料理実例(詳細09a)
(c)2009-12, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan. (田園科学室)

お魚クラブ釣魚料理料理実例編(目次)>詳細09a


'120113d イサキ、刺身
イサキ、刺身('09年01月21日)
(c)2012, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan
図1:イサキ、37cm。
図2:3枚におろす。 図3:腹の骨・中の骨取り除く。 図4:切り分けて、刺身にする。
(追記:2014年12月26日)

 イサキは、一般には塩焼きが好まれるが、刺身にもする。今回調理したのは37cmまでの良型。

 刺身にする手順と注意点は以下のとおり。

 (1)釣った直後に、ナイフで絞め(シメ)る。
 (2)クーラーボックスの氷に若干の海水を加え、
   その中へ入れて持ち帰ると鮮度保持、血抜きに良い。
 (3)但し、船釣りで大量に釣る場合は海水氷に放り込んで氷絞め(ジメ)にする。

 (4)真水(水道水)で洗う。
 (5)鱗を落とし、3枚に下(お)ろす。

 (6)血が抜けてない場合は、包丁を入れると大量の鮮血が身を染めるので、
   3枚に下(お)ろした直後、流水ですばやく洗う。

 (7)腹の骨を包丁で削ぎ取り、中骨は毛抜きで抜く。
 (8)骨はとても硬いので、残さないように注意する。
 (9)骨を抜き終わったら皮を剥ぐ。

 (10)そのまま刺身にする。
 (11)または、冷蔵庫(4℃〜8℃)内に置き、数時間熟成後刺身にする。この時、
  皿にキッチンペーパーを敷き、そこに身を載せ、ラップをかけて乾燥を防ぐ。

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'120426b イサキ、炙り
イサキ、炙り('12年04月26日)
(c)2012, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan
図1:イサキ、32p、2012年04月
24日、稲妻さんからいただいた。
図2:3枚におろし、骨を抜き、
縦に2本、切れ目を付ける。
図3:ガストーチで手早く炙り、刺身
包丁で切り分けて再度軽く炙る。

 イサキの皮は貴重。剥いで作った刺身より、皮を焼いた刺身、即ち炙り(あぶり)が数段どころか10倍以上美味い。もちろん好みにもよるが。

 皮は元々柔らかい。甘く、味が深い上に香ばしさが加わって絶妙である。30p以上なら、1尾が3〜4人前。

 炙りにする手順と注意点は以下のとおり。

 (1)釣った直後に、必ずナイフで絞め(シメ)る。
 (2)クーラーボックスの氷に若干の海水を加え、
   その中へ入れて持ち帰ると鮮度保持、血抜きに良い。
 (3)但し、船釣りで大量に釣る場合は海水氷に放り込んで氷絞め(ジメ)にする。

 (4)真水(水道水)で洗う。
 (5)鱗を、刺身の場合より念入りに落とし、3枚に下(お)ろす。

 (6)血が抜けてない場合は、包丁を入れると大量の鮮血が身を染めるので、
   3枚に下(お)ろした直後、流水ですばやく洗う。

 (7)腹の骨を包丁で削ぎ取り、中骨は毛抜きで抜く。
 (8)骨はとても硬いので、残さないように注意する。
 (9)骨を抜き終わったら、皮を上にして、縦に2本の切れ目を入れる(図2)。
 (10)こうしておくと炙っても身が反り返らない。

 (10)冷蔵庫のチルドルーム(氷温室)でよく冷やしておく。
 (11)こうすると、炙った時、熱が身深くまで入らない。
 (12)大きめの皿に置き、ガストーチで手早く、焦げない程度に炙る。

 (13)刺身包丁で切切り分け、皮を上にして皿に戻し、再度軽く炙る(図3)。
 (14)固く締まった身が良いというこだわりがあるなら、再度チルドルームで冷やす。
 (14)ワサビ醤油を付けて食べる。

