田園科学室
3、魚類調査(詳細)
(c)2011, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, JPN(田園科学室)

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081002a 魚類調査
明石川魚類調査('08年10月02日)
(c)2008, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, JPN(田園科学室)
081002オオクチバス
図1:オオクチバス。
夕方のほんの一時、YGPさんがルアーで掛けました。ルアーの種別は
…言わないでおきますが、なかなかの快釣だったようです。サイズは19.5−28.3cm。「明石
川の魚」のオオクチバスの項にRecord 03として記入しました。
 

1、夕方突然
 えっ?どうかしたの?と思わずたずねたほど突然の来訪でした。ちょっと竿を出したらヒットしてきたので、せっかくだから「明石川の魚」の記録に役立ててと,、YGPさんがオオクチバスを6尾下げて来てくれたのです。早速、写真を撮って2人で計測・記録しました。

2、雨の翌々日

 雨や寒気など、水温の急低下は魚の活性を低下させる…私に限らず釣り人は経験的にそう考える場合が多いようです。

 そして、同じ水温でも低下後2日目になると、体が慣れるのか活性が多少とももどると、これも多くの釣り人が信じています。そんな話をしていたこともあって、YGPさんは雨の2日後に期待したとも言ってました。

3、下ってきて堰に溜まった?

 バスも下ってきて深みに溜まるのかなあ?そういう感じがしたそうです。一か所集中で釣れたからでしょうね。オイカワなど餌になる魚が溜まる場所へシンクロして移動するのだろうという仮説は、おそらく正しいのだと思います。

 釣り人の常識を立証するのは至難の業なので断定はしませんが…。一方でナマズはもう終わりのようですね、全然姿を見せませんでした、とのこと。

4、ほかの魚もよろしく

 この冬に下流域の魚の調査をしようと思っています。また、緊急にドジョウを記録したい
と思っていますので、YGPさんに限らず、皆さまのご協力をお願いいたします。

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090429a 魚類調査
明石川魚類調査('09年04月29日)
(c)2009, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, JPN(田園科学室)

1、狙いはコイ

 明石川の各所にはコイがたくさん生息しています。

 ほぼ全部が放流されたものと思われます。川に直接放されたもの、ため池に放されその改築工事などで流出したもの、それらの子孫などです。

 今回は西区押部谷町内で1〜数尾を釣りあげて各々の計測値を得ようという目的でYGさん一家(YGPさん、YGTさん、YGMさん)の協力を得て元気よく川へ向かいました。

2、餌は練餌とミミズ

 準備した餌はコイ用にオリジナル配合の練餌、その他の魚種用にはミミズでした。青天の午後、14:00から16:00まで、町内の木幡地区、押部地区、福住地区の3箇所で釣りを試みました。

3、結果は

 散々な結果でした。木幡地区には事前にYGPさんが予め確認してくれていたコイが見当たらず、その他の魚もほとんど居なくて、早々に退散。

 次の押部地区ではコイが9尾目撃されたものの、餌には全く興味を示さず、無念の退却。最後の福住地区でも1尾を目撃したものの、やはり釣れずコイを断念。

 その他の魚種をミミズ餌で狙ったYGTさんがカワムツ1尾を釣りあげただけでした。

 *この計測値はこのHPの「明石川魚類目録」の「カワムツ」の項に「Record 2」として載せています。

4、散々でしたが

 目的は全く果たせませんでしたが、今年も調査のスタートが切れたことは嬉しいことです。暖かな季節になってきましたので、皆さまの益々の協力を期待しています。

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090821a 魚類調査
明石川魚類調査('09年08月21日)
(c)2009, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, JPN(田園科学室)

図1:マナズ、46.0cmと29.5cm。いずれもYGPさんがルアーで釣りました。採集地、明石川、神戸市西区押部谷町西盛。
1、ナマズの調査
 今年のナマズ調査は、明石川のナマズの腸内寄生の寄生虫(吸虫)の有無を確認することになっています。
 しかし8月前半の豪雨で洪水被害こそなかったものの、川相は一変してしまいました。そこで、今回は前年までと同様に、目的を生息確認にとどめて行うことになりました。
 YGPさん、YGTさんとABAの3名が参加、、神戸市西区押部谷町西盛と同区平野町堅田の2地点で、19:30から22:00まで、2時間30分、釣による採集を試みました。
 釣りの方法はYGPさんがルアー、他はサンマの切り身を付けての浮子(ウキ)釣りでした。

