公開年 | 題 名 | キャスト・一言 |
− | イギリス時代 | |
1925 | 快楽の園 | 監督デビュー作。バージニア・ヴァリ、マイルス・マンダー出演。コーラス・ガールの困った関係。(90分、サイレント映画) |
1927 | 下宿人 | アイビー・ノヴェロ、マリー・オールト出演。(90分、サイレント映画) 毎週火曜日に金髪美人を殺す謎の殺人鬼で騒然としているロンドンで入居を希望する謎の男がやって来る。 |
1927 | ダウンヒル | アネット・ベンソン、リリアン・ブレイスウェスト出演。(82分、サイレント映画) お金持ちの優等生が”女運”が悪く転落していく家柄が違う2人の若者の行動を描いた。日本未公開。 |
1927 | リング | カール・ブリッソン、リリアン・ホール=デイヴィス出演。(89分、サイレント映画) ヒッチコックの脚本で初映画化。プロのボクサーと結婚した恋人をアマチュア・ボクサーが挑戦し恋人を取り戻す。 |
1928 | ふしだらな女 | イザベル・ジーンズ、フランクリン・ダイアル出演。(60分、サイレント映画) サイレント映画の字幕に頼らない表現がヒッチコック監督の映画技法を堪能出来る。 |
1928 | 農夫 | ジェームズ・トーマス、リリアン・ホール=デイヴィス出演。(97分、サイレント映画) 4人の妻候補に求婚するが拒絶された後、身近にいた家政婦が相応しいと気付く。 |
1928 | シャンパーニュ | ベティ・バルフォア、ゴードン・ハーカー・ジャン・ブラタン出演。(107分、サイレイト映画) 金持ちの娘が家出し親のお金に頼らず自力で生活。教訓的な喜劇。 |
1929 | マンクスマン | カール・ブロッソン、マルコム・キーン出演。(83分、サイレント映画) 幼馴染の3人が不運から激しい三角関係に陥って悲劇的結末に追い詰められていく。 |
1929 | 恐喝 | アニー・オンドラ、セーラー・オールグッド出演。(84分、サイレイト映画) 誤って人を殺してしまった娘と事件を目撃し脅迫をかける男との対決を描いた初のトーキー映画。 |
1930 | ジュノーと孔雀 | セーラ・オールグッド、エドワード・チャップマン出演。(94分、サイレント映画) 酒好きで無職の夫とお尋ね者の息子を養うジュノーが莫大な遺産を相続することに。 |
1930 | 殺人 | ハーバート・マーシャル、ノラ・ベアリング出演。(92分、サイレイト映画) 劇団の女優が同じ劇団の女優に殺される事件の裁判が有罪となったが陪審員が疑問をもつ。 |
1930 | エルストリー・コーリング | ウィル・フィフィー、シシリー・コートニジー、ジャック・ハーバード出演。(83分、モノクロ・一部カラー) 4人の監督がテレビ創成期の娯楽番組とそれを見る家族の様子を描く。 |
1931 | スキン・ゲーム | エドマンド・グウェン、ジル・エズモンド出演。(82分、モノクロ) 土地の争いを巡って最後の手段として嫁の秘密をつかみゆすりをかける。 |
1931 | メアリー | 1930年公開の「殺人」のドイツ語版。ドイツ語を話す俳優と同時に撮影されています。内容は同じ。 |
1932 | 第十七番 | レオン・M・ライオン、アン・グレイ出演。(63分、モノクロ) 廃屋の死体・廃屋に集まる謎の人々・消える死体、次々と襲いいくる謎。 |
1932 | リッチ・アンド・ストレッジ | ヘンリー・ケンドール、ジョーン・バリー出演。(83分、モノクロ) 若夫婦が大金を手にし世界を旅行するが別の相手に恋をしてしまう。 |
1933 | ウィンナー・ワルツ | エドマンド・グウェン、エスモンド・ナイト出演。(77分、モノクロ) 「美しき青きドナウ」を生み出したヨハン・シュトラウス2世の伝記。ラスト4分30秒は圧巻。 |
1934 | 暗殺者の家 | ベーター・ローレ、レスリー・バンクス出演。(75分、モノクロ) 監督として名実ともにサスペンスの第一人者として名声を築いたオリジナル映画。 |