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'090121a イスズミ(キツ、ミナミイスズミ)、味噌漬け
イスズミ(キツ、ミナミイスズミ)、味噌漬('09年01月21日)
(c)2009, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan
図1:キツ、45cm。 図2:頭と内蔵をとり除く。 図3:3枚におろし骨を除く。
図4:適当な大きさに切る。 図5:味噌に漬ける。 図6:1日後に焼く。

 「寒期のキツは美味いですよ」と、徳島の稲妻さん(*HP「鮎の友釣り」主宰)が釣った45cmの良型をいただいて帰った。

 「湯引きして洗いに」と勧められたのですが、帰宅間もなく急用ができ3日間拘束されてしまうことになったのでその調理法を家人に説明しましたが「無理」とのこと。

 そこで急遽味噌漬けに変更。ところがこれが家族に大好評。実際素晴らしい味でした。こんなことなら先に宍喰磯で釣ったキツも持ち帰ればよかったと後悔。

 味噌漬けの手順と注意点は、以下のとおり。

 (1)釣ったキツは、すぐにナイフで絞め(シメ)る。
 (2)鮮度保持と血抜きのために、クーラーボックスの氷に
   若干の海水を加え、そこに浸けて持ち帰る。

 (3)真水(水道水)で洗う。
 (4)鱗を落とし、内蔵を傷つけないよう注意して、頭と内蔵を取り除く。

 (5)3枚におろす。
 (6)腹の骨を削ぎ取り、中骨も取り除く。
 (7)適当な大きさの切身にする。

 (8)好みの味噌に漬け込む。
 (9)初めてなら普段味噌汁に使っている味噌に、
   味醂・砂糖を好みの量加え、酒で少しゆるめる。
 (10)冷蔵庫(4℃-8℃)に置く。

 (11)丸1日(24時間)程度置いてから焼く。
 (12)味噌を洗い落としてはならない。軽く払い落す程度で良い。
 (13)皮は甘くて美味。

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120113b イスズミ(キツ、ミナミイスズミ)、湯引き
イスズミ(キツ、ミナミイスズミ)、湯引き('12年01月13日)
(c)2012, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan. (田園科学室)
図1:キツ、33cm。
図2:3枚におろし、骨を取り除く。 図3:湯引き(熱湯をかける)。 図4:瞬時氷水に入れ、刺身にする。

 イスズミの1種、キツ(ミナミイスズミ)は磯のグレ(メジナ)釣りでは邪魔者扱いされるが、冬には磯臭さが無く、すこぶる美味。湯引きにして良し、味噌漬けにして良し。

 50p以上の大型は、グレ釣りの細糸を引き千切ってしまうので釣り難いが、30p級や40p級ならしばしば取り込める。

湯引きの作り方と注意点は、以下のとおり。

 (1)釣ったらすぐ、ナイフで絞め(シメ)る。
 (2)クーラーボックスの氷に若干の海水を加え、
   これに浸けて持ち帰ると鮮度保持、血抜きの両面で結果が良い。

 (3)鱗を落とす。
 (4)3枚に下(お)ろす。
 (5)腹の骨(肋骨)を包丁で削ぎ取る。
 (6)中骨を、毛抜きを使うか、背身・腹身に切り分けるかして、除く。

 (7)皮が美味。
   それ故、皮を剥いで刺身にせず、湯引きにして皮も食べる。

 (8)皮を上に、身をザルに並べ、熱湯を振りかける。
 (9)今回の魚の場合、湯は約1リットル使った。

 (10)湯引きの直後は、一瞬だけ氷水に入れて急冷する。
 (11)すぐに引き上げて水気を拭き取って、刺身状に切る。

 (12)山葵・醤油で食べる。

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130210a イラ、ポワレ(クリームソース)
イラ、ポワレ(クリームソース)('13年02月10日)
(c)2013, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan. (田園科学室)
図1:イラ、42pまで、2013年1月29日、
牟岐大島(徳島)。
図2:3枚または5枚におろし、
骨を除く。
図3:クリームソースの材料。
エシャロットは玉葱で代用してもよい。
図4:バターでソテーしたトマトと蟹蒲鉾を添え、
クリームソースをたっぷり注ぐ。