図1:マナズ、58.0cmと36.0cm。いずれもYGPさんがルアーで釣りました。採集地、明石川、神戸市西区平野町堅田。
2、結果
 採集(釣り)はYGPさんの独り舞台、各地点で2尾ずつ計4尾を釣上げました。
 YGTさんは1回浮子に反応があったものの空振り。ABAは2回浮子に明確な反応がありながら、早合わせで失敗、0匹に終わりました。
 得られたナマズのサイズは西盛の2尾が46・0cmと29.5cm。堅田の2尾が58.0cmと36.0cmで、このHPの明石川魚類目録に採集記録が追記されました。
 川相が変わるほどの大水があったにもかかわらず、ナマズは健在でした。次回は計画通りナマズの寄生虫についても調べたいと思います。
 YGPさん、YGTさん、ご協力ありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします。

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090911a 魚類調査
明石川魚類調査('09年09月11日)
(c)2009, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, JPN(田園科学室)

図1:ナマズ、53.0cm。YGPさんはルアーで釣りました。採集地、神戸市西区押部谷町西盛。
1、目的は前回同様
 前項で述べたように、ナマズの調査は腸内の寄生虫の検査を伴うことになっているのですが、今回もそれは行えませんでした。
 余りにも多忙な1日だったのです。翌日が朝から雨という予報だったため、秋冬野菜の種まきと植付を急がねばなりませんでした。
 集合時刻の18:00を過ぎてもまだ農作業が終わらず、先に到着したYGPさんを45分も待たせてしまいました。
 そのような事情なので、寄生虫検査の準備ができす、今回の目的も前回と同じで、シンプルな棲息確認・分布調査となりました。

2、ルアー2名、餌釣り2名
 この日の参加はルアー使用のYGPさんとTUJさん、餌使用のMKSさんとABA、計4名。
 参加のはず…だったKMYさんは打ち合わせ会の時のビールが過ぎたためか、この日を失念していて、残念ながら欠席。
 今回は前回と同じ神戸市西区平野町内に行きましたが、堅田よりさらに下流の2か所まで足をのばしました。

図2:ナマズ、51.0cm。YGPさんがルアーで釣りました。採集地は図1に同じ。
3、結果
 結果は狙いの2か所では空振り。TYJさんが2回、激しい水音を伴ったバイトをみたものの、針に乗せられませんでした。
 やむなく、前回の2か所を辿って帰ることになり、まず平野町堅田に行きましたが、ゴム堤が倒されていて釣りができませんでした。
 最後の場所(この日4か所目)は、前回2尾の実績がある西区押部谷町西盛。ここでYGPさんが前回を再現するかのように2尾を得て、この日を締めくくってくれました。
 サイズは53.0cmと51.0cm、これらはこのHPの明石川魚類目録の採集記録に追記されました。
 皆さん、お忙しい中をご参加下さりありがとうございました。特にYGPさんには、長時間待たせた上に、餌のサンマを買って来ていただいた立て替え金を返し忘れました。お詫びとお礼を申し上げます。
 KTMさん、次回はぜひご一緒しましょう。

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091001a 魚類調査
明石川魚類調査('09年10月01日)
(c)2009, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, JPN(田園科学室)


