285a寿司の部(レシピ)
(c)2014-, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan. (田園科学室)

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朴葉寿司(朴葉の塩漬け) ('14年06月15日)
(c)2014, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan(田園科学室)
図1:葉柄付近を切り捨てる。 図2:10秒ほど熱湯に。 図3:直ちに流水へ。
図4:濃厚食塩水をくぐらせる。 図5:塩、葉、塩…と重ねる。 図6:濃厚食塩水を加え、重石を。

 朴葉の保存方法には各種ある。朴葉寿司を作る予定があったので、塩漬けを選択。朴葉の塩漬けは初めて、しかし例えば梅を漬けるなど、農家に生まれて塩漬けの方法は身に染みついているので戸惑いは全くない。

 手順と注意点は以下のとおり。

 (下処理)

 (1)葉を流水(または水をかえながら)、丁寧に水洗。
 (2)葉柄付近を切り捨てる(図1)。
   *寿司を包むには硬すぎるため。

 (熱処理)

 (3)沸騰するお湯に数秒〜十数秒浸す。
 (4)流水で急冷する。

 (塩漬け、下漬け)

 (5)濃厚な食塩水をくぐらせる。
   *葉1枚1枚に、確実にまんべんなく塩を纏(まと)わせるため。
   *水1カップに対し、溶ける量(約60g)を優に超す粗塩。
 (6)適当な容器にポリ袋をセットする。
 (7)容器袋中に塩・葉・塩・葉…と交互に重ねる。
 (8)最後に、新たに作った濃厚食塩水を加える。
   *濃度は上と同様。
 (9)ポリ袋の口を軽く閉じ、清潔な重石を載せる。
 (10)3〜4日、冷暗所に置く。
   *1週間以内に使うなら、以下の本漬けの必要はない。

 (塩漬け、本漬け)

 (11)下漬けした葉を取り出し、液は捨てる。
 (12)ボウルか皿を用意。
 (13)塩を撒き、葉・塩・葉・塩…と交互に重ねる。
   *下漬けの塩や塩水を拭いたり洗ったりせず、濡れたまま。
 (14)できた葉の塊に塩をまぶす。
 (15)冷凍用ポリ袋に入れ、手で圧して空気を追い出して密封。
 (16)冷凍庫で冷凍保存。

 (使用時)

 (17)ボウルに水を張り、袋を浮かべて解凍。
 (18)1枚すつ、沸騰中のお湯を瞬時くぐらせる。
 (19)乾かないうちに、寿司を包むのに使用する。
 

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朴葉寿司(鯖・鯛・サーモン)('14年06月21日&08月13日)
(c)2014, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan(田園科学室)
*下には、サーモン(トラウトサーモン)の刺身のサクを例示。鯖・鯛糖の場合も同様にする。。
図1:塩をまぶして塩締め。 図2:水洗、拭取り後、割り酢に浸す。 図3:湿した昆布に挟んで…
図4:ラップで密封して昆布締め。 図5:葉の表に魚・米を載せて包む。  図6:軽く重石、6〜12時間熟成。

 朴葉寿司のタネ(ネタと俗称)は自由、特別な決まりはないようだが、生魚(刺身のサク)を処理して使うものと、それ以外(卵焼きや肉ソボロなど)に大別できる。

 ここでは、生魚(刺身のサク)を処理して使う場合についてだけ書く。

 (魚の準備)
*以下は約15人前

 ・サバ……1 (刺身のサク)
   *今回は市販の酢サバを使用したが、酸味が強過ぎる。
   *新鮮なサバからサクを作り、
      以下の塩締め・酢締め・昆布締めを行って使うほうが格段に良い。

 ・鯛………1 (刺身のサク)
   *今回は釣り魚を使用。
   *以下の塩締め・酢締め・昆布締めを行って使った。

 ・サーモン(トラウトサーモン)…1 (刺身のサク)
   *市販品を購入して使用。
   *以下の塩締め・酢締め・昆布締めを行って使った。

 (塩締め、図1)

 材料:
 ・魚……刺身のサク
 ・塩……サク全体に(たっぷり)まぶす量

 (1)魚(サク)全体に塩をまぶす。
 (2)ラップをして冷蔵庫内に、約2時間置く。
   *サク全体がやや硬く感じられるようになるまで。

 (割り酢に浸す、図2)

 (3)流水で、手早く塩を洗い流す。
 (4)キッチンペーパーで水を拭き取る。
 (5)割り酢を作り、ポリ袋中でこれに20〜30分浸す。

  割り酢:*(注!)1つのサクについて以下の量
   ・酢………80ml
   ・水………200ml
   ・砂糖………大匙1.5

 (6)時間が経ったら、引き上げて自然に水切りする。
  *紙や布で拭かないこと。

 (昆布締め、図3、4)

  (6)昆布(身を挟んで覆う広さ)2枚を軽く水洗いして湿らす。
   *数分以内に軟らかくなり、広がる。
  (7)サクを2枚の間に挟んで(図3)、ラップを密着させて包む(図4)。
  (8)冷蔵庫内に6〜12時間置く。
   *旨み成分がサクに浸みこむ。

 (酢飯=寿司飯の準備)

  ・炊きたてご飯……5.5合*11〜15人前 
   *0.5合で1人前以上できる。
   *下記は5.5合当りの量。
  ・酢(米酢)…185ml
  ・砂糖……110g
  ・塩25g

 (9)上記の配合で寿司飯を作り、165mlだけをご飯に混ぜる。
    *残りは、寿司を葉に包む際の手水として使う。
    *165mlは5.5合当りの使用量。

 (魚の薄切り)

 (10)魚種を問わず、薄く(2〜3mm)削ぎ切りにする。
  *市販の薄切りハムの厚さをイメージして切ると良い。

  (朴葉で包む、図5))

 (11)別項(上記)の要領で予め作って冷凍しておいた塩漬け朴葉を使う。
 (12)流水で溶かし、洗い、一瞬熱湯をくぐらせ、拭く。
 (13)寿司飯の酢の残りを手水に使い、
   以下の要領で寿司を作る。

  ・葉の表を上にしてまな板上に敷き、
  ・一番幅広い部分に薄切りした魚を置き、
  ・魚の上に寿司飯を重ね、
  ・葉を折りたたんで包む。

 (熟成)
 (14)包んだら、容器に隙間なく並べる(図6)
 (15)軽い重石をして、6〜12時間(冷涼な季節なら24時間)熟成。
  *冷蔵庫では冷え過ぎて、味を損なう。
  *涼しい部屋または十分に冷房した部屋に置く。

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