平成27年7月号(第60号)     トップページ  年月別リスト 地域別リスト
津 山 2
TSUYAMA
 岡山県  津山市西今町 ほか 津山市HP

津山市観光協会HP
津山市城東
重要伝統的建造物保存地区


     注)@〜Cは第59号に掲載
  津山は津山城を中心として出雲街道沿いに整備された城下町で、現在は岡山県の小さな町にすぎないが、かっては美作の中心地として隆盛を誇った町である。町並みは津山城の両側に、出雲街道と吉井川に沿って帯状に長く拡がり、見どころも散在していて、徒歩で見て回るのは大変で、観光センターで貸してくれる自転車利用が最適のようだ。
 連続した町並みとしては城東地区に良く保存されており、このエリアは最近、国の重伝建地区に指定されたので、これから順次町並み景観の整備が進むものと思われる。
 城西地区にもスポット的に見どころが散在して残されていて、特に西寺町の寺院群像が壮観である。ところで津山城は明治の初めに廃城令で解体されてしまったが、古い図面や写真を見ると、天守閣を中心に77棟の櫓をもつ壮大な城郭で、これは姫路城の61棟を上回り、残されていれば世界遺産級の遺跡になっただろうと思われるので惜しまれる。
D作州民芸館 E西寺町  F県立津山高校本館 G衆楽園   
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  @作州民芸館 大正時代に旧土井銀行(のちに中国銀行)として建築された。ルネサンス様式調のシンメトリーの洋館は、今でも目を引くが、当時は輝くばかりだったのだろう。現在は地元の民芸品や郷土玩具の展示場として無料開放されている。
A西寺町 城下町ではよく、戦時の要塞代わりにするためか、寺院群をゾーニングして一箇所にまとめ配置することが多い。津山でも西寺町・東寺町と東西に分けて配置している。東寺町では山の裾野沿いに帯状に点在しているのに対して、西寺町では町の一区画が寺院で埋め尽くされている。各宗派のさまざまな形状の伽藍の屋根が幾重にも重なり合う景観はダイナミックだ。

B県立津山高校本館 明治に建築された旧津山中学校本館で、現在は津山高校の本館として使われている。木造の堂々としたシンメトリーの洋風建築で、いかにも明治から昭和初期にかけたTVドラマや映画のロケに使われそうな雰囲気が漂っているが、実際NHKの朝ドラ「あぐり」に登場したそうだ。

C衆楽園 江戸時代初期に津山藩によって築造された回遊式庭園をもつ藩主の別邸。京都から庭師を招いて造営されたそうだから、この時代の文化の中心は常に京都だったようだ。現在は無料で一般開放され、観光客に交じり近所の人が犬の散歩をさせている姿をみかけ、市民公園のような利用の仕方がされている。