田園科学室
サツマイモの栽培(詳細1)
(c)2004-2009, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, JPN (田園科学室)

農家の仕事作物栽培例サツマイモの栽培(目次)>詳細1 ・詳細2


070315a育苗
サツマイモの育苗('07年03月15-17日)
(c)2007, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan (田園科学室)

到着した種芋
図1:到着した種芋。種芋は、毎年他の地域からから仕入れる分と
自家保存した分の両方でまかなっています。品種は、金時
とベニアズマの2品種。

温床への伏せこみ
図2:種芋の伏せこみ。温床を準備し種芋を植えつけること
を当地では伏せこみとよぶことがあります。言葉の当否は定
かではありませんが、床土の上に種芋を並べ、そのまま埋め
込むか覆土します。田園科学室では、90%埋め込み、充分に
灌水し、その後に土を振りかけてイモを完全に覆っています。

伏せこみ(植付)第2日目の苗床
図3:表面を籾殻で覆います。保温と乾燥防止のために、
約2cmの厚さの籾殻で覆います。直後に充分に灌水し、
トンネルをかけて、3日間ほど地温の上昇を待ちます。
その後は晴天の日に限って昼前に1回灌水します。
充分な湿度を保ちながら、地温の低下が最小限に
なるよう、量・回数・タイミングを考えます。

この頁のトップ


060320a苗伸長
サツマイモ苗の伸長('06年03月20日)
(c)2006, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan (田園科学室)
'06年3月18日植付20日撮影 出芽始まる
図1:第3日。'06年3月18日植付、
3月20日撮影開始。蒸し上げ中。
ハウス内気温は40℃を超えます。
図2:第19日。'06年4月5日、出
芽が始まりました。

展葉の開始 4月10日
図3:第24日。'06年4月10日、展
葉が始まりました。
図4:第24日。'06年4月10日、
図3のように展葉が始まるとともに、
各所で出芽が盛んになりました。
第31日のようす 第44日
図5:第31日。'06年4月17日、
例年より遅れていますが、生え
揃う日も近くなりました。
図6:第44日。ほぼ生え揃いました。。


第48日
図7:第48日。明後日5月6日から
植付を開始する予定です。
この頁のトップ


070504a苗完成
サツマイモ苗の完成('07年05月04日)
(c)2007, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan (田園科学室)

'07年サツマイモ苗の完成
図1:'07年5月4日、サツマイモ苗の完成。この無加温ハウス
の場合は種芋の伏せこみから約50日で苗が完成します。
'06年は第50日目(5月6日)に切り出し初日。
'07年は第49日(5月4日)に切り出し初日。

この頁のトップ


070516a植付風景
サツマイモ苗の植付風景('07年05月16日)
(c)2007, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan (田園科学室)

園児、サツマイモの植付
図1:サツマイモの植付。静かだったイモ畑に、先ず園児が到着、
1時間後には児童が到着、元気な声が飛び交い、あたりが
とても明るい雰囲気になりました。園児と児童と先生方が力を
合わせて、なんと!「1000本」の苗を植えました。
なお、この畑には、今月中に約9千〜1万本が
植付けられる予定です。

園児、サツマイモの植付 児童、サツマイモの植付
図3:園児、サツマイモの植付。苗を立
てないで、寝かせるように斜めにして、土
のお布団を優しくかけました。

図4:児童、サツマイモの植付。少なく
とも3芽が土に埋まるように、苗の首だけ
残して、できるだけたくさんの芽を埋めま
した。


この頁のトップ


060613a中耕
サツマイモの中耕('06年06月06日)
(c)2006, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan (田園科学室)

管理機による中耕
図1:管理機による中耕作業。特殊な鉄車輪をつけ、それで谷と
ウネの側面・肩の土を削り、後方の培土板(押し上げヘラ)で土
を元の位置に押し付けます。当地では、この作業を「ヘリ(縁)を
する」と呼び慣わします。もちろん、昔は鍬などを使っての重労働
でした。なお、上記鉄車輪は最速(第3速)で回転させ、後方の培
土板を引く抵抗のために空転するように仕向けます。そうすると
空転する車輪が土を掘り、砕き、攪拌してくれます。

作業前と作業後のウネのようす
図2:作業前と作業後のウネのようす。機械のあるウネとその右
は作業後、左は作業前です。作業前の谷やウネの側面・肩
には雑草が生えてますが、作業で無くなったことがわかります。
一般に、中耕作業は雑草除去と土の物性(通気性の確保
など)を兼ねています。またイモでこの作業を行う目的の1つは
マルチング作業を容易にすることです。マルチングの黒い
ポリフィルムの端を次々と土で押さえてゆくのですが、晴雨の
繰り返しの中でに硬くなった土がほぐれて作業がはかどります。

