11月


22日
シャルル・ドゴール(Charles de Gaulle)

(1890〜1970)

フランスの軍人・政治家。

陸軍大学を卒業後、フランス陸軍きっての戦術理論家と言われました。1930年代に近代戦略を説く数冊の著書によって頭角を現した。1940年陸軍次官になり、フランスがヒトラー率いるドイツ軍に占領された時、フランス政府のナチス降伏に反対してロンドンに亡命しました。

そして「自由フランス民族会議」をロンドンで結成して運動の指導者となり、アフリカや近東でレジスタンス運動を続けました。、多くのリーダー達が国民を見捨てナチスに服従する中、ド・ゴール将軍は決してフランス国民を見捨てませんでした。1944年、フランスがドイツ軍から解放されると臨時政府主席となりましたが、独裁的傾向が強く、一時政界から離れました。

彼が再び世界の表舞台に登場するのは、一九五八年、アルジェリア民族解放闘争が激化し、第四共和制が危機に瀕した時でした。この時、彼は強いリーダーシップで紛争を解決。フランス国民の支持を得て首相になり、翌年大統領の権限を強めた第5共和制をつくり初代大統領になりました。

つづいて1962年アルジェリア停戦や1964年の中国承認で世界の注目をあび、1965年大統領に再選されましたが独裁色が強まり、1969年地方制度、上院改革などについて信任を問う国民投票に敗れて辞任、政界を引退しました。

その後、コロンベ=レ=ドゥ=ゼグリーズという村に居を移し、回想録の執筆と家族と過ごす時間を第一にして日々を送ります。そして、80の誕生日を目前にした1970年11月9日、解離性大動脈瘤破裂でこの世を去りました。
残された遺書には、「国葬は不要。勲章等は一切辞退。葬儀はコロンベで、家族の手により簡素に行うように」と書かれていました。公私の別に厳しかったドゴールの見事な幕引きだったと言われています。
ドゴールの言葉

「偉業は、偉人を得ずして成ることがない。そして、偉人たちは偉大たらんと決意する意志力により偉大になる。」

「人格者は、困難に対してある種の魅力を感じるものだ。なぜなら、困難に立ち向かってこそ、自分の潜在的能力に気づくのだから。」

「食糧の自立なくして民族の独立はありえない」

「諸君、フランスはまだ負けてはいない。なぜなら、私がフランスだからだ!」

「政治家は自分の言うことを信じてはいないので 他人が信じてくれていると びっくりしてしまう」

11月


22日
ジョージ・エリオット(George・Eliot)
  本名 メアリー・アン・エヴァンズ (Mary Ann Evans)

(1819−1880)

イギリスの女流作家

ウォリックシャーの土地差配人の末娘として生まれました。少女の頃から探求心が強く、語学に堪能だったそうです。

その後、ロンドンに出て新聞編集に携わるようになりましたが、そんな中で、批評家のジョージ・ヘンリー・ルイスと知り合い同棲するようになります。しかし、彼には妻子があり、妻子ある男との同棲により、世間からは冷たい目で見られるようになります。

しかし、彼女が40歳になろうとするころ、彼女の才能を見抜いた彼の強い勧めによって書いた小説が成功したのです。そして、彼女は、人間を道徳的存在として把握し、その行為を、精細に分析し、その道徳的責任を徹底的に追及する道徳的な作風で、「アダム・ビード」「フロス川の水車場」「サイラス・マーナー」「ロモラ」「ミドルマーチ」などの名作を次々と発表していきました。

これらの作品が次々と称賛をもって迎えられたため、彼らの関係もしだいに容認されていったのですが、二人は、共に暮しながらも生涯正式な結婚はできなかったということです。

彼が亡くなった後、彼女はすでに60歳になっていましたが、年下のジョン・ウォルター・クロス(40歳)と正式に結婚しました。しかし、幸福な生活もつかの間で、彼女は結婚後1年も経たずに1880年12月22日にロンドンのチェルシーで亡くなりました。
彼女が、作家活動を始めた頃は、女性が本を出すことは難しく、しかも、彼女の社会的立場が不安定だったため、男性名のペンネームをつけることになり、彼女は恋人のジョージ・ヘンリー・ルイスへの敬意を込めて「ジョージ」とつけたということです。
サイラス・マーナー
主人公マーナーは、模範的な信仰の篤い青年でしたが、ある時、親友に裏切られて盗人の汚名をきせられ、さらに婚約者も奪われてしまいます。傷ついた彼は、故郷を捨ててラヴィロウ村へやってきたのですが、人も世も神をも呪う世捨て人となった彼は、金貨の数がふえるのを唯一の楽しみとする守銭奴になってしまいました。

しかし、こつこつと貯めたお金も、ある夜何者かによって、すべて持ち去られてしまいます。生きる気力を失った彼は、雪の大晦日の夜、ふとした偶然から天使のような女の子を拾い、そして、その捨て子の少女エピーを養育することになった彼の心は、次第に癒されてゆき・・・。


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