8月


26日
ジョセフ・モンゴルフィエ(1740〜1810)フランスの気球発明家(弟と共にモンゴルフィエ兄弟として有名)

フランスの片田舎アノネーの富裕な製紙業者の子として生まれました。やがて弟のジャックと共に兄弟そろって父の跡を継ぎ、アノネで製紙工場を経営していました。科学実験に深い関心をもち、紙袋を作っては水素や水蒸気をつめてみましたたが、うまく浮かびませんでしたが、しかし、ある日、暖炉の煙を紙袋に詰めてみると、フワフワと天井まで上昇したのです。

このようにして1782年、熱した空気を大きな紙袋に詰めると空に浮くことを発見したのですが、当時はまだ正体不明の気体であった暖められた空気は、当初「モンゴルフィエのガス」と呼ばれたそうです。

その後、様々な材料を使って熱気球の模型を作り、飛行実験を何度も繰り返した結果、モンゴルフィエ兄弟は自作の気球の初の公開実験をアノネーの町で実行しました。この実験で彼らが作った気球は、ゆっくりと上昇し約6500フィート(約1950メートル)まで上昇し、10分間の滞空で1マイル796ヤード(2316キロメートル)の距離を飛んだと記録されています。

同年9月にはベルサイユで、気球をそれまでのものより大きくしてヒツジやアヒルを乗せ、国王ルイ16世の前で飛ばして成功しました。このように動物を飛ばして空を飛ぶことが神の怒(いか)りにふれないことを確かめてから、有人飛行に取り組んだのです。

そして、1783年11月21日、ピラト・ド・ロジェとダルラン侯爵はパリのミュエットの宮殿から熱気球に乗って、初めて25分間距離にして8kmあまりの飛行を行いました。

彼らの気球は学界でも関心を呼び、1983年、ジョセフは科学アカデミーの会員、ジャックは国立研究所通信会員にそれぞれ選ばれました。

火山に関する研究でよく知られた有名な地質学者フォジャ・ド・サンフォンは、この気球の実験に興味を持ち、研究資金を援助しました。さらにモンゴルフィエ兄弟のために記録編集者となり、上記の気球の飛行記録やその構造の記述を詳細にまとめあげました。彼は、この人類初めての飛行を事細かに、正確にこの本の補章に述べています。つまり、本書は飛行術についての実用書第一号になったのでした。


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