平成27年1月号(第54号)     トップページ  年月別リスト 地域別リスト
八女福島
YAME FUKUSIMAI
 福岡県  八女市本町 八女市HP
喜多屋HP
茶のくに観光案内所HP

八女町家ねっと
八女市八女福島
伝統的建造物群保存地区
   八女福島は、福島城の城下に発展した商業町である。柳川と豊後を結ぶ往還道は、八女福島の町中では福島城を取り巻くように、屈折しながら走っている。その往還道沿いに商家が建ち並び、今でも蔵造りや塗屋造りの連続した商家の町並みが各所に残されている。

 八女といえば高級茶である八女茶が有名だが、そのほかに仏壇・ちょうちん・和紙など伝統工芸品の製造販売が盛んで、それぞれの特産品を扱う商家が町ごとに集合して立地していたようだ。

 伝統的建造物群保存地区に指定されてから10年余りたつが、町並み景観の整備事業はまだ道半ばという感じだ。全体的な整備が進めば、エリアが広いだけに壮観な町並みが期待できる。

@五野江屋 A横 町  B堺 屋 C喜多屋   
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@五野江屋 江戸時代創業の和紙商家で五野江屋はその屋号。現在は朝日商事として営業している。入母屋屋根に蔵造りの格調高い建物で、一階の窓にも鋼製の扉が設けられていて、和紙を取り扱う商家らしく防火には細心の注意をはらっていたようだ。
A横町  このあたり現在は本町(もとまち)という住居表示になっているが、昔の町名では横町と呼ばれていた。塗屋造りの妻入り重厚なたたずまいの商家が連続して残されていて、いわば八女福島の表看板的通りになっている。

B堺屋 旧木下家住宅。江戸時代創業の造り酒屋で、現在は市が管理し、奥の倉庫は「夢中落花文庫」として、石橋忍月、山本健吉、石橋秀野の資料が展示されている。街道に面する部分に商家としての母屋があったのだろうが、現在は空き地で、公園のように整備されている。

C喜多屋 江戸時代から続く造り酒屋。居蔵造りの建物とレンガ造りの煙突が、伝建地区西端のいいランドマークになっている。城下町時代は外堀のすぐ内側に立地していたので、櫓の役割も果たしていたのかもしれない。