図1:ナマズ57.5p。YGPさんがルアーで釣りました。
1、本来は
 今回の調査は本来ヌマムツを採集して詳細な形態を確認することでした。採集はミミズを餌にした釣りと手網の両面作戦。深場では釣り、浅場では手網による採集を試みました。
 今回採集場所に選んだのは押部谷町西盛。以前の調査でカワムツが確認されている場所で、ここにヌマムツが混在している可能性があったからです。
 参加は3人、YGPさんYGTさん、そしてABAでした。
2、釣不発、網不発
 17:30ごろから堰の上流で釣りを試みましたが、全く反応がありません。夕暮れが迫ってきたので、早々と釣りを諦め、堰の下流の浅瀬で手網を使った採集に切り替えました。
 しかし、手網を使っても、採りたかったヌマムツ、そしてカワムツも採れませんでした。それらしい影すら見ることができなかったので、急きょ目的を変更しました。
3、魚を都会の中学生に見せよう
 都会の中学で教えているKTMさんから、採れた魚は生徒に見せたいので、生かして持ち帰ってくれるように、と希望が予め出されていました。
 そこで、もうヌマムツ云々にはこだわらず、何種類かの棲息確認をして、採れた魚を持って行ってもらうことに目的を変えたのです。
 YGPさんはルアーでナマズを狙ってもらいました。ナマズの調査ではダントツで成績が良いからです。
 YGTさんはミミズを餌にした細仕掛けで種類を選ばず釣ることにして、ABAがザブザブと堰の下流を進んでゆきました。
4、結果
 手網で採れたのは、わずかでした。(1)小さいコイ、(2)ギンブナ、(3)ドンコ、(4)カワヨシノボリ、(5)オイカワ。
 ナマズが、気配はあるものの、なかなか釣れず。YGPさんは悔しさを噛みしめながら20:15に調査を終了しました。
 …ところが、帰宅後、YGPさんはYGTさんを伴って、ナマズ釣りに再挑戦。21:05ごろ、57.5cmの大物を採って来ました。
 「中学生にインパクトのあるものを採りたかった」その一心で再挑戦をしたのだそうです。KTMさんを呼んで、魚の引き渡しを完了、ここで今回の調査は完了しました。
 最後の最後まで頑張ってくれたYGPさんYGTさん、ありがとうございました。KTMさんから、中学生の反応を聞きたいものですね。
 なお、今回の採集記録は、このHPの「明石川魚類目録」に各々追加されました。

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091106a 魚類調査
明石川魚類調査('09年11月06日)*トライ・やる・中学生
(c)2009, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, JPN(田園科学室)
図1:明石川河口。各所で釣りを行って魚を採取し、測定しました。
1、目的
 田園科学室では、HPに掲載中の「明石川魚類目録(作製中の改訂版)」に随時採集記録を追加しています。
 今年も兵庫県内の中学校で実施される「トライ・やる・ウイーク」の中学生の力を借りて、明石川河口の魚類を採集し、その記録を追加しました。

2、方法
 採集の方法は釣り。参加者は生徒7人、教師1人、ボランティア2人、合計10人。各自が竿を手に、河川敷に腰を下ろし、生徒は大人3人から釣り方の指導や安全上の注意を受けながら釣りました。
 撒き餌はオキアミに市販集魚剤を混ぜて練ったものを用い、刺し餌にはオキアミや青イソメ(青虫)を用いました。
 心配された寒風もなく、むしろ暑さをかんじるほどの好天に恵まれ、08:30科学室を出発、10:00釣り開始、13:00昼食、15:15釣りを終了、17:00科学室帰着と、調査はほぼ計画どおりに進みました。

3、結果
 釣りで採集された魚種と個体数は以下のとおりです。
   クサフグ…36個体
   マハゼ……3個体
   チチブ……1個体
 即ち3種40個体でした。
 この採集結果は、直ちに田園科学室のHPに追記・掲載され、既に誰にも閲覧可能になっています。

4、調査で学んだこと
 調査を実施するまでに、以下のことを学習をしました。
  (1)魚の大きさの測定法……全長、体長、体高、体幅など19項目の測定法
  (2)魚の各部名称……………18項目
  (3)魚の分類上の特徴の記述方法…側線上部横列鱗数、背鰭棘・軟条数等10項目
  (4)釣り糸の結び方…鉤(はり)、スイベル、糸同士の結び方
  (5)同定……標本の特徴を過去の記載と照合して種名を確定すること。
 後々まで役に立つ正確な情報を得るためには、大変な努力が要ります。不正確な情報は知識の混乱を招くので、今回の経験(6項目の測定)を生かし、さらに精密な測定ができるようになって欲しいと思っています。(ABA記)

