衛生動物(01a)刺胞動物門
(c)2011, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan. (田園科学室)

 衛生動物(目次)


Ref. 110725 クラゲ(種名不詳)
クラゲ(種名不詳)、2症例            【科、不詳】
( 鉢虫綱Scyphozoa, 刺胞動物門Cnidaria)
(c)2011, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan. (田園科学室)
図1:症例2、受傷直後、30代女性。2011年7月
24日、佐野(淡路)。
図2:症例1、受傷後34時間、60代。2011年7月
26日撮影。

クラゲ(種名不詳)、夜釣りで2人が被害
(25 July 2011. ABA. Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan.)

 クラゲ(種名不詳)刺症2例が発生。ともに2011年7月24日、佐野(淡路市)、夜22:00ごろ。

 1人は60代男性で、左手の甲、親指付け根から人差し指の付け根にかけて受傷。もう1人は30代女性、左手の甲、人差し指付け根から中指付け根にかけて受傷。

 ともにアナゴ夜釣りの最中、餌の点検のため仕掛を上げて、餌に手を触れようとした瞬間、毛虫の毛が多数刺さったような感触と激痛があった。

 火傷の痛みを「面」の痛みと表現するなら、今回の痛みは砂粒を撒いたような「多数の点々」状の痛み。もちろん、皮膚付近だけの「浅い」部分の痛み。

 受傷が浅く、また上図の通り僅かな範囲に過ぎないにもかかわらず、痛みが「電撃的」で「強い」ため、心理的にはかなりの動揺がある。

 餌やその直上部の釣り糸にクラゲの触手が絡み付いてきたのが原因。激痛は約30分続き、軽快後も水や物に触れると痛んだ。

 受傷部はいずれも線状。女性の場合は直後に線状の腫れと発赤(図1)、しかし男性は日焼けが強くそれらが顕著になったのは第3病日に入ってから(34時間後、図2)。

 夜間の出来事、持参の懐中電灯ではクラゲの姿を捕えることができず、クラゲの種を特定することはできなかった。

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Ref. 090619 ミズクラゲ
ミズクラゲ                    【ミズクラゲ科Ulmaridae】
Aurelia aurita
(ミズクラゲ目 鉢虫綱Scyphozoa, 刺胞動物門Cnidaria)
(c)2010, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan. (田園科学室)

図1:ミズクラゲ。
2009年6月19日、志筑(淡路、兵庫)、テトラポット護岸の際。

ミズクラゲ、ほぼ無害
(19 June 2009. Revised on 6 February 2011. ABA. Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan.)

 淡路島付近で、ミズクラゲは最も普通に見られるクラゲ。時季には、海岸付近に帯状に密集して、釣りをあきらめねばならないこともある。

 透明だが、白っぽい。傘の中央に4つ、目玉があるように見える。

 幾分毒性があるともいわれる。しかし、捕えて手で触っても、釣り糸に一部が絡んできたものを除けても、被害を受けた経験は未だない。

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Ref.100327 アカクラゲ
アカクラゲ                    【オキクラゲ科】
Chrysaora melanaster
(ミズクラゲ目 鉢虫綱Scyphozoa, 刺胞動物門Cnidaria)
(c)2010, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan. (田園科学室)

図1:アカクラゲ。
2010年03月27日、志筑(淡路島)。

アカクラゲと刺症
(27 March 2010. ABA. Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan.)

 2010年5月27日、志筑(淡路島、兵庫県)でテトラポットの際に来た個体。この日については数は少なかったが、淡路島では春にごく普通に見られるクラゲ。

 32本見える赤い縞は、傘の頂上付近では16本。傘の縁から伸びる触手は約40本。図中にも見えるリボン状の永い口腕は4本。

 釣りをしていて、この触手その他が仕掛けや糸にからまってくる。素手で除いても、全く痛みは感じなかった。しかし、放尿した際、手指が触れた部分に若干の痛みを感じ、以後痒みを伴った。

 寡聞にして、本当のところは不明だが、敏感な肌を持つ人、アレルギー体質の人には苦痛かも知れない。

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