650bシソの栽培(詳細)
(c)2011, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan. 田園科学室

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110426a 赤シソ播種・発芽
赤シソ播種・発芽('11年04月26日)
(c)2011, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan. 田園科学室
図1:箱播きの発芽。 図2:直播きの被覆(不織布)。 図3:直播きの発芽。

 赤(ちりめん)シソの播種の適期は、神戸付近では3月中旬か彼岸(春分の日)あたり。

 播き方は、大別して2通りある。1、直播きと 2、箱播きである。場所をハウス内・外に分けるなら計4通りになる。

 どの方法にも共通する重要事項は、播種床の土に石灰を混ぜること、および覆土を厚くしないことの2点。

1、直播き

  通常、直播きは、言葉の通り移殖を前提にしない。元肥を施した本圃の畝(うね)へ長く1または2条に播き、成長に応じて適宜間引きを行いながら育てることを言う。

 しかし、ここでは、狭小な畝を苗床として準備、無施肥のままそこへ播種、成長に応じて適宜間引きまたは仮植で定植用の苗を得る方法を採用。

 苗床は畑の片隅に作れば良い。石灰を適量播き、土を耕し、状況に応じて0.5m〜1m幅の畝を立てる。

 耕す前に撒く石灰の量は、土によって違うが、おおむね1アール(1/10反=1畝(せ)、10×10m=100平方m)当り10〜20s程度。1平方m当り100〜200gになる。標準の畝を作るなら長さ1mが1平方mと思って大過ない。

 完成した畝の表面にごく僅かな量で良いから石灰を振りかける。1平方mに軽く1握り程度。そして如雨露で静かにたっぷり灌水。

 灌水後に播種する。密度は余り低くない方が良い(図1と3参照)。覆土は目の細かい篩(ふるい)で乾いた土を篩って、できるだけ薄く行う(2〜3oの見当)。

 新聞紙(1重)で畝(うね)を覆い、風で飛ばないよう、両端を土、石、トンボ、鉄棒などで抑える。さらに薄い不織布のトンネル資材で覆うなら完璧。

 以後、新聞紙の上から、1日1回如雨露で灌水。約1週間で新聞紙をはがし、以後は乾き具合を見て、必要なら灌水。

2、箱播き

 適当な箱の底面に穴をあける。または、ザル状なし篭状の目を持つ箱に新聞紙(1重)を敷き、真砂(まさ)を1〜2pの厚さに敷く。

 播き床となる土は、真砂・市販園芸用培養土・畑土を等量混合し、これに石灰を加えて作る。量は厚さ5pを目安にして決める。

 石灰の量は、上記1平方m当り100〜200gの2倍を目安に計算する。1平方mの畑の土は、深さ20p×面積1平方m=体積0.20立方m 即ち約200リットル。箱の土が 例えば、縦30p×横60×深さ5〜6p≒体積10リットルなら、石灰の必要量は(100〜200g)×2倍×(10リットル/200リットル)=10〜20g。

 表面を手のひらで軽く圧して均し、直播きの場合同様、表面にごくうすく石灰を撒いた後、如雨露でたっぷり灌水。

 水が引くのを待ってから、播種。密度は図1と3を参考に。覆土は目の細かい篩(ふるい)で乾いた土を篩って、できるだけ薄く行う(2〜3oの見当)。

 最後に新聞紙(1重)で覆い、ハウス内に置くか、直播き同様に不織布でトンネル状に覆う。

 灌水は毎日1回、新聞紙の上から。約1週間後に新聞紙を除き、以後の灌水は乾き具合を見て必要に応じて適宜。

 発芽後、成長に応じて間引く、または仮植を経て定植用の苗に育てる。

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100419a 青・赤シソ実生
青・赤シソ実生('10年04月19日)
(c)2010, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan. 田園科学室
図1:赤シソの実生。 図2:青シソの実生。

 シソの場合、播種して発芽させるのは案外難しい。前年のシソを開花結実させ、種子が落ちるころに刈り取って、空き地に放置しておくと、翌春実生が得られる。

 この方法は、赤、青両方のシソについて可能で、播種するより遥かに成功率が高い。

 本葉の幼い葉2枚が見えたら、直ちに箱等に等間隔で仮植する。3日後に少量の肥料(堆肥、化成、または液肥)を与える。

 本葉が4枚になったら、元肥を施した本圃に定植する。

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080619a 青・赤シソ生育
青・赤シソの生育('08年06月19日)
(c)2008, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan. 田園科学室
生育中のシソ(赤紫蘇)
図1:生育中の赤シソ。

図2:
生育中の青シソ。

赤シソ
  '08年6月19日、もう収穫可能です。最適期まではあと1週間でしょう。

 梅の実が適度に熟れるのが6月20日を過ぎてからなので、丁度良い成長具合です。
青シソ

 既に収穫期に入っています。展開した柔らかい葉を収穫します。これより後、特に盛夏になると葉が硬くなるので、適当な日除け(スダレ、寒冷紗等)を施さないと商品価値がなくなります。

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080623a 赤シソ収穫
赤シソの収穫('08年06月23日)*園児
(c)2008, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan. 田園科学室
収穫 今日の収穫は終了
図2:シソ(赤紫蘇)の収穫。 図2:ほうら、こんなに抜いたよ!

'08年6月23日。近くの保育園児がシソの収穫に来ました。

 老人会の皆さんや保育園の先生の指導で梅干し作りに挑戦しているのです。もう十分よ、と先生が声をかけても抜くのが楽しくてなかなか止まりませんでした。

 梅4kgに必要な量だけ抜いて終了。

 
田園科学室では、減塩で漬けずに、普通の塩の量で漬けて、少量ずつ食べるようにして下さいとお願いしてあります。そのほうが失敗がなく保存性が良いので利口です。

 梅干しは、ときどき、ほんの少量を食べるのが健全です。体に良いからとパクパク食べるような食品ではありません。

 減塩で塩分が半分しかないから2倍食べてもっと健康になろうと言う人は、考え方の根本が間違っています。('08年6月23日)

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