255a海藻料理の部(レシピ)
(c)2014-, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan. (田園科学室)
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ワカメ、湯抜きワカメ('15年04月01日改) |
(c)2015, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan(田園科学室) |
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図1:真水で流水水洗。 | 図2:湯をくぐらせる。 | 図3:流水で冷却。 |
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図4:ザルで自然に水きり。 | 図5:茎(中肋)を外す。 | 図6:葉(葉体)を乾燥。 |
注意:ワカメ等海藻の採取は地元漁協・漁業者に権利があります。 他地域の人や一般の人による採取は禁じられています。不利益を被ったと訴えられた場合罪に問われます(親告罪)。 最近は店頭で生ワカメを目にすることが普通になったので、買って加工を楽しんで下さい。 |
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乾燥ワカメを作った。 乾燥ワカメの作り方は一様ではない。淡路島の漁村で、海水で洗ってそのまま干している光景を目にしたことがある(素干し法)。また、自己流で、真水で洗って干してみたことがある(塩抜き法)。 「素干し」を作ってみたら磯の香りが強く野趣豊か、「塩抜き」はそれよりは大人しくなって好ましいが、長く置くと変色するものがあった。 そこで、湯通しした後に干す方法(湯抜き法)を試した。何度のお湯に、どれぐらいの時間浸すか、この一番大事な点は、おおむね「水産加工のしおり」鹿児島県水産試験場(1988)に倣った。 (ワカメの準備) (1)茎がついたままの生ワカメを準備する。この時、ワカメは全体が褐色。 (2)真水で良く洗う。大きな容器の中で、手指で捌きながら念入りに 水換えまたは流水水洗(図1)。 (湯抜き) (3)なるべく大きな鍋に、湯を準備(85〜90℃)。適宜火力を調節する。 (4)湯温が大きく下がらない程度の量のワカメを投入(図2)。 (5)トングで振り洗い、ないしシャブシャブの要領で、短時間湯通しする。 (6)上記文献では20〜30秒と記述されているが、それより短くても茎(中肋)と 葉(葉体)が鮮やかな緑に変わったらすぐに引き上げる。 (急冷) (7)大きな容器に流水(水道水)を受け、ここに素早く投入(図3)。 (8)冷えことを確認し、大きなザルに溜めて、自然に水を切る(図4)。 (茎、即ち中肋を除く) (9)上記文献では乾燥開始後に茎(中肋)を除く・割ることになっているが、 ここでは茎(中肋)は佃煮にしたり塩蔵したりしたいので、 乾燥開始前に除く。 (10)まな板にワカメを広げ、ペティナイフの先を茎(中肋)に沿って走らせるか、 料理鋏を用いて茎(中筋)と葉(葉体)を分離する(図5)。 (乾燥、保存) (11)葉(葉体)の一端を洗濯挟みで挟んで綱に吊るす(図6)。 なお、多数の洗濯挟みが付属している洗濯物干し枠に吊るすと 絡んで不便な場合もあるが、天候急変時や夕方の室内への取り込みに便利。 (12)十分乾燥したことを確認すればポリ袋等に密封して冷蔵庫か 冷凍庫に保存する。 (保存の工夫) (13)しかし、著しく嵩(かさ)張って保管しにくいので、密封前に緩く数日かけて 圧して嵩(かさ)を減らす。 (14)ここでは、ワカメを入れた密封前の袋を、新聞紙を広げた床上に置き、 新聞紙を掛け、その上に清潔なカバーを掛けた座布団を1枚、翌日以後に さらに1枚を追加した。 (15)この時、袋の中で多少割れても、利用上は何の問題も無い。 |
ワカメ、湯抜き塩蔵ワカメ('15年04月01日改訂) |
(c)2015, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan(田園科学室) |