1935 | 三十九夜 | ロバート・ドーナット、マデリーン・キャロル出演。(82分、モノクロ) 愛と死、セックスと殺人、世界の両端をなすものが遊び心いっぱいに提示されるサスペンス映画。 |
1936 | 間諜最後の日 | マデリーン・キャロル、ジョン・ギールグッド出演。(87分、モノクロ) スパイ活動に悩む主人公の心理を加味とつつ描く、異彩な映画。 |
1936 | サボタージュ | シルヴィア・シドニー、オスカー・ホモルカ出演。(76分、モノクロ) 斬新な発想で日常生活の場から生まれる事件をサスペンスとしてした立てた映画。 |
1937 | 第3逃亡者 | ノヴァ・ビルビーム、デリック・ド・マーニー出演。(84分、モノクロ) ジョセフィン・ティーの小説をもとに監督が味付け、無実を証明しようと逃亡を謀る。 |
1938 | バルカン超特急 | マーガレット・ロックウッド、マイケル・レッドグレイブ出演。(97分、モノクロ) 監督のイギリス時代最高傑作。緊迫するヨーロッパ情勢を背景にしたサスペンス・ミステリーの古典的作品。 |
1939 | 巖窟の野獣 | チャールズ・ロートン、モーリン・オハラ出演。(99分、モノクロ) 叔母の経営する宿を訪ねたがそこは難破船を襲う悪党達の巣窟となっていた。 |
− | アメリカ時代 | |
1940 | レベッカ | ローレンス・オリビエ、ジョーン・フォンテーン出演。1940年度アカデミー賞、作品賞・撮影賞。(130分、モノクロ) 制作費100万ドル、巨匠アルフレッド・ヒッチコックが悪女の心理を描いた傑作。 |
1940 | 海外特派員 | ジョエル・マクリー、ラレイン・デイ、ジョージ・サンダース出演。(120分、モノクロ) 世界を揺るがす大事件、核心に迫る海外特派員に待ち受けていた謎を巡るスパイ・アクション映画。 |
1941 | スミス夫妻 | キャロル・ロンバート、ロバート・モンゴメリー出演。(95分、モノクロ) 毎日、喧嘩の絶えない夫婦は州法で定められた正式な夫婦でない事を知り仰天。 |
1941 | 断崖 | ジョーン・フォンテーン、ケイリー・グランド出演。(99分、モノクロ) 夫に対して”疑惑”の念に取り憑かれた妻を描いた傑作心理スリラー作品。 |
1942 | 逃走迷路 | ロバート・カミングス、プリシラ・レイン出演。(108分、モノクロ) 犯人と間違えられた無実の青年が、警察の執拗な追跡を逃れながら真犯人を追うサスペンス映画。 |
1942 | 疑惑の影 | テレサ・ライト、ジョセフ・コットン、マクドナルド・ケリー出演。(108分、モノクロ) 大好きな叔父の内面を知った姪。巧みな心理のあや、何げない日常が非日常たるサスペンス・スリラー世界へと転じて行く傑作。 |
1943 | 救命艇 | タルラー・ハンクヘッド、ウィリアム・ベンディックス出演。(97分、モノクロ) U−ボートと客船が共に撃沈、救命艇と言う密室で繰り広げられる心理サスペンス |
1944 | 闇の逃避行 | |
1944 | マダガスカルの冒険 | |
1945 | 白い恐怖 | イングリッド・バーグマン、グレゴリー・ペック出演。(111分、モノクロ) 精神的な問題に真っ向から取り組んだ、スリルとサスペンスに満ちた映画。バーグマンの絶頂期。 |
1946 | 汚名 | イングリッド・バーグマン、ケーリー・グラント出演。(101分、モノクロ) 社交的で明るい女と心を表に出さない男の恋愛ドラマ。南米のナチス残党の内情を持ちかけるFBI。 |
1947 | パラダイン夫人の恋 | グレゴリー・ペック、アリダ・ヴァリ出演。(115分、モノクロ) 殺人事件の真相を探る弁護士の活躍。ヒッチコックの映画で賛否両論の問題作。面白いと思いますが。 |
1948 | ロープ | ジェームズ・スチュアート、ファーリー・グレンジャー、ジョン・ドール出演。(80分、カラー) 完全犯罪への挑戦。殺人を犯した部屋のみ映し出す、ヒッチコックの得意とする舞台映画サスペンス。 |
