平成28年6月号(第71号)     トップページ  年月別リスト 地域別リスト
与謝野
YOSANO
 京都府 与謝郡与謝町加悦(かや) 与謝野町HP

与謝野町観光協会HP
与謝野町加悦
伝統的建造物群保存地区
 与謝野は、江戸中期から昭和初期にかけて、丹後ちりめん産業で発展した商工業の町である。丹後ちりめんは、京都の西陣から伝わった織物の技術から始まり、京の都に近い立地もあり、高級織物として発展した。現在も、ちりめん街道と名づけられた街道沿いに、数軒のちりめん商家を中心とした古い町並みが保存されており、町歩きをしていると、織機のリズミカルな音が聞こえてくる。
 また与謝野鉄幹・晶子や、与謝蕪村などの文人は、いずれもこの地ゆかりの人たちで、地名を名前にしているところをみると、のどかなで豊かな風土が彼らから愛されていたのだと思われる。
 今日、与謝野は、大観光地である天橋立から自動車で20分ほどのところにあるにもかかわらず、まだあまり観光俗化されておらず、静かな町のたたずまいと、住人たちの穏やかな人柄が、のんびりとした町歩きを楽しませてくれる。
①旧尾藤家住宅 ②実相寺下  ③杉本家住宅 ④旧加悦鉄道加悦駅舎  
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  ①旧尾藤家住宅 江戸時代末期に建築された生糸ちりめん商家。その後、尾藤家は北前船貿易なども手がけ、また大正期には子孫が加悦町長を務めたり、加悦鉄道を敷設したりして、地域社会の発展に貢献した。現在この建物は、京都府の有形指定文化財として公開されている。
②実相寺下 小高い丘の上に建つ実相寺に続く坂道の両側には、ちりめん商家や昔のちりめん工場らしき建物が並んでいる。「ちりめん街道」と呼ばれるのにピッタリな町並み景観である。

③杉本家住宅 現在も操業しているちりめん商家。屋敷の裏手には、丹後に現存する唯一のちりめん工場が現存しているそうだが、内部は公開されていない。外観だけ見ていると、ここが工場だとはとても思えない優雅な外観である。

④旧加悦鉄道加悦駅舎 大正14年から60年間、加悦と旧国鉄丹後山田駅(現 北近畿タンゴ鉄道「与謝野」駅)との間約6kmに鉄道が走っていた。その時の加悦駅舎が移築され、加悦鉄道資料館として公開されている。木造2階建てのモダンな洋館なので、観光客が増えればレストラン等に活用できそうである。