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'110713a 魚類調査、ナマズ
明石川魚類調査('11年07月13日)、ナマズ
(c)2011, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, JPN(田園科学室)
図1:ナマズ、50.5cm、Yg-tくんがルアーで釣り上げました。

 この日(13日)の昼休みのこと、別の要件でYg-pさんが田園科学室へ。そして「では今夕!」と、突然決まった3人調査。Yg-pさん、Yg-tくん、そしてABA。

 19:35開始。田園科学室から約6km下流へ下り、そこから上流に向かって4つの堰を釣り上りました。

 Yg-pさんとYg-tくんはお揃いのルアーで、水面上を引きます。私ABAは、チヌ竿・チヌ仕掛けにサンマの切身を刺しての餌釣り。

 第1番目の堰では、Yg-tくんにバイトはあるものの、鈎掛かりせず。残る二人には魚信すらありませんでした。

 第2番目の堰では、Yg-tくんに頻繁にバイトがあります。ルアーを追ってきて、バシャッと跳ねますが、それまで。

 第3番目の堰では、ABAの浮子が、静かに動きながら潜って、待望の1尾。しかし、実はこれ、「危機一髪」でした。

 何度も遠投しているうちに道糸がもつれ、それを解いたときに結び瘤ができていたのでしょう。極く小さく・軽く合わせただけなのに、巻こうとしたリールの直ぐ前で切れたのです。

 ナマズは斜め上流側25m先です。辛うじて穂先のガイド手前にあった糸の端を捕えて穂先に結び付け、5.4m竿に25mの道糸、リールは無し、という滑稽な姿で対応することになりました。

 応急処置をしている間、ナマズはこちらの混乱を知らず15mまで接近してくれたのが幸いして、何とか糸を引っ張って46cmを手網に納めることができました。

 第4の堰は、Yg-tくんの独壇場。堰の直下で堂々の50.5pを仕留めました。

 まるでダメ虎時代のタイガースのようにチャンスを逃がし続けていたYg-tくんは、バイトにすら余り恵まれていなかったYg-pさんに9回裏に一発大物を持っていかれて、ゼロのまま終わる…というABAの予言を見事蹴散らしました。立派。

 水温が急激に上がり過ぎて、この夜のナマズはお疲れだったようです。ガブリと餌を食む気合いが弱かった印象。

 10:30終了。Yg-pさんは結局ゼロ。招待客に勝たせる接待ゴルフを催した営業マンになぞらえて、「今夜の接待ナマズ釣り、御苦労さまでした!」で解散。

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'110818a 魚類調査、研修
明石川魚類調査(研修)、中学の先生と('11年08月18日、木)
(c)2011, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, JPN(田園科学室)
図1:偏光板で水中の魚を観察。 図2:各種の魚網で魚の採集。 図3:釣りも調査の重要な手段。
図4:昼食はドリアとサラダ。 図5:同定と実体顕微鏡下での解剖 図6:摘出寄生虫の顕微鏡観察。

 2011年8月18日(木)、09:00〜16:30、明石川および田園科学室で、中学校の先生のフィールドワーク研修が行われ、全面的に協力しました。

 (午前中の活動)

 (01)偏光板と厚紙を用いて偏光メガネを作製。
 (02)川に到着、偏光メガネで水中の魚の観察(多数のオイカワとブラックバス幼魚)。

 (03)川へ入り、先ず説明無しに、各自自由に魚網(手網、さで網等)を使って採集。
 (04)難しさを実感した後、効果的な方法をSasa-kunさんが説明。
 (05)共同作業なども取り入れて、魚網による採集技術が格段に向上。

 (06)魚体の正しい計側方法を学習、測定を試みる。

 (07)釣りの技術を学習、全く初めての人も釣りができるようになった。
 
  
*午前中、Yg−pさんとMiya−shinさんが激励に来て下さった。感謝。

 (午後の活動)