 冬のイラは、臭みもなく、味が良い。霜皮、鍋、汁、焼き、揚げ…どんな料理にも合う。この味を知らないで磯の釣り師を名乗るのはどうか・・・とさえ思うほど。

 ポワレ(クリームソース) で食べてみた。

魚:

 (1)釣った直後に、必ずナイフで絞め(シメ)る。
 (2)クーラーボックスの氷に若干の海水を加え、
   その中へ入れて持ち帰ると鮮度保持、血抜きに良い。
 
 (3)真水(水道水)で洗う。
 (4)鱗を落とし、3枚に下(お)ろす。
 (5)腹の骨を包丁で削ぎ取り、中骨は毛抜きで抜く。
 (6)骨はとても硬いので、残さないように注意する。
 (7)適当な大きさに切り分ける。

ポワレ(切身5皿分750g):

 (1)反り返るのを防ぐため、皮目に浅く切れ込みを入れる。
 (2)塩・胡椒(および好みでハーブ)を振り、5分ほど馴染ませる。
 (3)粉(小麦粉や片栗粉)をまぶしてから焼くか、そのまま焼くかは好みで。
 (4)フライパンにサラダ油をやや多めに敷く。
 (5)スライスしたニンニク(1片)を炒める。
 (6)魚は、皮の面から先に焼く。
 (7)半分以上火が通ったら、反して十分に火を通しカラリと焼きあげる。。
 (8)火を止めたら、すぐにバター5〜10gを投入し、風味付けをする。

クリームソース(5皿分):

 玉葱………………100g
 エシャロット………150g
 白ワイン …………550ml*酸化防止剤不使用のもの
 水…………………150ml
  玉葱とエシャロットをフードプロセッサで微塵切りし、ワインと水を加えて煮つめる。
  なお、煮る時異様な臭いがするが、下記を加えると消える。
 生クリーム ………200ml
 コンソメの素………1.5〜2個
 塩・胡椒……………適宜
  上記を加えて1〜2分煮立て、味を調える。なお、ソースはたっぷりかけて食べる。

つけ合わせ:

 必ず加えたいのはトマト。
  1皿に1/2個をバターで炒めたもの(両面、形が崩れない程度)。
 ほかに、カニ蒲鉾や塩茹でした野菜などを好みで置く。

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141226ba イラ、味噌漬け
イラ、味噌漬け('14年12月26日)
(c)2014, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan. (田園科学室)
図1:イラ、40p。2015年12月25日、牟岐大島(徳島)。 図2:鱗をとり、3枚におろし、中骨を抜く。
図3:味噌漬けにする。 図4:1日〜2日後に焼いて食べる。

イラはベラ科の魚。どの料理がこの魚を生かすか?未だつかみかねている。味噌漬けは、まあ一般常識的というか無難な選択かも知れない。

 味噌漬けの手順は以下のとおり。

 (1)釣った直後に、必ずナイフで絞め(シメ)る。
 (2)クーラーボックスの氷に若干の海水を加え、
   その中へ入れて持ち帰ると鮮度保持、血抜きに良い。
 
 (3)真水(水道水)で洗う。
 (4)鱗を落とし、3枚に下(お)ろす。
 (5)腹の骨を包丁で削ぎ取り、中骨は毛抜きで抜く。
 (6)骨はとても硬いので、残さないように注意する。
 (7)適当な大きさに切り分ける。

 (8)好みの味噌に漬け込む。
 (9)初めてなら普段味噌汁に使っている味噌に、
   味醂・砂糖を好みの量加え、酒で少しゆるめる。
 (10)冷蔵庫(4℃-8℃)に置く。

