平成23年4月号(第9号) | トップページ | 年月別リスト | 地域別リスト | |||||||||
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兵庫県 神戸市中央区北野町 | 神戸市HP 神戸北野異人館街HP |
神戸市北野町山本通り 伝統的建造物群保存地区 |
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江戸末期、日米修好和親条約が結ばれ、兵庫が開港地の一つに指定されて以降、明治にかけて欧米の役人や商人たちが神戸にやってきて活動を始めた。 彼らの活動エリアは海岸線の港に近い居留地に制限されていたが、住居は特に制限がなかったため、居留地の北側に連なる六甲山の山麓に思い思いの居を構えた。 それが現在、異人館街と呼ばれている北野ゾーンである。東南アジアを経由して日本にやってきた欧米人は、夏の暑さに日本を亜熱帯の国と勘違いしたようで、涼を得るために、住まいをバンガロー風にしてみたものの、冬の寒さには耐えきれず、ベランダに建具を取り付けて寒風をしのいだ形跡がある。居留地の建物が石づくり中心なのに対して、北野の異人館は大半が木造なのも対照的で面白い。 今日でも外国人が多く居住する北野の異人館街は、今や国際都市神戸のイメージを代表する観光ゾーンとしてすっかり市民生活に定着している。 |
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①門邸・シュウエケ邸 | ②風見鶏の館 | ③萌黄の館 | ④英国館付近 | |||||||||
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①門邸・シュウエケ邸 ともにイギリス人の建築家ハンセル氏の設計で、シュウエケ邸はもとハンセル氏の自邸だった。統一されたデザインに、褐色と緑色の外壁が対比的で、異人館街らしい景観を見せている。 |
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②風見鶏の館 もとドイツ人貿易商トーマス氏の住宅。木造が多い異人館のなかで、この建物は珍しくレンガ造だ。NHKの朝ドラ「風見鶏」で一気にブレイクし、異人館街を代表する建物になっており、三角屋根の塔頂に立つ風見鶏は、町の象徴になっている。 | ||||||||||||
③萌黄の館 もとアメリカ総領事シャープ氏の住宅。外壁の色からこの愛称で呼ばれている。2回のベランダからは、神戸港が遠望でき、リゾートハウスのような雰囲気だ。「風見鶏の館」とともに、北野町広場に面して建ち、町を代表する建物である。 |
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④英国館付近 手前が英国(イングランド)館で、イギリス人が住み続けていた。2階には「シャーロックホームズの部屋」が再現されている。その向こう側がフランス館で、こちらは、もともと二戸一の外国人向け借家で、洋館長屋とも呼ばれている。 |