4月


18日
フランツ・フォン・スッペ(Franz von Suppe)

(1819〜1895)オーストリア オペレッタ作曲家。

ダルマチア王国のスパラート(現クロアチアのスプリト)に生まれました。父はベルギー出身で、母はウィーン生まれのイタリア人でした。

1835年に、ウィーンへ移住。ゼヒターやザイフリートらに作曲を師事。 1840年、ヨーゼフシュタット劇場の指揮者兼作曲家となり、1842年ブラティスラヴァの歌劇場指揮者となります。その後1846年アン・デル・ウィーン劇場に迎え入れられますが、テアター・アン・デル・ウィーン劇場が破産し「カイ劇場」に移ります。翌年「カイ劇場」が焼失し、「カール劇場」に移っています。

1866年、音楽の授業や中学・高校の吹奏楽レパートリーとしておなじみの「軽騎兵」を作曲、1879年にはスッペ本人が「私の一生で最大の成功作」と呼んだ「ボッカチオ」を作曲しました。ウィーン風の軽妙さと、イタリア風の華麗な旋律は広く人気を集め、その劇場音楽は一世を風靡しました。

彼はウィンナワルツをベースにイタリア歌劇の要素をブレンドして独自の喜歌劇世界を作り上げた人物といわれます。残念ながらその31作あると言われる喜歌劇で今日上演されるものはほとんどありませんが、「スペードの女王」「軽騎兵」「ボッカチオ」「詩人と農夫」などのオペレッタとその序曲は世界的に知られています。「ウィーン・オペレッタの父」と呼ばれました。
オペレッタ
イタリア(operetta「小さいオペラ」の意)オペラより小形式で音楽も軽妙な、地口的要素を含む歌劇。一九世紀後半、パリのオッフェンバックの「天国と地獄」や、ウィーンのヨハン=シェトラウス、スッペなどの諸作が一時代を築いた。喜歌劇。軽歌劇。
詩人と農夫
1846年に作られた音楽劇で、現在は劇自体はほとんど忘れられ、あまり上演されることはありませんが、劇中音楽のモチーフを使って作られたこの序曲だけが有名になり、彼の代表作の一つに数えられています。


   トップページに     今日生まれの偉人伝に