 (11)丸1日(24時間)〜2日程度置いてから焼く。
 (12)味噌を洗い落としてはならない。軽く払い落す程度で良い。

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'090202a ウミタナゴ、南蛮漬け
ウミタナゴ、南蛮漬('09年02月02日)
(c)2009, rivised on Jan. 15, 2012. ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan. (田園科学室)
図1:ウミタナゴ、24p、2009年2月。 図2:南蛮漬け。
図3:鱗と内蔵を取り除き、包丁で切り目を入れる。 図4:2度揚げshて、厚いうちに作った酢液に漬ける。

 ウミタナゴは「小骨の多い魚」とされるものの1つ。しかし味は、世間で言われるほど悪くない。

 特に、冬のウミタナゴは、美味。関東では冬の釣り物としてマイナーながら地位を持っている。

 今回調理したのは24cm、ウミタナゴとしては良型。小骨の多さが気になるのなら南蛮漬が一番のお薦めです。

 南蛮漬けの作り方と注意点は、以下のとおり。

 (1)釣ったらすぐにナイフで絞め(シメ)る。
 (2)鮮度保持と血抜きを兼ねて、クーラーボックスの氷には海水を加えておく。

 (3)真水(水道水)で洗う。
 (4)鱗を落とす。
 (5)内臓と鰓を取り除く
 
 (6)背鰭、尻鰭の際に切れ目を入れる。
 (7)さらに側面に縦一本、横3本前後の切れ目を入れる。
 (8)切れ目は、食べる時の身離れを良くするため、
   また揚げたときの反り返りを防ぐために入れる。

 (9)塩、胡椒を振りかけ、10分ほど馴染ませる。
 (10)片栗粉をまぶして、余分をはたき落す。

 (11)2度揚げをする。
 (13)揚げ終わったら、熱いうちに、予め準備した漬け込み液に漬け込む。

 (14)酢(漬け込み液)は、酢・醤油・砂糖を好みの割合で混ぜ、
    スライスした玉葱や少量の唐辛子加えて作る。

 (15)冷蔵庫(4℃-8℃)に1昼夜(24時間)ほど置いてから食べる。

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'140512a カサゴ(ガシラ)、甘酢あんかけ
カサゴ(ガシラ)、甘酢あんかけ('14年05月12日)
(c)2014, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan
図1:カサゴ(ガシラ)、24.5p。 図2:鱗・内蔵等をとり切れ目を…。 図3:野菜・キノコ等をう準備。
図4:甘酢あんを作る。 図5:油で2度揚げ、十分に揚げる。 図6:野菜を炒めあんと混ぜてかける。

 釣り船に乗れば別だが、波止で釣るカサゴ(ガシラ)としてなら20p以上は大物の部類。唐揚げや煮付けにすればすごく美味しいが、見た目がやや地味。

 その点、甘酢あんかけは、見た目を楽しく演出できる。

 作り方は簡単。以下は「野菜たっぷりの甘酢あんかけ」の手順と注意点。

 材料:
  (魚等)
   ・カサゴ…1尾、なお以下は24.5p1尾に対する量)
   ・塩……適宜
   ・胡椒………適宜
   ・小麦粉(薄力粉)…適宜*魚にまぶす分

  (甘酢あんの材料A(野菜等))

   ・たまねぎ…中1/2個を薄切り。
   ・にんじん…1/5本を千切り。
   ・その他(ピーマン、サヤエンドウ等)…適宜量を千切りほか
   ・キノコ…適宜
   ・炒め油…サラダ油大匙1

  (甘酢あんの材料B)

   ・ケチャップ……35g
   ・酢……………40ml
   ・砂糖…………35g
   ・中華だし………顆粒小匙1/4を50mlのお湯で溶く
   ・醤油……………小匙1