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図1:10%量の塩で下漬けする。 | 図2:手で揉む。 | 図3:絞って重量測定。 |
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図4:25%量の塩をまぶす。 | 図5:重石をして本漬け5日間。 | 図6:サランネットに入れ加圧・脱水 5日間。 |
注意:ワカメ等海藻の採取は地元漁協・漁業者に権利があり、他地域の人や一般の人による採取は禁じられています。 不利益を被ったと訴えられた場合罪に問われます(親告罪)。 最近は店頭で生ワカメを目にすることが普通になったので、買って加工を楽しんで下さい。 |
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湯抜き塩蔵ワカメを作った。 昔、全くの自己流で失敗したことがある。湯抜き(湯で塩抜き)した後、壺に多量の塩とともに漬けこんだが、滲み出た水分をそのままにしておいたので、気持ちの悪い代物(しろもの)になってしまい、泣く泣く廃棄。 その後、「水産加工のしおり」鹿児島県水産試験場(1988)を下敷きにして、上々の結果を得た。密封して冷凍庫に保存したが、ほぼ1年経っても全く問題はなく、美味しく食べている。 以下に示す手順の前半は、前項の「湯抜き(乾燥)ワカメ」と全く同じ(前項の図を参照)。 (ワカメの準備) (1)茎がついたままの生ワカメを準備する。この時、ワカメは全体が褐色。 (2)真水で良く洗う。大きな容器の中で、手指で捌きながら念入りに 水換えまたは流水水洗。 (湯抜き) (3)なるべく大きな鍋に、湯を準備(85〜90℃)。適宜火力を調節する。 (4)湯温が大きく下がらない程度の量のワカメを投入。 (5)トングで振り洗い、ないしシャブシャブの要領で、短時間湯通しする。 (6)上記文献では20〜30秒と記述されているが、それより短くても茎(中肋)と 葉(葉体)が鮮やかな緑に変わったらすぐに引き上げる。 (急冷) (7)大きな容器に流水(水道水)を受け、ここに素早く投入。 (8)冷えことを確認し、大きなザルに溜めて、自然に水を切る。 (茎、即ち中肋を除く) (9)まな板にワカメを広げ、ペティナイフの先を茎(中肋)に沿って走らせるか、 料理鋏を用いて茎(中筋)と葉(葉体)を分離する。 (下漬け) (10)ワカメの重量を測定し、10%量の塩を準備する。 (11)ワカメにこの塩をまんべんなくまぶす。 (12)1晩〜1日置く(図1)。 (揉んで、絞る) (13)ワカメを両手の平で挟む、容器壁へ押しつける、などして揉む(図2)。 (14)水を絞る(図3)。 (本漬け) (15)絞ったワカメの重量を測定し、25%量の塩を準備する。。 (16)ワカメに塩をまんべんなくまぶす(図4)。 (17)漬物容器に入れ、軽く重石をして、5日間置く(図5))。 (加圧、脱水) (18)サランネット(=ミカンの網袋など)に入れる。 (19)漬物容器の底に、滲み出た水が溜まるよう皿等で棚を設ける。 (20)その上にネットを積み重ね、重石をして5日間、水きり(脱水)をする(図6)。 (追い塩、保存) (21)ワカメをネットから取り出し、ほぐす。 (22)先に測定したワカメ重量の5%程度を目安に、追い塩(化粧塩)をまぶす。 (23)使用時の便宜を考えて小分けし、密封または真空パックする。 (24)冷凍庫で保存すると長く保存できる。 |
ワカメ(茎ワカメ)、佃煮('15年04月01日改訂) |
(c)2015, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan(田園科学室) |
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注意:ワカメ等海藻の採取は地元漁協・漁業者に権利があり、他地域の人や一般の人による採取は禁じられています。 不利益を被ったと訴えられた場合罪に問われます(親告罪)。 最近は店頭で生ワカメを目にすることが普通になったので、買って加工を楽しんで下さい。 |
