平成25年2月号(第31号)     トップページ  年月別リスト  地域別リスト 
今 井 町
IMAICHO
 奈良県  橿原市今井町  橿原市HP

橿原市観光協会HP

今井町町並み保存会
橿原市今井町

伝統的建造物群保存地区
   今井町は大和三山(畝傍山・天香久山・耳成山)に囲まれた万葉の地にあるが、町の発生は戦国時代、一向宗の称念寺を中心とした寺内町として建設されたことに始まる。その後江戸時代に、商業都市として「海の堺・陸の今井」と並び称されるほど栄えた。今も町全体がほぼ中世の姿のまま維持され、8件の民家と称念寺本堂が重要文化財に指定されているのをはじめ、町全体が文化財町のような様相を呈している。特に今西家を筆頭とする豪商の屋敷はお城のような風格である。ただ、街中の道路はほとんど幅1間半程度の狭いままなので、現代社会で生活するにはかなり不自由なのでは?と思われるが、違法駐車の自動車などあまり目につかず、町は整然とした秩序が保たれている様子で、寺内町としての伝統を受け継いだ自治意識の高さが感じられる。


 @今西家住宅  A本町筋  B河合家住宅 C華 甍    セピア色の画像をクリックして下さい。
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@今西家住宅 今西家は今井町惣年寄筆頭の家で1650年建設とされているから360年ほど前の長寿建築である。今井町の四周にめぐらされた環濠に面した西端の位置にあり、民家というよりは城郭建築に近い。環濠の水面にその優雅な姿を映しているのが印象的だ。

A本町筋 今井町のほぼ中央を東西に走る通りである。このあたりには特段文化財に指定された町家はないのに、塗屋造りのよく手入れされた町家が通りの両側にずらりと並んでいる。ほぼ町全体で江戸時代の町並みを保全したまま現代の日常生活が営まれている珍しい町である。

B河合家住宅 今西家住宅と同様、江戸時代初期の建物で「上品寺屋(じょうぼんじや)」という屋号の造り酒屋である。本格的な2階建てで2階には立派な座敷が設けられている。江戸時代はまともな2階建は禁じられていたから、河合家の経済力・政治力の大きさがうかがえる。

C今井まちなみ交流センター・華甍(はないらか) もとは旧高市郡教育博物館で、昭和前半には今井町役場として使用されていた。入母屋の破風と唐破風があしらわれた重厚な意匠の本格的は和風建築で、今井の財力を誇示するとともに周辺を威圧するかのようだ。