1月


3日
マルクス・トゥルリウス・キケロ

(紀元前106〜紀元前43)

「哲学者たちの全生涯は、死に対する準備なり。」

古代ローマの政治家、哲学者

アルピヌムで生まれました、幼少の頃から優秀・明敏で有名であり、あらゆる学問に興味を示して勉強に励んでいました。青年時代にローマで哲学、法律を学び弁護士になり、ローマ随一の雄弁家として成功し(「カティリナ陰謀弾劾演説」が有名)、ローマの指導的弁護士になります。

又、政治家としても活躍し、法務官となり執政官に選ばれ「祖国の父」としてローマ市民から慕われました。

しかしカエサルの時代に追放されてしまい、その時に、哲学や法律学にも興味を持ち、熱心に研究しています。シーザーの死後、ローマに帰って祖国の再建に尽くしましたがアントニウスに反対したため、追放され、命を狙われるようになりました。
身を守るため、彼は、オクタビアヌスの所に逃げ込みましたが、オクタビアヌスも彼を死刑にする事を容認。これを知った彼は、マケドニアで勢力を増していたブルートゥスのところへ逃げようとしましたが、逡巡しているうちに追っ手に捕まり、喉を切られて亡くなってしまいます。64歳でした。

著書に「国家」「法律論」「雄弁家論」等があります。
キケロ名言集
 ・ヤギだの羊だのを各自がどれくらい持っているかは言えても、友だちをどれくらい持っているかは言えない。
 ・時間がそれを軽減し和らげてくれないような悲しみは一つもない。
 ・私が孤独であるとき、私は最も孤独ではない。
 ・私は最も正しい戦争よりも、最も不公平な平和を選ぶ。
 ・人間の一生を支配するのは運であって、知恵ではない。
 ・人生から友情を取り去ってしまうなどとは、太陽をこの世から取り去ってしまうようなものだ。
 ・酒を飲まない人間は思慮分別を期待されない。
 ・事件の原因は、事故そのものよりも興味深い。
 ・食物の最上の調味料は飢え、飲み物のそれは渇き。
 ・汝は生きるために食べるべきで、食べるために生きるべきではない。
 ・長生きをしたければ中庸の道を歩け。
 ・黙して隠された敵意は、公然と言われた敵意より恐れられるものだ。
 ・哲学者たちの全生涯は、死に対する準備なり。
 ・涙ほど早く乾くものはない。
 ・書物なき部屋は、魂なき肉体の如し。
 ・第一に必要なのは大胆さ、第二に必要なのも大胆さ、第三に必要なのも大胆さだ。
 ・節倹は大いなる収入である。
 ・恩を受けた人はその恩を心に留めておかなければならない。しかし、恩を与えた人はそれを覚えているべきではない。
 ・賢明な思考よりも、慎重な行動が重要である。
 ・あらゆる職業の中で、最も生産的で、最も楽しく、最も自由人に適するものは農業である。
彼は、自画自賛の癖があり、カティリナ事件や自らの著作のことをよく自慢して、聞く者を閉口させていたそうです。また、名声への欲望はとても強く、そのことに夢中になるあまりしばしば判断を狂わせたといわれています。


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