2月 8日 |
ジュール・ベルヌ(1828〜1905)フランス、小説家(男性) 弁護士の長男として、ロアール河口の港町ナントのフェイドー島に生まれました。ロアール川の港に往来する船を眺めながら育つうち、異国へ憧れ、12歳の時に密航を企て、父に連れ戻され「これからは、空想の中でしか旅をしない」と誓ったと伝えられています。その後、多くの冒険小説、歴史小説を読みふけりました。 父の希望で、パリ大学法学部に学び22歳で弁護士資格を取得しますが、文学への思いを断ち切れず、劇場の職員や株式の仲買人等をしながら、作家の道を志します。(このころ、パリでアレクサンドル・デュマに出会っています。) 科学的発見や発明への好奇心が強く、又、多くの探検家や地理学者とも知り合い、1851年頃すでに科学のロマンの壮大な構想を抱いていました。1862年、出版人エッツエルとの運命的な出会いがあり「気球に乗って5週間」が出版され、大評判となりました。その後「グラント船長の子供達」「海底2万哩」「80日間世界一周」「2年間の休暇(邦訳15少年漂流記で有名)」等、次々と名作を生み出し、科学小説、SF小説の父とも呼ばれています。 人気作家となった彼は、自家用ヨット「サン・ミシェル号」を駆って海上生活を楽しむかたわら、1870年アミアン市会議員を務めた後、栄光に包まれ生涯を閉じました。 未来科学技術の想定は、今日の技術世界を正確に予想し、又、晩年は科学の破壊力にも注目しており、近年、多角的な研究・評論の対象となり、再評価されています。 ※アレクサンドル・デュマ(1802〜1870) フランスの劇作家、小説家。大デュマ(デュマ=ペール)とも呼ばれる。フラ ンス革命時の将軍を父として生まれ、豊かな想像とストーリーに富む英雄物語 的長編を書き、大衆の人気を博した。代表作「三銃士」「モンテ・クリスト伯」。 |
1991年、フランスで130年も前に書かれた小説が、とある金庫の中から発見されました。この小説は『二十世紀のパリ』というタイトルで、1960年代のパリを描いた未来小説でしたが、当時出版できずに金庫の中で眠っていたものでした。そこに描かれていた、圧縮空気で駆動される高架鉄道、街路に溢れるガス自動車、電気街灯、コンピューターを思わせる高速計算機、ファクシミリを連想させる文字と画像の電送機などは、作家ヴェルヌの未来予見の確かさをあらためて認識させるものでした。 | |
「80日間世界一周」 イギリスの貴族フォッグはサロンで友人たちと話をしていた時、世界一周はどのくらいの日数でできるかという話になった。彼は80日あればできるだろう、といいそのまま賭けをすることになる。彼は召使いのパスパルトゥを連れ、その旅に出かける。しかし彼らが大金を持っていることを怪しんだ刑事フィックスは彼らを銀行強盗の一味と誤解し、二人を追いかけて共に旅をする。80日目。フォッグは見事ロンドンに戻ってくる。しかしフィックスはフォッグを逮捕。留置場に放り込んでしまった。そして日が暮れていくが・・・。 |
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「海底2万海里」 海に出現した「怪物」を追いかけていたエブラハム・リンカーン号に乗り込んでいたネッドたち3人は海に投げ出された所を潜水艦「ノーチラス号」のネモ船長に助けられる。地上の生活を拒否して海の中で航海を続けるネモと一緒に3人は世界の海底を旅していく。映画がアニメも含めて何度も作られた。続編として「ミステリアス・アイランド」がある。 ノーチラスって 「ノーチラス」とは実はオウム貝(巻貝のような殻と、タコのような体を持った軟体動物で生きた化石といわれている)のことで、そしてベルヌが小説の潜水艦に命名したその名を、そのままつけたのが1954年に建造されたアメリカの潜水艦である。この潜水艦は世界初の原子力潜水艦であり、まさにJ・ベルヌが名づけた潜水艦にふさわしい性能を持っていた。 |
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1904年の今日、日露戦争が始まりました。 |