平成25年8月号(第37号) |
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CHIZU |
鳥取県 八頭郡智頭町 |
智頭町HP
智頭町観光協会HP
諏訪酒造 |
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智頭は鳥取県の南部、岡山県との県境に近い山あいの小さな町だが、以前は山陰地方と瀬戸内地方を2つの街道で結ぶ拠点の町として重要な役割を果していた。街道の一つは因幡街道で鳥取から姫路を経由して畿内に通じ智頭往来とも呼ばれていた。もうひとつは備前街道で岡山に通じている。2つの街道が交差するまちの地理的条件から、智頭は宿場町として、また物資の流通拠点として発展した。因幡街道の方は商家の町並みというより、豪商たちの邸宅街といった方がピッタリで、昔は宿屋も営んでいたようだが、建ち並ぶ屋敷の豪華さから、流通業による富の蓄積が膨大であったことがうかがえる。それに対して備前街道沿いは庶民的な雰囲気のする町並みで、現在は穏やかな商店街になっている。千代川沿いの国道以外は自動車の交通量も少なく、幾筋もの川の流れが町を潤し、道筋はゆるやかなアップダウンがあり変化にとんだ町並みで、地元の人たちもみなフレンドリーでのんびりした町歩きが楽しめる。
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@諏訪酒造 |
A備前街道 |
B西河克己映画記念館 |
C石谷家住宅 |
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@諏訪酒造 江戸時代末期から続く造り酒屋。隣接する木造洋館の建物は、諏訪酒造の社長の居宅らしい。酒蔵と洋館が並んだ姿が、変化があって面白く感じたのでスケッチしてみた。 |
A備前街道 智頭付近の備前街道は現在、昭和の商店街の風景に変貌しているが、因幡街道に突き当たる付近では昔ながらの古いたたずまいが残されている。右奥が米原邸、右手前が塩屋出店でいずれも明治時代に建築された商家の豪邸である。 |
B西河克己映画記念館 備前街道沿いに建つ塩屋出店という大きな構えの商家の裏側には広い和風庭園がある。その庭園の隅に木造洋館が建てられ保存されており、智頭出身で日活青春映画の監督だった西河克己の映画記念館に活用されている。明治時代、洋館は経済的成功者のステイタスだったようだ。
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C石谷家住宅 敷地面積3000坪の大邸宅は、商家というより家老の御屋敷のようである。石谷家は江戸時代に鳥取から移転し、材木商を中心とした問屋業で繁栄したそうだが、単に石谷家だけでなく智頭の町の繁栄ぶりを代表しているようである。 |