平成27年10月号(第63号)     トップページ  年月別リスト 地域別リスト
日 田
HITA
 大分県 日田市豆田町 日田市HP
日田市観光協会HP
日本丸館HP
草野本家HP
薫長酒造HP
日田市豆田町 
重要伝統的建造物群保存地区
 日田は九州北部の内陸部に位置し、古くから林業を中心に栄えた町であり、江戸時代は、徳川幕府の直轄地として治められた。また、当時は瀬戸内海航路の玄関口である大分と、博多・長崎・佐賀・熊本など、九州の主要都市とを結ぶ交通上の重要拠点でもあったようだ。

日田は古い時代、月隈城下の豆田町と、日隈城下の隈町に分かれていたが、天領となってからは、それぞれの町が発展して一つの町になった。

 ただ、隈町のほうは昭和になってから温泉が出て、温泉町に変貌したため、豆田町エリアだけ古い町並みが残されている。残された町家のほとんどが構えの立派な商家で、政治都市というよりも流通拠点としての立地を生かした商業都市として栄えたことを示している。

@薫長酒造 A日本丸館  B魚 町 C草野本家   
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  @薫長酒造 江戸時代から続く酒蔵。日田は良質の水に恵まれ、また古くから杉の産地だったので、お酒の原水や酒樽の入手に事欠かなかったため酒や焼酎づくりが盛んだったのだろう。敷地内にある1826年に建てられた酒蔵は現在、酒造記念館として開放されている。
A日本丸(にほんがん)館 江戸時代に創業した薬商「伏見屋岩尾古雲堂」の建物。「日本丸」という心臓と熱さましの特効薬で財をなした。元は平屋だったものが、増築を重ね、今や「日田の天守閣」と呼ばれる目立つ3階建の建物に変貌し、国の登録有形文化財となっている。

B魚町(いおまち) 右手前の円窓の建物は、古い町家を改装した「麦屋カフェ」。その奥に江戸時代の儒学者である廣瀬淡窓(たんそう)の資料館がある。町名からすると昔は魚屋が並んでいたのだろうが、今は観光客向けの町に衣替えしている。

C草野本家 草野本家は精蝋で栄えた商家で屋号を「枡屋」という。城下町特有のあて曲げ道路の角に建ち、切妻屋根の妻壁全面がなまこ壁に化粧されているので、遠くからでもよく目立つ。江戸時代中期の建築で、国の重要文化財に指定されている。