4月


30日
カール・フリードリヒ・ガウス(Gauss,Carl Friedrich)(1777〜1855) 数学者 (「数学の王者」)

ブラウンシュヴァイクの煉瓦職人の子に生まれました。彼は、終生この地方の訛りがぬけなかったといいます。

彼は、3才で父の計算間違いを指摘、彼は「言葉より先に計算を覚えた」と言っています。小学校のころ、9才にしてすでに等差数列の和の公式を見つけた話が有名です。先生がもてあまし、同郷で小学校の助手となったばかりのバーチェルスが友達となり一緒に数学を勉強しました、11才で二項定理(一般羃の場合)を発見。先生が父を説得しギムナジウムへ進学、更にゲッチンゲン大学へと進学します。

厳格だった父は「職人に学問は要らない」という意見でしたが、彼が大学進学にあたりブラウンシュヴァイク公フェルディナンドに謁見を許され、宮廷から奨学金を受けるに至ってやっとあきらめがついたといわれています。

17才でニュートン、オイラー、ラグランジュを読み、大学生となった18才のときに、統計的データからより正しい実験式を得る方法の一つ「最小二乗法」を発見します。言語学にも魅かれていましたが、19才のとき正17角形の作図可能性を発見したことで数学の道に進むことを決意します。

彼の業績は数学以外に天文学、物理学、測地学と多分野にわたりかつ多産でした。その後、「数学が科学の女王なら、数論は数学の女王である」と言って、整数論の諸問題に取組み、1801年にその最大の業績といわれる『整数論考究』を発表、同年最小二乗法を駆使して小惑星ケレスの軌道計算を行い、これを再発見、複素数とその関数論を展開し、また多角形の作図法,非ユークリッド幾何学についても創始者的研究を残した。

そのほかにも、位相数学、測量、測地学の研究、誤差論における正規分布、力学の最小束縛の原理、地磁気の単位、W.ウェーバーとの協力による有線電信機の発明、ポテンシャルに関する定理、絶対単位系の確立などがあります。

彼は音楽,文学を好み,信仰深い保守的な人であった。各地の科学団体から数々の名誉を受けましたが、ゲッティンゲンの名誉市民になったことを特に喜んだそうです。
晩年は聖書に親しみ、その精神的孤独を自ら慰めたといわれています。

磁場の強さを表す単位をガウスと呼んでいるのは、彼の名を記念したものです。
ガウスの法則
ガウスが提示した静電気学上の法則。ある静電界内の閉曲面をつらぬいて出ていく電気力線の総数は、その閉曲面内に存在する総電荷量に比例するという定理。
父親は石屋だったから毎土曜日に職人に1週間の給料を払わなければならなかった、それを見ていた子供のガウスは「パパ計算が違うよ」と言った。
3歳の子供が大人たちの計算に後からついていくのだが、子供の方が正しいことがわかって呆然とするのであった.

小学校に入ってガウスが10歳のとき.先生が次のような問題を出した。
「1 から 100 までの数を書いて全部足しなさい」
先生は一休みしたいと思ってこの問題を出したのだがそうはいかなかった.
数秒後ガウスは「できました」と言った.ガウスの答えは5050であった.

1 + 2 + 3 + ... + 100 = 101 x 100 ÷ 2 = 5050

すっかり驚いてしまった先生は自分には教えるものは何もないと考え,ハンブルグから算数の本を取り寄せガウスに与えた。

(つまり、1+100=2+99=3+98・・・・・・50+51=101ということなんですね、すごいものです)
1805 ヨハンナ・オストホフと恋愛結婚。すでに天才大学者の誉れの高かったガウスの求婚に彼女は躊躇したという。愛妻は 3 年後急逝、寂しさからすぐに再婚するも不幸な結婚となり、 1831 この妻も結核で亡くして以後は独身であった。
正7角形がコンパスと定規では作図不能であることを証明した。また正17、257、65537角形の作図法をしめし、奇数個の辺をもつ正多角形が作図可能であるのは、辺の数が3、5、17、257、65537の素数であるか、またはこれらの素数を2個以上かけあわせた数の多角形にかぎることを証明した。
 この発見を契機として言語学から数学の研究に情熱をかたむけ、1795年から98年までゲッティンゲン大学にまなび、「すべての代数方程式は少なくとも1つの根をもつ」ことを証明し、学位をえた。この定理の証明はそれまで多くの数学者が挑戦してきたがなしえず、代数学の基本定理と呼ばれている。
19世紀の初め,小惑星セレスが発見されましたが,2,3週間後にはその天体の姿は見えなくなってしまいました.
ガウスは自分の並外れた計算力と自身の開発した最小自乗法を駆使して,惑星のわずかな観測結果から軌道を算出した.そしてその年の終わり,まさにガウスが計算した位置に惑星が再発見されたのです。 この方法は現在でも人工衛星を追跡する際に使われているそうです。


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