3月


27日
ウィルヘルム・コンラート・レントゲン(Wilhelm Konrad Rontgen)

(1845〜1923)ドイツ 物理学者 X線の発明者

プロシアのライン地方、レンネップに生まれました。オランダで初等教育を受け、スイスのチューリッヒ工科大学で機械工学を学びました。又、物理学に興味を持ち、クントに師事しています。卒業後、ビュルツベルグ大学、ミュンヘン大学などの物理学の教授となりました。

1895年、クルックス管で陰極線の実験をしていた時、その近くにあったシアン化白金バリウムを塗った板が蛍光を出していたのを観察し、不透明な物体をも通す放射線を発見し、これをエックス線(未知なる線)と名づけました。

この研究で1901年第一回ノーベル物理学賞を受賞しました。エックス線の正体は約20年後にはっきりしましたが、今日の医療診断には欠かせないばかりではなく、物理・工業の発展に大変役立っています。

彼は、自分に対する世間の大騒ぎに頓着することなく、その後も、科学研究に精励しました。しかもこの偉大な発見の特許権を主張することを控えました。誰もがいつでも人類福祉のために利用できるように。

以前はレントゲン博士の業績に敬意を表して放射線の照射線量をあらわす単位をレントゲン:Rとしていましたが、現在では違う単位であらわされています。

弾性、毛細管現象、熱伝導、気体の比熱、偏光、電磁現象などに関する研究もあり、本当に多くの研究をしました。
エックス線(「未知の光線」の意)
波長が短く、可視光線の約百分の一から千分の一の範囲の電磁波。ドイツ人のレントゲンが発見。高速の電子が障壁に強くぶつかったときにできる。透過力が強く、普通の光線を通さない物質でも透過し、干渉、回折現象を起こす。病気の診断、スペクトル分析、結晶構造の研究などに利用。また、悪性腫瘍(しゅよう)の治療にも用いられる。エックス光線。レントゲン線。
レントゲン博士は1895年12月28日、ドイツのウュルツブルク大学教授時代の「ウルツブルク物理学医学会報1895年第9号」論文の中の一節で『放電管と蛍光板の間に手を入れると手の影がごく薄く見える中に手の骨の影がそれより黒く見える。』と発表した。これがX線発見の第一報でした。X線は、現在では放射線と呼ばれるものの一つで、放射線というもの存在を初めて人類に知らせたのがレントゲン博士です。
1869年のこの日、芭蕉が奥の細道の旅に出発しました。

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