 (08)田園科学室の大型オーブン「Shodaiさん」で焼いた、ドリアとサラダで昼食。
  
*昼食はOku−sacさん、Ono−miさん、Ya−kazさんが美味しく調理して下さった。感謝しています。

 (09)カワムツ、ヌマムツ、オイカワの形態・分類・分布についてKita−miさんのレクチャー。
 (10)Sasa−kunさんが実物について、ヌマムツとカワムツの鑑別法等をレクチャー。

 (11)ABAが、淡水魚の科の特性をレクチャー。
 (12)メダカについて、科の特徴、属の特徴、種の特徴に関する宿題を出す。

 (13)寄生虫の存在は「豊かな自然」を象徴している…等、ABAのレクチャー。

 (13)実体顕微鏡下で、カワムツの解剖。
 (14)寄生虫Centrocestus armatusメタセルカリアの検出。
 (15)田園科学室の研究用顕微鏡で観察。

 (16)後片付けの後解散。

 なお、Sasa−kunさんには、午前・午後両方のレクチャーで、小・中・高校生に淡水魚等河川に生息する生物の教材化の実践例を多数紹介していただいた。

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'111107a 魚類調査の練習
明石川魚類調査の練習('11年11月07日、月)*トライ・やる・ウイーク
(c)2011, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, JPN(田園科学室)
図1:糸結びの練習の次は、
釣りの練習。
図2:なかなか釣れません。 図3:なかにはこんな生徒も。

 「トライ・やる・ウイーク」は中学2年生が、校外の社会を1週間体験する兵庫県独特の制度。実施時期は、学校により異なり、春または秋。

 田園科学室も事業所(非営利)の1つとして、毎年1〜10人の生徒を引き受けているが、実施時期は全て秋、11月上旬。今年2011年は11月7日(月)から11日(金)の間、2校から各4人(計8人、全て男子)。

 11月7日、第1日のプログラムは、予定では農業体験(収量測定と土作り)。しかし、前々日からの降雨が相当量に上ったので、水田がぬかるんで立ち入れないため、第3日に実施予定の明石川河口魚類調査の練習を行った。

 09:00開始、15:15終了。この日の活動内容、以下の通り。

 1、釣糸の結び方の練習:
  テキスト(プリント)を準備、3つの基本的な結び方とそのバリエーションを練習。
  先ずロープで、次にナイロンのラインを使用。

   (1)ラインとラインの結合:Grinner knotと田園科学室独自の方法。
   (2)ラインとスイベルの結合:Locked helf bloodと田園科学室の3強度使い分け法。
   (3)ウキどめ糸:Stopper knot。
   (4)ラインと穂先リリアンの結合:投げ縄結び。

 2、魚種確認の方法を学習:
  テキストを準備、以下を学習。

   (1)コイ科魚類であることの確認方法。
   (2)旧オイカワ属であることの確認方法。
   (3)魚類の外部形態概略と計測方法。
   (4)田園科学室の記録用紙の使い方。

 3、竿の操作法と釣りの実際:
  4.5mの延べ竿(2人で1本)を使用。
  田園科学室付近の明石川で旧オイカワ属を釣る実習。

  (1)ミミズを掘る。
  (2)穂先にラインを結ぶ。
  (3)竿は、必ず先から順に延ばす。
  (4)竿は、必ず根本から順にたたむ。
  (5)仕掛を投げず、仕掛をブランコの原理で静かに前方へ飛ばす。
  (6)釣れた魚を傷つけないようにハリ(鈎)をはずす。

 4、釣れた魚の計測:
  釣れた魚(オイカワ、2尾)を持ち帰り、全長と体長を測定。

  (1)全長Total length (TL)の測定。
     測定板を使用。上顎先端から尾端(伸ばした尾端)まで。
  (2)体長Body length (BL)の測定。
     ノギスを使用。副もを読む。上顎先端から脊椎骨末端まで。
  (3)測定結果を記録用紙に記入。
     S校…TL123mm, BL96.1mm
     M校…TL114mm, BL91.7mm