  (甘酢あんの材料C)
   ・水溶き片栗粉…大匙2/3
   ・ごま油…………小匙2/3

 (手順と注意点)

 (1)材料A(野菜等)を上記のように下処理(洗う・切るなどの準備)する。
 (2)材料A(野菜等)をフライパンで炒めたら、火を止めておく。
 (3)小鍋に甘酢あん材料Aを混ぜて弱火で加熱、火をとめておく。

 (4)魚の鱗を剥がし、腹を裂いて内蔵を取り除く。
   *鱗は丁寧に全域をはがす。
   *消化管は可能な限り喉の際までとり除く。
   *釣針が無いことを、必ず確認。
   *鰓は、取り除くのが難しければそのままでもよい。
 (5)魚に切れ目をつける。
   *背鰭の際に沿って、また尻鰭の際に沿って、左右両側ともに。
   *体側に斜めに3本ほど。
   *切れ目は、身をカラリと揚げるため、また反りを防ぐためにつける。

 (6)両面と腹腔に塩・胡椒して、10分間馴染ませる。
 (7)体表面と腹腔の水気をキッチンペーパーを軽く押しあてて除く。
 (8)小麦粉をまぶし、余分を払い落とす。

 (9)魚を180℃で揚げる。
   *2度揚げする。
   *身がカラリと揚がるまで、十分に。

 (10)炒めた材料A(野菜等)をフライパンで再加熱。
 (11)小鍋の材料Bをフライパンに加える。
 (12)十分加熱できたら、材料Cを投入して撹拌、甘酢あんを完成させる。

 (13)揚げた魚を皿に置き、甘酢あんをかけ、熱いうちに食べる。
   *揚げたての魚に、熱々の甘酢あんがかけられるなら最良。

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'090108a カサゴ(ガシラ)、からあげ
カサゴ(ガシラ)、からあげ('09年01月08日)
(c)2009, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan
図1:カサゴ(ガシラ)、21p、2009年1月。
図2:内蔵と鰓を取り除き、身に切れ目を入れる。 図3:カサゴ(ガシラ)の唐揚げ。

 カサゴはメバルとともに、瀬戸内沿岸のは釣り人に愛されている代表的対象魚。煮付けにするほか、カラ揚げにも。身がしまっていて美味。

 なお、カラ揚げには2通りの字が使われている。何も付けずに揚げるのが空揚、粉(片栗粉、コーンスターチ、小麦粉、カラアゲ粉など)をまぶしてから揚げるのが唐揚。しかし、その説の真偽は浅学にして知らない。

 ここでは、小麦粉をまぶしてから揚げるので、一応、唐揚と表す。

 唐揚げの手順と注意点は、以下のとおり。

 (1)釣ったらすぐにナイフで絞め(シメ)る。
 (2)鮮度保持と血抜きを兼ねて、クーラーボックスの氷に若干の海水を加えておく。
 (3)魚体が曲がってしまうと調理に不便な上、無理に伸ばすと身が崩れる。

 (4)魚を真水(水道水)で洗う。
 (5)鱗をとり、内臓と鰓を除く。
 (6)水洗いした後背・腹・尻鰭の際および両側面に切れ目をつけ、
   適宜楊枝で姿を整える。(図2を参照)

 (7)唐揚げの場合、煮付けよりも変形・湾曲が強いので、しっかり姿を整える。

 (8)塩・胡椒を(両面に)振って、数分馴染ませる。

 (9)この後、片栗粉、コーンスターチ、小麦粉(薄力粉)のどれか1つをまぶす。
   市販のカラアゲ粉も便利。選択は好みだが、無難なのは片栗粉。
 (10)余分は、はたき落す。

 (11)揚げたてを塩胡椒で食べる。
 (12)20cmを超す大型の場合は餡かけにするのも一興。

 上手に空揚をするコツは2度揚げをして、その利点を生かすこと

 揚げている途中で素材を一度引き上げて鍋上の片隅に掛けた網棚などに数分置き、そこまでの揚げ操作で沁みた油の「余熱」だけでしばらく素材を加熱、冷めそうになると再び鍋に入れて揚げる…これが2度揚げ。

