平成24年3月号(第20号)     トップページ  年月別リスト  地域別リスト 
嵯峨鳥居本
SSAGA TORIIMOTO
 京都府  京都市右京区嵯峨鳥居本  京都市HP  嵯峨鳥居本

重要伝統的建造物群保存地区
 京都市観光協会HP
 

 嵐山から嵯峨鳥居本周辺はお寺が多い。これらのお寺は、中世貴族たちの郊外住宅だったものである。京の都にとってこのあたりは山の手の高級住宅街だったのだろう。また、愛宕街道沿いは愛宕神社への参詣客で賑わう門前町でもあったため、農村部でありながら参詣客相手の商売をする町家が進出した。その結果、貴族のお屋敷であるお寺が散在する中に、茅葺農家と町家が混在して建ち並ぶ独特の景観が形成され、今や京都有数の観光スポットとして観光客であふれている。

 @一之鳥居付近  A町家と茅葺民家  B町並み保存館 C愛宕街道    セピア色の画像をクリックして下さい。
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@一之鳥居付近 山から愛宕街道沿いに歩く1時間ほどの散策路は、愛宕神社の一之鳥居が終着駅の目印となり観光客の群れのほとんどはここで引き返す。鳥居前の茅葺民家は昔は茶店だったようだが今は高級川魚料亭に変身して賑わっている。

A町家と茅葺民家 嵯峨鳥居本の町並みの特徴は、町家と茅葺民家が混在しているところだろう。城下町では武家屋敷が茅葺で建てられていることが多いが、ここで見られるのは純然たる農家で、農村部に町家が市街地からにじみだしていったようである。昔のスプロール地帯といえよう。

B町並み保存館 明治初期に建てられた町家を改修して、町並み保存館として観光客に開放されている。嵐山から歩いてくると30分くらいのところにあるので手頃な休憩所となっている。中には戦前の嵯峨鳥居本地区の再現模型が展示されている。

C愛宕街道 愛宕山の山頂にある愛宕神社へと続く愛宕街道は、昔から愛宕神社への参道として参詣客で賑わっていたようである。落語の「愛宕山」では連れ合って参詣する様子が面白おかしく描写されている。ただ、このあたりから愛宕神社までは徒歩でまだ45時間かかるそうだ。