この頁のトップ


080611aマルチ
サツマイモのマルチ掛け('08年06月11日)
(c)2008, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan (田園科学室)

マルチ掛け
図1:元気にマルチ掛け。
この日の参加は延べ10人と少なかったですが、
55mのウネを1つ完全に黒マルチ(ポリエチレン)で覆いました。マルチング
とは昔は敷き藁(しきわら)のことでしたが、今はポリフィルムで覆うことで
す。その目的は、(1)地温の上昇を早め・保つこと、(2)草を抑えること、
(3)肥料の流亡を防ぐことです。植付前にマルチングすることもできます
が、田園科学室では鶏糞・油粕・牛糞堆肥などをのガスがこもるのを
避ける目的で、植付け後2週間ほどしてからマルチを掛けています。

真剣に、マルチかけ
図2:真剣に。
田園科学室では、お遊びの作業でなく実際に農家が
行っている作業を体験してもらっています。だから可愛い子供たちで
あっても、決して手抜きは許されません。80点でなく、常に
100点の作業が要求されます。

この頁のトップ


080717a除草
サツマイモの除草('08年07月17日)
(c)2008, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan (田園科学室)

サツマイモの除草
図1:サツマイモの除草。
炎天下のこの作業は過酷です。でも
子供たちは一所懸命。先生とおしゃべりしたり、おじさんに
カヤツリグサを使った遊び方を習ったり、虫を見たり、
「楽しいこともある」ことに気づき始めているようです。

この頁のトップ


050915a蔓返し
サツマイモの蔓返し('05年09月15日)
(c)2005, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan (田園科学室)

サツマイモの蔓返し
図1:サツマイモの蔓返し。品種は金時。畝の頂上に1列に植えられた
サツマイモは、四方に蔓を伸ばし、谷や隣の畝にも拡がります。伸展の範
囲を強制的に制限しないといち早く伸展した株が他を圧して成長を妨げ
ます。また、谷の土に接した部分に出た根が太り、そこに小さな役に立た
ない芋を多数形成してしまい、それらが本来の株もとの芋の成長を損なう
ことになります。このため、7月〜8月上旬までの間に1回、収穫の半月〜
1ヶ月前頃に1回、合計2回の「除草を兼ねた蔓返し」作業を行うのが普通
です。なお、この作業を行うことで、副次的に収穫時の蔓刈り作業が容易
になります。また、この蔓返し作業と収穫時の蔓刈り作業時にはマムシ
に咬まれる危険があるので十分な注意が必要です。

この頁のトップ


041025a収穫
サツマイモの収穫('04年10月25日)
(c)2004, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan (田園科学室)

収穫期のサツマイモ(斜め挿しの効果)
図1:収穫期のサツマイモ(斜め挿しの効果)。「挿し苗」のとき、
浅く斜めに地中へ埋められた各節(5節)から出た根が肥大して
各々イモになったことが良くわかります。

この頁のトップ


061019a収穫風景
サツマイモの収穫風景('06年10月19日)
(c)2006, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan (田園科学室)

園児の芋掘り
図1:園児の芋掘り。先ずは園児から収穫開始。賑やかなこと・賑やかな
こと。今年の芋は大きくて、掘るのに苦労した子が多かったようですが、
みんな最初から最後まで笑顔・笑顔でした。芋の収穫の手順は、次
の通りですが、根元に穴を掘るのではなく、土を両側の谷へ崩しなが
ら掘るのが一番良い方法です。
(1)蔓を刈る (2)蔓を除ける (3)土を両側の谷へ崩す (4)芋を抜く。
園児の列の右側が蔓を除けた畝です。

作業の中心になった児童のいもほり
図2:児童の芋掘り。植え付け、マルチング、除草、蔓返し…栽培の
中心になった児童の芋掘りは、午後に行いました。

この頁のトップ


090312a芋蔓
サツマイモの蔓の焼却('09年03月12日)
(c)2009, ABA, Lab. Sci. Rural Life, Kobe, Japan (田園科学室)


図1:芋蔓の乾燥。
収穫時に刈り取った芋蔓は畝(うね)の
約3m毎にウドン玉のように絡ませ・丸めて空きスペース
(=既に掘り終わった場所)へ置きます。機会あるごとに、
このウドン玉を備中鍬かフォークで刺して地面上を転がし
て、乾燥を助けます。


図2:芋蔓の焼却。
おおむね冬まで、遅くともまたは早春に
はカラカラに乾くので、これを焼却します。なお、このときで
きる灰は貴重。土壌改良資材として有用なほか、ジャガイ
モの種イモ切断面の保護、草木染めの媒染剤、紙作りの
木材繊維の軟化、陶器の釉薬などに利用しています。

この頁のトップ