平成23年10月号(第15号)     トップページ  年月別リスト 地域別リスト
平 福
HIRAHUKU
 兵庫県 佐用郡佐用町平福 佐用町HP

佐用町観光協会HP

 平福は、江戸時代のはじめに建てられた利神(りかん)城の城下町としてうまれたが、城が一国一城令により廃城となって以降、山陽と山陰とを結ぶ陸路(因幡街道)と水路(佐用川)に沿った宿場町として、また在郷町として発展した。
 特に在郷町としての商業的な役割は大きかったようで、街道の両側には現在でも、何軒もの商家が往時の姿を残したまま受け継がれている。佐用川は商品の重要な輸送路であったらしく、川沿いに土蔵や川座敷が並んでいて、絵画的な美しい町並み景観を見せている。
 また町並み整備が進められている今日でも、観光客相手のみやげ物屋や飲食店もなく、都会人向けのてらいのない昔の姿のまま佇んでいて、安易な観光化の風潮に巻き込まれない素朴な町並みは、落ち着いた美しさを感じさせてくれる。
①たつ乃屋醤油店 ②鳥取池田藩本陣跡  ③川座敷のある家 ④川端風景
 
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  ①たつ乃屋醬油店 江戸時代に創業し、現在でも醤油の製造・販売が引き継がれている。蔵の壁に「三年醬油」という看板がかけられていて、昔ながらの手間暇かけた製造方法がとられているようで、古い町らしい。
②鳥取池田藩本陣跡 平福は現在、兵庫県だが江戸時代は鳥取池田藩の支配下にあったようだ。利神城がなくなったためそのかわりに本陣が置かれていたようで、跡地に本陣が復元されている。

③川座敷のある家 作用川の川沿いに建つ商家のなかには、川座敷と呼ばれる部屋を設けたものがある。川の流れを眺めながら、接客や宴会に使われたのだろう、優雅な空間である。

④川端風景 佐用川沿いに、白壁や土壁の蔵や川座敷のある建物がずらりと並んだ一角がある。川面にその町並み景観を映し、また川沿いには遊歩道が整備され、町歩きには気持ちの良い空間になっている。