マニュアル (曲面設計 フリーの3Dモデリングソフト)

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ウィンドウ各部の名称



1 ツリーパネル (シーンの構造をツリー表示、右クリックメニューで編集)
2 3Dパネル  (モデルの形状を3D表示します、ダブルクリックでカメラの種類を変更)
3 情報パネル  (カメラやライト、マテリアルの情報を確認、編集します)
4 ログ出力ウィンドウ (メニューなどを操作して問題がある場合に理由などが表示されます)
5 パレットメニュー (カメラやライト、曲面の編集をするためのモード切替をします)


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用語

シーン



シーンはこのアプリケーションで使うファイルの単位です。アプリケーション実行中に同時に扱える
シーンは1つだけです。複数のノードや曲面を1つのシーンに保存することができます。
編集中のシーンに別のシーンを追加で読み込んだり、シーンの1部分を
別のシーンに保存することができます。

ノード



ノードはシーンの中でツリー階層に配置されます。ツリー階層はツリーパネルで見ると分かりやすいです。
ノードには曲面を入れることができます。ノードにマテリアルを直接入れることはできません。
他の3Dソフトではノードのことを、オブジェクトとか間接ということもあります。

曲面



曲面設計はポリゴンではなく曲面でモデルを作ります。曲面設計の使う曲面は数学的にいうと
3次ベジェ曲面です。3次ベジェ曲面は曲線の各部での座標や角度、長さを計算で正確に
出すことができるため、車や電気製品などの設計、CADソフトなどに使われることも多いそうです。
1つの曲面の頂点はタテ(H) X ヨコ(V) で表現されます。
タテヨコそれぞれ頂点の個数は必ず nh = 3 * H + 1   nv = 3 * V + 1 になります。
つまり、タテかヨコに1マス増やすとラインが3本ずつ増えます。

ライン



ラインは曲面に入っている線のことです。ラインを編集することで曲面の形状編集を容易にします。
最も小さい1X1の曲面にはラインがタテヨコそれぞれ4本ずつあります。
曲面の両端にあるラインと内側のライン3本毎にメインラインがあります。
メインラインの所では曲面を折り曲げたり千切る(カット)することもできます。
メインラインとメインラインの間のラインがサブラインです。
サブラインは曲面に丸みを出したりする効果があります。
丸みのある曲面ではサブラインは曲面から少し浮いた所にあるのが特徴です。

ポイント



曲面を構成する最小単位の頂点です。微妙なカーブを編集するにはポイント単位で
編集することになります。ポイントの位置関係と曲線の変化のバランスを覚えることが、
自在に曲面を操るコツです。


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曲面メニュー

曲面を作る

ツリーパネルでノードを選択した状態でメニューから「曲面」>「ノードに曲面を作成」を選択
するとダイアログが現れます、いろいろな形状を作ることができますので各種パラメータを
設定しOKを押すと曲面が出来ます。

曲面の種類


平面

キューブ(6面体)

n角柱(3,4,5,6〜100)

円柱

文字

n角トーラス

n角円

トーラス


らせん体

曲線回転体

ループフラグを変更する



曲面はつながっている方向にループフラグが立っていて、つなぎ目がありません。
逆につながっていない方法はループフラグは立っていません。
「曲面」>「曲面のループフラグ」でつなぎ目を作ったりなくしたり出来ます。いきなりつながっていない
方向のループフラグを立てると形状がおかしくなったりしますので、頂点編集してつながった形状に
してからループフラグを立てましょう。

曲面の形状はそのままにポイントの並びを反転する

曲面を合成するときに、合成した曲面がねじれた状態になる場合があります。ポイントの並びを
反転するとねじれが無くなります。「曲面」>「頂点変換」

左右対称のモデルをつくる



左右対称のモデルを作るときに、右半分、または左半分だけモデルを製作し、ツリーを複製します。
複製したツリーを、「曲面」>「反転」>「X方向」とすると左右対称のモデルになります。

曲面にラインを増やす



曲面の形状を複雑にするには、たくさんのラインが必要です。
「曲面」>「曲面にラインを追加」することで、曲面に複数のラインを入れることができます。

ラインを直線にする

  
ラインを選択した状態で「曲面」>「ラインを直線にする」をクリックすると編集して曲ったラインを
真っすぐにすることができます。(均等)の方はポイントがライン上に均等配置されます。


「ラインを直線にする(ポイント均等配置)」

曲面にフタをする

 
円柱の底をライン選択しフタをする。

 
円柱の上面をライン選択しフタをする。

キューブや円柱など一部の曲面は作った時点では、フタがされていません。そんな時に、
「曲面」>「ラインに沿ってフタになる曲面を作成」をすると、選択ラインにフタができます。
選択ラインがループしていないときれいなふたになりません。