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ワカメの茎、茎ワカメ、あるいは芯と呼ばれるものはワカメの中肋のこと。葉と呼ばれる葉体を縦に2分している。 一般にワカメの乾燥品や塩蔵品として広く出回っているのは葉(葉体)部分。加工の途中で除かれる茎(中肋)部分は佃煮などにして保存し食べることが多い。 田園科学室で佃煮を作る場合、原料にするのはa.生の茎(中肋)(図1上)、b.乾燥または塩蔵ワカメを作る途中湯引き後に除かれる茎(中肋)(図1下)、c.加工業者が作った塩蔵の茎(中肋)(図無し)のどれかである。 ここではaとbの場合について記す。 なお、調味料の割合や歯ごたえに関わる煮つめ具合は個人の好みが大きいので、適宜変更して欲しい。 以下は調理の一例。 (材料) ・ワカメの茎(中肋)、生または湯抜き・・・・950g ( ・酒・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.5 cup *適宜増減 ・みりん・・・・・・・・・・・・・・・・・3/4 cup *好みで増減 ・醤油(濃口)・・・・・・・・・・・・・3/4 cup *好みで増減 ・砂糖・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・75 g *好みで増減 ・顆粒ダシ(本だし)・・・・・・・・・4 g( ←鰹削り節1掴みの代用) (ワカメを切る) (1)茎を、斜めに、刻む刻む。厚さは好みで。 (煮る) (2)鍋底に、焦げ付き防止のため調理の紙(商品名リード)を敷く。 数ヶ所に1〜2pの切れ目を入れておくこと。 (3)調味料を鍋に入れ、点火(強火)。 (4)調味液が温まったら刻んだワカメを入れる。 (5)材料の上に、落としぶたと灰汁とりを兼ねて、調理用の紙(リード)を載せる。 (6)蓋をして煮る。 (7)沸騰が始まる。 (8)以後は適宜撹拌し、中火、弱火と、様子を見ながら火力を調節する。 (煮つめる) (9)ときどき味を見ながら、上記調味料の各々を必要に応じて追加する。 (10)追加する砂糖は、煮つめが終わる寸前にする。 (11)煮つめの終盤に水飴または黄金糖1粒を上手に溶かし込むと 色艶が増す。 (保存) (12)冷ました後、ラップを広げ、その上に適量の佃煮を載せる。 佃煮の量は利用時の便宜を考えて決める。 (13)素早く、汁が流れないうちに、四辺を畳んで空気を追い出す。 (14)ポリ袋に入れて密封、または真空パックする。 (15)必要に応じ、蔵庫・冷凍庫に保存する。 |
ワカメ(メカブ)、味付ポン酢和え('15年04月01日改訂) |
(c)2015, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan(田園科学室 |
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図1:生のメカブ。 茎(中肋)基部の葉体が厚くひだ状になった部分。 |
図2:軽く茹でる。鮮緑色に変化した後、 10〜20秒で引き上げる。 |
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図2:流水で急冷する。 | 図3:包丁か料理鋏で中肋を取り除く。 包丁で細かく刻み、カツオ節を加え、 味付ポン酢で和えて、熱々ご飯に載せる。。 |
注意:ワカメ等海藻の採取は地元漁協・漁業者に権利があり、他地域の人や一般の人による採取は禁じられています。 不利益を被ったと訴えられた場合罪に問われます(親告罪)。 最近は店頭で生ワカメやメカブを目にすることが普通になったので、買って加工を楽しんで下さい。 |
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メカブはワカメの茎(中肋)の基部に着く。葉(葉体)が厚くなり、またひだ状に折り重なった形の、ワカメの生殖器官。ここで遊走子が生産され、放出される。 軽く茹でて鮮やかな緑に変わったものを細かく刻んで、ネバネバしたものをカツオ節・味付ポン酢で和えて、熱々のご飯に載せて食べると、正に春の香り春の味。 (材料) ・メカブ・・・・・・・・・・・・・・・(大きさによるが、1個で2〜4人分) ・花がつお・・・・・・・・・・・・適宜 (調味料) ・味付ポン酢・・・・・・・・・・適宜 |