1月


9日
シモーヌ・ド・ボーボワール(ボーボアール)

(1908〜1986)

「女は女として生まれつくのではなく、女としてつくられる。」

フランス 女流小説家、思想家

パリのブルジョア家庭に生まれたましが、カトリック的モラルに反抗し、ソルボンヌ大学で哲学と文学を学び、1931年から12年間高等中学校(リセ)で教鞭をとりました。

1943年小説「招かれた女」を発表、作家生活に入り、1949年実存主義の観点に立つ画期的な女性論「第二の性」を出版し、世界的な反響を呼びました。又、20世紀後半の女性解放運動では指導的役割を果たしました。

又、政治的な問題や老人問題をテーマにした活動や著書もあり、それは、「娘時代」「女ざかり」「或る戦後」「決算のとき」の一連の自伝において、時代の諸局面に立ち会いながら、同調主義や伝統や社会通念と闘い、望んだ人生を着実に実現していった自己の足跡を記しています。

21歳のとき「自分より完全な自分と同じような人間」サルトルと出会い、その後50年間既成道徳にしばられないパートナーシップを結び、エネルギッシュな活動を続けました。

彼女は「結婚はふたりが望めば自由に解消され、母となるのもまた自由である。結婚しているかどうかにかかわらず、どのような母子にも平等な権利が与えられる」そんな社会が到来するであろうことを50年も前に予測していました。

1966年に彼女はサルトルと共に来日しています。

※ サルトル(1905〜1980)フランスの実存主義哲学者、作家
  小説「嘔吐」、哲学書「存在と無」 
彼女は、女性開放運動の後輩たちに向けて、「運動が一定の成果をあげたとしても、それが永遠に続くと思ってはいけない。経済危機に陥れば女性の権利は再び奪われる」との警告も発しています。
「目を奪うほど美しいものがいつも善いとはかぎらない。しかし、善いものはいつでも美しい。」
体に対する自信を失うことは、自分自身に対する自信を失うことである


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