平成23年8月号(第13号)     トップページ  年月別リスト 地域別リスト
佐 倉
SAKURA
 千葉県 佐倉市宮小路町 佐倉市HP


佐倉市観光協会HP
 佐倉は江戸城の東の防衛拠点として整備された城下町である。南が海に面した江戸城は、東に小田原城、西に川越城を配置し万全の防衛体制を敷いていた。
 それ故佐倉は江戸時代、徳川幕府にとって重要な町だったのだが、今日では佐倉城は城跡が残るだけで城下町としての色彩は薄れ、新しい住宅が建ち並ぶ東京のベッドタウンとしての印象が強い。
ただ、高台に数件残された武家屋敷は、道路に面して土塁を築いた上に生垣を配して一件ごとに要塞化されているのを見ていると、同じかやぶき民家でも農家にはない有事に備えた緊張感が、素朴さの中に漂ってくるようだ。
①旧但馬家住宅 ②旧河原家住宅  ③鏑木小路 ④山口家住宅  
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  ①旧但馬家住宅 江戸時代の武家屋敷は、藩が所有して藩士に貸す、いわば社宅形式のものが多い。この屋敷も江戸期には居住者が何回か交代し、但馬氏のものになったのは明治期にはいってからのようだ。
②旧河原家住宅 佐倉に残されている武家屋敷の中では、最も古いものといわれている。茅葺屋根ながら規模も大きく、河原家は身分の高い武士だったと思われる。

③鏑木小路 鏑木小路の両側には、上中級武士の屋敷が並んでいたようで、土塁と生垣を築いて一軒一軒がミニ砦のような構えになっている。現在はよく整備された遊歩道のようで、気持ちのいい散策が楽しめる。

④山口家住宅 倉に残されている数少ない町家の一つである。明治期に建築された商家で店蔵と袖蔵とが並んで建っている。同じような建物が連続していれば、武家屋敷町と対比的で面白いのだが、この建物だけポツンと残されている。