 外をひどく焦がすことなく、また芯までカリカリ(煎餅状)にしてしまうなどの大失敗がなく、芯に水分や旨味を閉じ込めながら芯まで十分に火を通すことができる。

 芯温度が上がり難い「鶏肉」や「身の深い肉・魚肉」の唐揚げでは必須の技。

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'140205a カサゴ(ガシラ)、味噌汁
カサゴ(ガシラ)、味噌汁('14年02月05日)
(c)2014, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan
図1:鱗をとり、3枚におろし、
身から小骨をとり除く。
図2:アラから、内臓とエラを取り
除き、よく水洗いする。
図3:アラを弱火で、ゆっくり焼く。
焦がさず、一部がキツネ色になる
まで焼く。
図4:出汁をとる。昆布を敷き、
水からアラを加え、少なくとも
20分以上煮る。
図5:ザルで出汁を濾しとる。これ
に野菜を加え、煮えたら
味噌と身を加える。
図6:味噌汁を注ぎ分け、
ネギを散らす。

 小さいカサゴ(ガシラ)しか釣れないことが、しばしばある。多くはその場で放流するが、味噌汁の具にする程度(10尾程度)は持ち帰ることにしている。今回は18p以下を10尾。

 小型のカサゴ(ガシラ)の味噌汁は、以下の3通りで作っている。今回はアラを焼いて出汁をとる方法(c) 。

 a.通常の出汁で作った味噌汁を強火で沸騰させ、鱗・内蔵・エラを取り除いてよく洗った魚を丸ごと投入して煮立てる。野趣豊かで、キャンプの朝には抜群の美味さ。小骨が混じって危険なので原則として野菜は入れない。
 b.鱗・内蔵・エラを取り除いてよく洗った魚を丸ごと湯引き(=熱湯に投入、瞬時沸騰後引き上げ)した後、適量の水を入れた鍋で昆布とともに煮て出汁をとる。野菜は小骨の危険を避けるため、通常はネギのみ。ゆっくり小骨をとりながら食べる時間のある夕食向き。
 c.前夜に下準備して忙しい朝に食べるための方法。魚を3枚におろし、身の小骨を取り除いて冷蔵庫(0〜4℃)に保存。出汁は、鱗・内蔵・エラを取り除いたアラを焼いた後昆布とともに水から十分に煮て、ザルで濾過、冷蔵庫(4〜10℃)にとっておき、翌朝野菜とともに味噌汁にする。

 今回の方法(c)は準備に時間がかかる。しかし、準備をを前夜に行っておけば、朝出勤前の1分1秒を争う慌しい時間帯に、小骨を全く気にせずに食べられる…ここに最大の特色がある。

 手順は以下のとおり。
 (前夜に準備すること)
 (1)鱗をとり、3枚におろし、身から小骨をとり除く(図1)。
 (2)アラから、内臓とエラを取り除き、よく水洗いする(図2)。
 (3)アラを弱火で、ゆっくり焼く。焦がさず、一部がキツネ色になるまで焼く(図3)。
 (4)出汁をとる。昆布を敷き、水からアラを加え、少なくとも20分以上煮る(図4)。

 (5)ザルで出汁を濾しとる。

 (6)出汁に野菜を加え、煮えたら味噌と身(図5)を加える。
 (7)
味噌汁を注ぎ分け、ネギを散らす。
 

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'141226c カワハギ(ハゲ、マルハゲ)、刺身(肝和え)
カワハギ(ハゲ、マルハゲ)、刺身('14年12月26日)
(c)2014, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan

