2、計画的に刈る |
台形の断面を持つ畔(あぜ)、例えば図2のような畔の刈り方について、計画的に刈るようすを示しておきます。 |
(1)先ず、上面をどんどん前進しながら刈ります。刈られた草は外側斜面の肩に集まります。
(2)次に圃場内側の小さい斜面を刈り上げます。刈られた草は上面に横たわります。
(3)最後に排水路側の斜面を刈り上げます。刈られた草は排水路側の肩部に集まります。
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3、刈られた草の処理 |
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刈られた草が乾いたころを見計らって、端から火を放てば簡単に処理できます。 |
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しかし、これを頻繁に繰り返すと畔の植物相が、いつまでたっても「荒地植物」の単純な相にとどまってしまいます。すなわち、ヨモギとセイダカアワダチソウが優占種で、土は雨水で簡単に削られてしまいがちな脆弱な畔になります。 |
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畔全面に火を放つのは2−3月の畔焼きの季節に限るのが賢明です。それ以外の時期は、畔の各所に枯れた草を熊手で集めて焼く方法、これが一般的です。 |
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4、刈る頻度 |
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頻繁に(例えば半月に1度)草刈を行えば、清潔感のある綺麗な圃場になります。草も芝などが絨毯のように密に生えて、歩くとフワフワ気持の良いものになります。 |
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しかし、圃場に稲を栽培した場合、稲が乳熟期の期間に畔に相当量の雑草が茂っている方が、カメムシによる吸汁被害(斑点米の発生)が減るといわれています。 |
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刈るのを我慢したほうが良い場合もあるのです。 |
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5、危険 |
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アシナガバチに刺されることがあります。葛、ヨモギ、小灌木などが繁茂している場合は巣がある可能性が大です。筆者は1年に1回以上刺されています。 |
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マムシにもしばしば遭遇します。躊躇せず、草刈機で切断します。小石の飛散による目の負傷を避けるため、眼鏡やゴーグルを着用します。筆者も度々眼鏡に救われています。 |
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ポイ捨てされた飲料容器も危険です。特に空き瓶は危険なので、草刈機で引っかけないよう、細心の注意を払います。 |
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飛散したガラス片で怪我するだけでなく、圃場に入ると芋掘りの子供たちに被害が出る可能性があります。 |
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散歩の犬の糞便も、衛生的には問題です。草刈機で糞便が霧状に舞い上がります。 |
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