平成23年2月号(第7号)     トップページ  年月別リスト 地域別リスト
伏 見
FUSHIMI
 京都府 京都市伏見区南浜町 ほか 京都市HP

伏見観光協会HP

 伏見は、宇治川と淀川とで大阪と結ばれ、さらに江戸時代には高瀬川が開かれて京の都とも水路でつながり、伏見港が日本最大の河川港となって商都として発展した町である。
 また豊臣秀吉の時代には、地の利を生かして伏見城が築かれ城下町としても整備された。さらに伏見は伏水とも書かれ、その字のごとく豊富な伏流水に恵まれていたため、酒造りが盛んになり、兵庫の灘・広島の西条と並ぶ日本の三大酒処の一つとして栄えた。秀吉時代にはこの地に各地の大名屋敷が置かれ、また江戸時代には旅籠が数多く整備されたことが、酒の需要を呼び、酒造りを大いに加速させたようだ。
 幕末期には鳥羽伏見の戦いがこの地でおこり、坂本龍馬が襲撃された旅籠「寺田屋」も残されており、歴史的にも多彩な顔をもった町である。

①寺田屋 ②黄桜記念館  ③濠川沿い ④大倉記念館  
 ←画像をクリック 
  ①寺田屋 竜馬人気から、濠川(ほりかわ)沿いの旅籠「寺田屋」が脚光を浴びている。この「寺田屋」は幕末の勤皇の志士たちが潜伏した旅籠ということなのでひっそりとした路地裏の目立たない建物かと思っていたが、濠川に面した堂々とした構えなのでちょっと意外だった。
②黄桜記念館 昭和初期に創業した黄桜酒造の記念館。「黄桜」といえば、小島功が描いたカッパの漫画をすぐに連想する。だから入り口には「カッパカントリー」と書かれた大きな看板が掲げられている。

③濠川沿い 伏見城の外堀だった濠川に沿って、柳並木の向側に酒蔵がずらりと建ち並び、濠川には酒蔵巡りの十石船が運行されている。川岸には散策路が整備され、町歩きをするのに気持ちの良いエリアになっている。

④大倉記念館 明治期に建築された「月桂冠」の酒蔵を改装し、伏見の酒造りの歴史を学ぶ場として、公開されている。「Gekkeikan」は日本酒の代名詞として、欧米人に知られているそうで、そのせいか外国人の訪問客が多いようだ。