道の駅 若狭熊川宿」に自動車を止めた観光客は、「まがり」あたりまで歩いてきて引き返す人が多いが、この先にも味わいのある町並みが続いている。

F宿場館 木造洋館づくりの旧熊川村役場。古い建物だが丁寧に維持管理されているようなので、風格ある姿をとどめている。現在は「宿場館」として、鯖街道時代の資料が展示されている。ただ展示内容が少し地味なので、貴重な遺産が生かされているとはいいがたい。

G熊川いっぷく時代村 熊川宿では、毎年10月の日曜日に一日だけ、「熊川いっぷく時代村」と名付けられたイベントが開催されている。普段は静かなこの町が、この日だけは町全体がテーマパーク化して人波であふれている。昔は毎日このような賑わいだったのだろう。