 カワハギが美味なことは良く知られている。鍋の材料として重宝だが、刺身特にその肝和えは絶品。

 なお、鈎を飲み込んでいる心配があるなら、使用時に頭を縦割りにして、念入りに探して取り除くこと。


 (1)釣ったらすぐにナイフで絞め(シメ)る。
   鮮度保持と血抜きのため、クーラーボックスの氷に若干の海水を加え、
   それに浸けて持ち帰る。

 (2)真水(水道水)で洗う。
 (3)口の周囲の皮に包丁で切り傷を付け、そこを起点に皮を剥く。簡単に剥ける。
 (4)脇腹に浅く包丁を入れ、そこから内蔵を取り除く。肝は美味しいので残す。
(記入途中です)工事中

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'120308a カワハギ(ハゲ、マルハゲ)、鍋
カワハギ(ハゲ、マルハゲ)、鍋('12年03月08日)
(c)2012, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan
図1:カワハギ、26pまで。
2012年3月6日、矢が浜(愛媛)。
図2:皮を剥ぐ。肝以外の内蔵を捨てる。
適当な大きさの筒切りに。

 カワハギが美味なことは良く知られている。特に鍋の材料として重宝。

 なお、内蔵をとり除く際、肝は美味しいので残す。また、鈎を飲み込んでいる心配があるなら、使用時に頭を縦割りにして、念入りに探して取り除くこと。


 (1)釣ったらすぐにナイフで絞め(シメ)る。
   鮮度保持と血抜きのため、クーラーボックスの氷に若干の海水を加え、
   それに浸けて持ち帰る。

 (2)真水(水道水)で洗う。
 (3)口の周囲の皮に包丁で切り傷を付け、そこを起点に皮を剥く。簡単に剥ける。
 (4)脇腹に浅く包丁を入れ、そこから内蔵を取り除く。肝は美味しいので残す。
 (5)水で洗う。

 (6)冷凍保存するなら、この段階の魚にラップを密着させ、ポリ袋で密封。
   (優に1ヶ月は保存できる)

 (7)適当な大きさに筒切り(通常2〜3等分)して鍋の具にする。

 (8)鍋に、水を入れ、昆布を適量入れて煮立て、カワハギを入れる。
 (9)野菜、豆腐などを加えて煮る。

 (10)スープとともに器にとり、味ポン酢などを加えて食べる。

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'141102a クロダイ(チヌ)、紙巻寿司
クロダイ(チヌ)、紙巻寿司('14年11月02日)
(c)2014, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan
図1:3枚におろし、骨・皮を除く。 図2:塩締め。 図3:水洗し、水を拭き取る。
(写真撮り忘れ、次の機会に補充)
図4:割り酢に浸ける。 図5:引き上げ、拭かず、昆布締め。 図6:酢飯と併せて、紙(リード)で撒く。

 チヌ(クロダイ)は波止釣りのスター。しかし味の点ではやや苦戦、メバル等の下に置かれることもある。

 とはいうものの、秋のチヌはなかなかの味。若い魚(カイズ、2歳、25p前後)であっても刺身にできる。

 ただ、このサイズでは、身が柔らかく味に深みは無い。そこで、身を締め味を補強するために、塩締め、昆布締めを行って寿司にしてみた。

 握り寿司は子供には難しい。そこで田園科学室ではカップ寿司・朴葉寿司・柿の葉寿司などにしている。ところが生憎、朴葉も柿の葉も、塩漬け冷凍保存していたものが底をついて、無い。

 苦肉の策で、紙(リード)で巻いてみた。趣に欠けるので、飾りの積りで酢橘を添えて恰好を付けたのだが、食べる際、「酢橘の絞り汁を醤油代わりに使って」みたら、上等の味になった。

 手順は以下のとおり。

 (魚をさばく)

 材料:
  ・クロダイ(今回はカイズ、即ち2歳の若魚、25-27pを2尾)(図1)

  (1)釣った直後にナイフで締め、氷に海水を加えたクーラーで持ち帰る。
  (2)鱗を除き、3枚におろし、骨・皮を除く。

 (塩締め)

