7月 9日 |
カミロ・ゴルジ(Camillo Golgi)(1844〜1926)イタリア 医師 神経学者 パビア大学教授。1873年硝酸銀を使って神経細胞と神経線維を黒く染める方法を案出しました(ゴルジ鍍銀法)。 この方法のおかげで、ニューロンをさらにくわしく観察できるようになり。神経系のより微細な構造探究に大いに役立ちました。 又、1883年、軸索と枝分れした短い樹状突起で他の神経細胞と連絡している細胞 (ゴルジ細胞) を中枢神経系に発見しています。 彼は1906年に、神経系の構造を明らかにした業績で、ニューロン説を唱えたスペインのサンチアゴ・ラモニ・カハールとともにノーベル賞を授与されています。残念ながら彼の網状説は、ゴルジ鍍銀法の変法を用いたカハールのニューロン説に破れています。 又、彼は組織学の業績のほかに、マラリアの研究でも有名で、四日熱と三日熱は病原の原虫が違うこと、マラリアの発作は、原虫の胞子分裂と時を同じくすること、病気の重さは血液中の原虫数に比例することなどを証明しました。 ※ニューロン(ノイロン) 神経系の構造的・機能的単位となるもので、神経細胞とそれから出る突起とを合わせたもの。神経元。広義には神経細胞と同義に用いる。 |
ゴルジとスペインの組織学者カハールは,ニューロンの構造を顕微鏡で詳細に調べた研究により,1906年のノーベル医学生理学賞を受賞しましたが、ニューロンについての考えはまったくちがってい、あしたた。 ゴルジは「細胞どうしが突起によってつながり合い,ネットワークをつくっている」と考えたのに対しカハールは,「それぞれの細胞は独立した存在で,直接つながり合っていない」という説を提唱した。 ゴルジの考えは「網状説」,カハールの考えは「ニューロン説」とよばれています。1906年当時はまだ、「網状説」と「ニューロン説」のいずれが正しいのか明らかではありませんでした。そこでカハールとゴルジの両者に,ノーベル賞があたえられることになったのわけなのです。 |
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