ある曲面を点Aから点Bまでの長さ移動する


曲面全体を移動する


ラインを移動する

ある曲面またはラインを移動させたいときに、ある曲面上の点Aから別の曲面上の点Bまでの距離、
移動させたいというときの手順、まず移動の終点をコピーします。次に移動の始点を選択した状態で
「選択点からコピー点の方向に移動」を選択します。ダイアログでOKをクリックすると選択した
曲面全体、または選択したラインが移動します。終点と始点は別の曲面でもかまいませんが、
移動するのは始点を選択した曲面、またはその曲面状のラインになります。

曲面を合成する


2つの曲面を1つに合体します。まず片方の曲面のラインをコピーします。そして、合成したい
もう片方の曲面上のラインを選択してメニューから
「曲面」>「選択ラインをコピーラインまで移動して合成曲面にする」をクリックすると
合成処理が実行されます。
この時、2つのラインは同じ長さのラインを選択します。また、曲面の上下左右の端のライン
を選択します。合成後はコピーした方の曲面がもう片方の曲面のラインを引っ張る形で合成され、
もう片方はそのままの形で残ります。

曲面をつなぐ


2つの曲面をつなぐ曲面を作成します。まず片方の曲面のラインをコピーします。そして、つなぎたい
曲面上のラインを選択してメニューから
「曲面」>「選択ラインとコピーラインをつないだ曲面を作成する」
をクリックすると2曲面をつなぐ曲面が作成されます。
この時、2つのラインは同じ長さのラインを選択します。
※このコマンドはサブラインに対しても実行できますが曲面から浮いている場合もありますので
注意が必要です。

4点指定で曲面作成


メニューから「曲面」>「4点選択し曲面を作成」。パレットを頂点移動モードにして、
点を選択した状態で[set1]〜[set4]ボタンをクリックします。
4頂点の id をセットした状態で作成をクリックすると、曲面が作成されます。4つの頂点は
それぞれ異なる曲面上の点を選択できます。

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ノードメニュー

相対モードと絶対モード

相対モードは選択ノード以下の子ノードや曲面のすべてが同時に移動や回転されます。
絶対モードは選択ノードのみ、移動、回転します

親ノード、子ノード、兄弟ノード


ノードAの子ノードはノードBです
ルートノードの子ノードはノードAとノードCです
ノードAとノードCは兄弟ノードの関係です。
ノードAは曲面Dの親ノード
ノードBは曲面Eの親ノード
ノードCは曲面Fの親ノード

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マテリアルメニュー

マテリアルを作る、編集する、コピーする

マテリアルは曲面の色や艶(つや)、発光などを編集できます。

作る

マテリアルを作るには、ノードを選択し「マテリアル」>「マテリアル作成」をクリックすると
選択ノード以下の全ての曲面にマテリアルが自動作成されます。

編集

[ツリーパネル]で作成されたマテリアルを選択すると[情報パネル]で
マテリアルの情報が表示されるようになります。

[情報パネル]に表示されたカラーバーをマウスでドラッグすれば色を編集することができます。


コピー
コピーしたマテリアルを全体に適応するには、コピーしたいマテリアルを選択した状態で
コピー( Ctrl + C )し、適応したいツリーのノードを選択し
「マテリアル」>「コピーマテリアルを適応」すると選択したツリー以下の全てのマテリアルに
状態がコピーされます。

3-4
編集メニュー

コピー、ペースト

ツリーパネルでノードまたは曲面を選択してコピー(Ctrl + C)すると、選択していたツリー以下の
全てをコピーします。
コピーしたツリーは好きな所にペースト出来ますが、ノードをメッシュにペーストすることは出来ません。
曲面をコピーしても3Dパネル上では同じ座標にあると見分けがつきませんので、正しく複製が
できているかどうかはツリーパネルで確認します。

検索と置換


ツリーパネルにあるノードや曲面の名前に対して、検索や置換をかけることができます。
モデルが複雑になってきたときに、目的のノードが見つからない時や、後から名前を変更したい
時に便利です。


検索ダイアログ

アンドゥ、リドゥ

曲面の編集をしたり、ノードの作成、削除などシーンの変化をツールが記憶していて、何段階か
戻すことができます。戻せる回数には限界がありますので、重要なポイントではバックアップを
取るようにしましょう。

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ファイルメニュー

シーンを開く、保存する

シーンを開くをクリックすると、保存されたシーンファイルを開くことができます。
新しくシーンを開くとそれまでに編集していたシーンは消去されますので、その前に保存をしましょう。