  (3)魚の身(サク)全体に塩をまぶす(たっぷり)。
  (4)ラップをして冷蔵庫内に、約30分置く。
   *サク全体がやや硬く感じられるようになる(図2)まで。

 (水洗、水の拭き取り)

  (5)流水で、手早く塩を洗い流す。
  (6)キッチンペーパーで水を拭き取る(図3)。

 (割り酢に浸す)

  (7)割り酢を作り、これに20〜30分浸す(図4)。

  割り酢:*以下の割合で適宜の量作る。
   ・酢………80ml
   ・水………200ml
   ・砂糖………大匙1.5

  (8)時間が経ったら、引き上げて自然に水切りする。
   *紙や布で拭かないこと。

 (昆布締め、図)

  (9)昆布(身を挟んで覆う広さ)2枚を軽く水洗いして湿らす。
   *数分以内に軟らかくなり、広がる。
  (10)魚の身(サク)を2枚の間に挟んで、ラップを密着させて包む。
  (11)冷蔵庫内に6〜12時間置く。
    *旨み成分がサクに浸みこむ。

 (酢飯=寿司飯の準備)

  ・炊きたてご飯……1.5合*約4人前 
   *0.5合で1人前以上できる。
   *下記は1.5合当りの寿司酢の量。
  ・酢(米酢)…56ml
  ・砂糖………33g
  ・塩…………7.5g

 (12)上記の配合で寿司酢を作り、50mlだけをご飯に混ぜる。
    *やや多い目に作り、寿司を紙に包む際の手水として使うと良い。


 (魚の薄切り)

 (13)薄く(2〜3mm)削ぎ切りにする。
  *市販の薄切りハムの厚さをイメージして切ると良い。

  (紙で包む、図6))

 (14)寿司飯の酢の残りを手水に使い、
   以下の要領で寿司を作る。

  ・紙をまな板上に敷き、
  ・薄切りした魚を置き、
  ・魚の上に寿司飯を重ね、
  ・紙をを折りたたんで極めて優しく包む。

 (熟成)

 (15)包んだら、容器に隙間なく並べる。
 (16)軽い重石をして、6〜12時間(冷涼な季節なら24時間)熟成。
  *冷蔵庫では冷え過ぎて、味を損なう。
  *「涼しい部屋または十分に冷房した部屋」に置き腐敗させないこと。

 (食べ方)

 (17)酢橘を絞り、醤油代わりに絞り汁を付けて食べる。

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'141102b クロダイ(チヌ)、フライ
クロダイ(チヌ)、フライ('14年11月02日)
(c)2014, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan
図1:クロダイ(カイズ、25-27p)。 図2:3枚におろし、骨・皮を除く。 図3:フライにする。

 クロダイ(チヌ)をフライにしようなどとは考えたことがなかったが、ものは試しとやってみたら、これがなかなかの味。

 淡白ではある。しかし、なかなか品のある淡白。ここでは塩をクレージソルトにしたが、好みのハーブを選んで使えばさらに良くなる。

手順は以下のとおり(分量は省略)

 (魚をさばく)

 材料:
  ・クロダイ(今回はカイズ、即ち2歳の若魚、25-27pを2尾)(図1)

  (1)釣った直後にナイフで締め、氷に海水を加えたクーラーで持ち帰る。
  (2)鱗を除き、3枚におろし、骨・皮を除く。

 (下味を付ける)

  (3)塩(クレージーソルト)を振る
  *さらに胡椒を振るなど適宜行う

 (フライにする)

 (4)小麦粉を付け、余分を払い落す。
 (5)卵をくぐらせる。
 (6)パン粉をまぶす(軽く押し付けながらまぶす)。
 (7)サラダ油等で揚げる。

 (盛り付ける)

 (8)ここでは、竹輪のフライとミニトマトを添えた。

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