 反省点は多い。
  (1)自発的な挨拶ができない。
  (2)返事をせず、うなずくのがせいぜい。
  (3)作業に集中できない。
  (4)指示通りに掃除ができない。
  (5)器物を壊さないよう大事に扱う姿勢が全く見られない。

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'111109a 明石川河口魚類調査
明石川河口魚類調査('11年11月09日、水)*トライ・やる・ウイーク
(c)2011, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, JPN(田園科学室)
図1:明石川河口、後方は大観橋。 図2:明石川河口、水は浅い。 図3:苦難の調査(釣り)。。
図4:この日印象的だったコトヒキ。 図5:魚ではないがモクズガニも。 図6:最後に記念撮影(全員)。

 兵庫県下の中学2年生が1週間、実社会を体験するトライ・やる・ウイーク。2011年度、田園科学室に来た2校計8人の第3日の活動は田園科学室恒例、釣りによる明石川河口魚類調査。

 参加者は生徒8人、引率3人。今年は野鳥の会のMatsuさんが、釣りが大の得意ということで自ら指導に協力下さった。(厚く御礼申し上げます)

 野外の調査は、自然条件によって苦か楽か、極端に異なる。今回は、予想していた通り、苦難を強いられた。

 潮が悪過ぎる。満潮07:45、干潮13:18、次の満潮は19:03。しかも大潮で干満の差が大きい。したがって、川の淡水が海に向かって流れ下るだけで、海水の遡上は最初から最後まで無いまま。

 弱小河川の狭い河口域のこと、川の淡水が汽水域の塩分を一掃せんばかり。この条件下で釣るのだから、慣れた人でも楽ではない。

 10:00ごろ、釣り即ち調査を開始。比較的釣果が期待できるのはマハゼ。しかし、餌付けや竿の基本操作さえおぼつかない生徒たちに、そんな地味な釣りを冒頭からさせはしない…指導するのは腕に自信の誇り高き4人なのだ。

 何とかして大物を釣って、釣らせて、勢いをつけたい。指導の面々は、毎年釣れているメナダの50〜60p級、先ずこれを撒餌で寄せて釣らせることに徹した。

 時間が経ち、大物が無理とわかると、小型のクロダイ(チヌ、カイズ)か小型のキチヌ(キビレ)、あるいはスズキ(幼魚、セイゴ)と景気づけの目標を縮小。しかし、それも不発。

 フグでもいい、ハゼでもいい。面々が、プイライドをかなぐり捨て、最も易しい道を選んだのは、終了の間際も間際。虫餌も用意しておきながら…余りにも遅かった。

 幸いだったのは、最初に魚を掛けたのが生徒(Kobayaくん)だっこと。難なくコトヒキを釣った。きれいな魚体が眩しい。早速全長を測定番で計測、体長をノギスで計測。写真も撮った。

 ふざけ過ぎて烈火のごとく叱られた生徒もいたが、ほぼ全員、各自1尾は釣って測定・記録を行い、調査に貢献した。1尾も釣れず悔しい思いをしたのは1人、でも彼が一番真面目に釣っていたことを、皆知っている。彼には、後日お魚クラブに招待して鬱憤を晴らさせてやりたい気がしている。

 15:30終了。この日釣れたのは、
 (1)コトヒキ、(2)マハゼ、(3)チチブ、(4)クサフグ。

 メナダは大型が散見されたが食い気が無く、全く掛からなかった。また、ボラ、コモンフグの姿を見なかった。スズキ(セイゴ)は跳ねたが、釣れなかった。

 なお、調査の結果は、後日、このホームページにある「明石川魚類目録」に記載予定。

 追記1:楽しかった生徒、叱られて暗かった生徒、色々だ。しかし、これは調査、遊びではないのだ。楽しいに越したことはないが、苦しくても許された時間一杯、歯を食いしばって成果を求めなければ行った意味がないことを厳に承知してもらいたい。

 追記2:第3日になっても、なお自発的な挨拶が全くできていない。返事も一部の生徒、一部の場面ではできるようになったが、まだ20点ぐらい。一部の生徒には、道具を大切にする姿勢がまだ見られないのは残念。あと2日、さらなる努力を。

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