平成28年5月号(第70号)     トップページ  年月別リスト 地域別リスト
大 洲
OZU
 愛媛県 大洲市大洲 大洲市HP
大洲市観光協会HP
おおず歴史華回廊HP

 大洲は、肱川沿いの小高い丘の上に築かれた大洲城の南に整備された城下町である。大洲城の天守閣は平成に入ってから、古い資料をもとに木造で再建され、町のどこからでもその美しい姿が遠望でき印象的である。また、製糸と精鑞の商いで豊かになった町家が現在も残されており、大洲城を中心とした古い町並みが貴重な観光資源として、整備が進められている。NHKの朝ドラ「おはなはん」のロケ地になったこともあり、観光客の人気を集めている。ただ、大洲城と古い町並みを分断するように、交通量の多い国道56号線が走っており、町並み散策を楽しむには、大きなハンディキャップになっている。天守閣をもつお城と、古い町並みが一体となった町並みが残されているところは数少ないので、この状況はもったいない気がする。

①南隅櫓 ②おはなはん通り  ③明治の町並み ④臥龍山荘   
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  ①南隅櫓 大洲城の天守閣は、平成になってからの再建だが、この櫓は江戸時代の築城時のもので国重要文化財に指定されている。左手後方に見える建物は、旧大洲藩主加藤家の住宅で、大正期に建築されたもの。櫓とともに、「お殿様公園」として整備されている。
②おはなはん通り 通りの左側(南側)は武家屋敷ゾーンで、右側(北側)は商家ゾーン。町人が武家屋敷側に出入りするわけにはいかないので、商家ゾーンの通りに面した側は、みな蔵になっていて、現在もその面影が残っている。もともとは裏通りであったが、「おはなはん」のおかげで、今ではすっかり、大洲のメインストリートに変身している。

③明治の町並み 細い路地の両側には、明治・大正期に建てられた土蔵を残した屋敷が並んでいるので、この名称で呼ばれている。奥に見える塔は、昭和天皇が即位したのを記念して、レンガ煙突から改造された「昭和燈」。

④臥龍山荘 肱川河畔の景勝地「臥龍淵」に望む山荘。この地は江戸時代、大洲藩主の遊賞地だったところで、明治に入ってから、神戸の貿易商河内寅次郎の手で、数奇屋造りの山荘が日本庭園とともに整備された。大洲城とともに大洲のシンボリックな建築物となっている。