11月


6日
ジョン・フィリップ・スーザ(John Philip Sousa)

(1854〜1932)

アメリカの作曲家、マーチ(行進曲)王と呼ばれた。

ワシントンで生まれました。幼い頃から音楽が得意で、13歳でトロンボーン奏者となり、バイオリン、指揮にも上達しました。

1880年にワシントン海兵隊バンドの隊長となり、彼は隊長就任後からさまざまな改革を行いました。まずは大量の楽譜を購入し、新しいレパートリーの開拓を始め、ベルリオーズやチャイコフスキー、ワーグナーなど、いろいろなクラシック音楽を演奏するようにしたのです。このことによってバンドの技術も飛躍的に向上してゆきました。さらに彼自身も数々のマーチを作曲し、それらも次々とバンドのレパートリーに加えていきました。

演奏技術の向上やレパートリーの充実がなされた後、彼は1891年に大統領の承認を得て、国内演奏旅行の制度を設けました。このころは南北戦争が終わって、人々は開拓に打ち込んでいた時代だったので。当時の社会で、望まれていたものは娯楽だったのです。映画やラジオなどもちろんなく、蓄音機すらなかった時代、娯楽の中心はサーカスや音楽だったため、海兵隊バンドの演奏は各地で大好評を博しました。

その後、アメリカ海兵隊バンドを一流のバンドに育て上げた彼は、1892年に隊長の職を辞し、自らのバンド「スーザ・バンド」を組織しました。教育的な意味ではなく商業的だったこの楽団は、各地で精力的に演奏会を開き、アメリカでもっとも有名な楽団となり人気を得るようになりました。

彼は「星条旗よ永遠なれ」「ワシントン・ポスト」「自由の鐘」「士官候補生」「美中の美」などの有名な行進曲約140曲とオペレッタを作曲し、さらにチューバを改造してスーザフォーンをつくったことでも知られています。
「星条旗よ永遠なれ」はあまりにも有名な曲で、世界でこの曲を演奏しないブラス・バンドはないと言われるほど親しまれているマーチです。


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