平成29年10月号(第87号)     トップページ  年月別リスト 地域別リスト
関 宿 1
SEKI JUKU
 三重県 亀山市関町中町 ほか 亀山市HP

亀山市観光協会HP

亀山市関宿

伝統的建造物群保存地区

関宿は東海道の宿場町である。東海道53次といわれた宿場町は、今日、ほとんどその姿をとどめていないが、関宿だけは全長2km近い往時の宿場町の町並みを、ほぼそっくりそのまま残している貴重な町である。

関宿は、鈴鹿峠のすぐ東側かつ、東海道と伊勢街道との分岐点に位置する交通の要所であったため、宿場町としておおいに賑わい発展した。「精一杯」という意味で「関の山」という表現があるが、語源は、関の山車が狭い街道をぎりぎりで通る、というところからきており、その山車が往時には16台もあったということなので、町の繁栄振りが推測できる。


関宿で注目すべき点は、全国の伝統的建造物群保存地区の中で、1,2を争うような立派な町並み保存でありながら、観光路線に偏り過ぎない、観光と地元の日常生活が共存できるように町づくりをすすめているありかただろう。現地にある案内パンフにも「関宿は、貴重な文化財であるとともに生活の場でもあるので、配慮してください。」旨の注意書きがみられた。

①木崎の町並み ②御馳走場 ③眺関亭からの眺望 ④玉屋
 
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  ①木崎の町並み  木崎は関宿の東側エリア。湾曲した緩い坂道に沿って、平入りの住宅が軒を連ねている。特に目立つ豪華な建物はないのに、町並みとしては美しい景観を形成している。
②御馳走場  関宿に出入りする大名行列の一行を、宿役人が送迎する場所。御馳走場自体はポケットパークのようなスポットにすぎないが、そこを取り巻く町家のたたずまいが、地味な史跡を格調ある空間に演出している。

③眺関亭からの眺望 細長い関宿の町のほぼ中央付近に、町家の跡地らしきところに百六里庭と名づけられた公園が整備されそこに眺関亭がある。その名の通り2階から関宿を眺望できる観光客向け施設で、迫力ある町並み景観を楽しめる。

④玉屋 関宿を代表する大旅籠の一つで、建物は江戸時代のもの。塗り屋造りの2階中央の虫子窓には、宝珠の玉をかたどった見事なこて絵が施されている。現在は歴史資料館として内部が公開されている。