平成24年5月号(第22号) | トップページ | 年月別リスト | 地域別リスト | |||||||||
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東京都 小金井市桜町 | 江戸東京 たてもの園HP |
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急激な発展を続ける東京にはもはや、まとまった古い町並みを残しておく余裕はない。ただ、都市化の波に飲み込まれていく文化的価値の高い古い建物の保全を望む声を受け、東京都は郊外の小金井公園のなかに「江戸東京たてもの園」を設け、それらの建物を移転し展示している。園内はテーマごとに西ゾーン・センターゾーン・東ゾーンに区分けされ、30棟近い建物がゆったりした敷地の中に建ち並らび、家族連れや愛好者で賑わっている。特に東ゾーンが面白く、商家や銭湯などで下町風の町並みが再現されていて、明治から昭和初期を舞台にした映画やテレビドラマのロケにたびたび利用されているようで、注意して観ているとよくみかける。古い建築物をまとめて移転して屋外に展示しているところはほかにもいくつかあるが、この園のように昔の町並みを再現する展示方法は、見ていても楽しいし、ドラマに利用される活用方法もあり面白い試みだと思う。 |
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@子宝湯 | A小寺醤油店 | B武居三省堂ほか | C都電7500形 | セピア色の画像を クリックして下さい。 下枠に カラーで拡大表示されます。 |
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@子宝湯 子宝湯は東ゾーンのメインストリートの正面突き当たりの位置に、どっしり構えている。入母屋屋根の妻側正面に唐破風を備えた入口をしつらえたたたずまいは、アニメ「千と千尋の神隠し」に出てくる「湯屋」を連想させる。宮崎駿氏もこのあたりを散歩しながらイメージを膨らませたのかもしれない。 |
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A小寺醤油店
平入りで1階部分の庇がせり出した出桁造りの間口が広い店舗である。隣の袖蔵もこの店舗のものを移築した建築で、この付属棟や庇の上の看板ともあわせて、全体的に重量感あふれる雰囲気をもっている。 |
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B武居三省堂ほか 中央の武居三省堂とその右側の花市生花店が移築建築で、左側の蔵は休憩所としてたてもの園で建築されたたうどん店である。2つの店舗の正面のファサードは「看板建築」と呼ばれるもので、戦前の商店建築の流行だったようである。今でも地方都市に行くと、古い商店街の中に残されているのを目にすることがある。 |
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C都電7500形 東ゾーンの広場に停留所とともに展示されている。町並み景観の要素として交通手段はおおきなポイントになるので、この都電が園内を巡回してもらえればもっと古い町並みの雰囲気がでるのだが・・・。 |