エクスポート

CADソフトで広く使われているDXFをエクスポート出来ます。
「ファイル」>「Export」>「DXF出力」


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パレット

カメラを動かす


カメラを動かすことでシーン内をいろんな角度から見ることができます。
カメラの現在の状態は情報パネルの「カメラ」で確認できます。


[情報パネル]の画角の数値バーの所をドラッグすることでカメラの画角を変更できます。
※「背景色」も変更できます

方位と高さ


ターゲットを見つめる方向を向いた状態でその周りを周る様にカメラを動かします。
左クリックは方位、右クリックは見上げ、見下ろしの傾き

ターゲット


カメラターゲットを動かします。左クリックは東西南北、右クリックは高さ

ズームイン


カメラを前進、後退するように動かします。カメラ位置はそのままで周りを見渡したい場合や
細長いトンネルのようなところを通り抜けるように移動させたいときに使います。
左クリックは方向転換、右クリックは前進後退

ライトを動かす

  
ライトの向きを変更できます。動かし方はカメラの「方位と高さ」と同じです。


3Dパネル上で、適当なところをドラッグするとライトの方向が変わります。
ライト1はスペキュラと兼用になっています。


[情報パネル]でライトを選択すると、ライトの色や明るさ、環境色をマウスドラッグで変更できます。

エディットサークルを使ってモデルを編集

エディットサークル


エディットサークルは曲面やライン、ポイントを移動、回転、拡大、縮小させるのに使います。
真ん中の3色の直線は「平行移動」に使います。3色の円は「回転」、一番外側にある点は「拡大、縮小」します。
「拡大、縮小」は右クリックでドラッグすることで2方向同時に拡大、縮小します。

ノード、曲面

ノードや曲面を動かします



ライン

ラインを移動します



ポイント

ポイントを移動します



エディットサークル位置
エディットサークルの中心位置を変更します

原点中心

親ノード中心

曲面中心

ラインorポイント中心



エディットサークル方向
エディットサークルの向きを変更します

原点軸

親ノード軸

ラインorポイント軸


回転ツール


パレットの回転ボタンをクリックすると、それぞれX、Y、Z軸を中心にモデルを回転させます。
すばやく一定の角度回転させるのに便利です。回転の角度単位はパレットメニュー上の
角度単位の数値を変更します。

ラインを変更する


ラインを選択をマウスクリックではなくパレットでもできます。選択したパレットの各方向にラインを
移動します。
「Ctrl+方向キー」でも移動できます。
上下はヨコのライン、左右はタテのラインを移動。

削除


ラインをカット(削除)


曲面中央のラインを選択し削除すると選択部分でカットできます。カットできるラインは
メインラインだけです。端のラインを削除すると、端から消えていきます。


ノード、曲面の削除

ノードや曲面を選択し、削除すると選択ノード以下がすべて削除されます。


XYZ座標を直接入力する


パレットをクリックすると座標入力ダイアログが表示されます。
ダイアログに数字を入力して決定すると、その時に選択されているポイントや
ラインの座標が指定した値になります。

便利な使い方
Y座標やZ座標は変えたくない場合、X座標の値だけ入力するとX値だけ変更されます。
ポイントだけでなくラインでも同じようになります。

例えば円柱のラインを選択し

Yの値だけ入力しこのようにすることも可能です。


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ツリーパネル

ノードを追加する

ノードを追加するにはメニューの「子ノードを挿入」「ノードを挿入」をクリックします。
ノードはノードの中にしか作ることができません。

名前を編集する(F2)

ノードや曲面などシーン内のツリー階層の中の全ての名前は編集することができます。

シーンの1部分を保存する

「選択ノード以下を保存」は選択ノード以下のツリーを別のシーンファイルとして保存することができます。

シーンを追加読み込み

「シーンを追加読み込み」は選択したノードの所へ、追加で別のシーンを読み込んでくる事が出来ます。

曲面表示モード

曲面の表示の仕方を変更できます。他の曲面が邪魔になって編集したい曲面が見えない場合に表示を
消したりするのに便利です。選択したノード以下の全ての曲面に適応します。
通常、ワイヤーフレーム、非表示を選択できます。


通常


ワイヤーフレーム

曲面の滑らかさ

曲面のポリゴン分割のレベルを変更します。選択したノード以下の全ての曲面に適応します。
非常に細かい、細かい、普通、荒い、とても荒いの5段階に調整できます。
各レベルの1X1曲面あたりのポリゴン数は以下のとおり。

非常に細かい 30 X 30 X 2 = 1800
細かい    16 X 16 X 2 = 512
普通      9 X  9 X 2 = 162
荒い      5 X  5 X 2 = 50
とても荒い   3 X  3 X 2 = 18


非常に細かい


とても荒い


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3Dパネル

カメラのビューモードを切り替える

3Dパネルでダブルクリックをするとポップアップメニューが現れます。
ビューモード切替で各モードが表示されますので、好きなモードを選択して切り替えます。
カメラの操作ができるのはカメラビューです。
外はターゲット移動と拡大縮小が出来ます。
カメラビュー、上面、正面、右面、下面、後面、左面から選択します。


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