1949 | 山羊座のもとに | イングリッド・バーグマン、ジョセフ・コットン出演。(117分、モノクロ) ヒッチコック曰く、失敗作もバーグマンの美しさを堪能。三角関係を題材にした映画。 |
1950 | 舞台恐怖症 | マレーネ・ディートリッヒ、ジェーン・ワイマン出演。(110分、モノクロ) 二人の男に揺れる主人公を描く傑作サスペンス映画。ジェーン・ワイマンはレーガン大統領の最初の妻。 |
1951 | 見知らぬ乗客 | ファーリー・グレンジャー、ロバート・ウォーカー、ルース・ローマン出演。(101分、モノクロ) 交換殺人を題材にした映画。ウォーカーの不気味さが映画を引き立てる。出演のパトリシア・ヒッチコックはヒッチコックの娘。 |
1953 | 私は告白する | モンゴメリー・クリフト、アン・バクスター出演。(95分、モノクロ) 宗教と愛情のはざまで揺れる。サスペンス映画の傑作。この映画からモンゴメリー・クリフトのファンになる。 |
1954 | ダイヤルMを廻せ! | レイ・ミランド、グレイス・ケリー出演。(105分、カラー) サスペンス映画の中でも名作中の名作。密室殺人のお手本とも言える傑作。 |
1954 | 裏窓 | ジェームズ・スチュアート、グレイス・ケリー出演。(112分、カラー) 窓から目撃した殺人事件、車椅子の主人公に魔の手がのびる。 |
1955 | 泥棒成金 | ケーリー・グラント、グレイス・ケリー出演。(106分、カラー) 元宝石泥棒と美しき令嬢の恋の駆け引きをサスペンスに描いた傑作。グレイス・ケリー絶頂期。 |
1955 | ハリーの災難 | ジョン・フォーサイス、シャーリー・マクレーン出演。(99分、カラー) 森に男の死体、自分が殺したと思い入れ替わりに死体を埋めたり掘り返したり、ブラック・コメディ映画。 |
1956 | 知りすぎていた男 | ジェームズ・スチュアート、ドリス・デイ出演。(120分、カラー) 灼熱の異国、要人暗殺に巻き込まれた一家の運命は。名曲「ケ・セラ・セラ」はアカデミー歌曲賞。 |
1956 | 間違えられた男 | ヘンリー・フォンダ、ヴェラ・マイルズ出演。(105分、カラー) 無実の男を襲う、都市生活の悪夢。実話をベースに警察への警告をこめた傑作サスペンス。ヒッチコック円熟期。 |
1958 | めまい | ジェームズ・スチュアート、キム・ノヴァク出演。(130分、カラー) 高所恐怖症の為に刑事を辞めた男に依頼された監視で起こる奇妙な難問。ヒッチコックの傑作。 |
1959 | 北北西に進路を取れ | ケイリー・グランド、エヴァ・マリー・セント出演。(182分、カラー) ある人物と間違われる事から殺人の濡れ衣、逃亡しながら犯人を追っていく。長編傑作サスペンス映画。 |
1960 | サイコ | アンソニー・パーキンス、ジャネット・リー、ヴェラ・マイルス出演。(108分、モノクロ) 精神異常者・完全犯罪。サスペンス・スリラー傑作。言わずと知れたサスペンス映画の教科書。 |
1963 | 鳥 | ロッド・テーラー、ティッピ・ヘドレン、ジェシカ・ダンディ出演。(120分、カラー) 襲来する鳥の群れと一軒家に立てこもった人々の凄まじい攻防戦。鳥の襲う理由なんて論外。 |
1964 | マーニー | ショーン・コネリー、ティッピ・ヘドレン出演。(131分、カラー) 秘書の求人に応募してきた金庫破りの常習犯。ロマンチック・スリラー。 |
1966 | 引き裂かれたカーテン | ポール・ニューマン、ジュリー・アンドリュース出演。(128分、カラー) 冷戦時代のスパイ映画。清純派女優ジュリー・アンドリュースの濃厚なベッドシーンが話題になった。 |
1969 | トパーズ | フレデリック・スタフォード、ジョン・ヴァーノン出演。(126分、カラー) 東西情勢の緊張を背景に描いた政治的なサスペンス映画。 |
1972 | フレンジー | ジョン・フィンチ、アレック・マッコーエン出演。(116分、カラー) ネクタイ絞殺魔による連続殺人が頻発するロンドン。 |
1976 | ファミリー・プロット | カレン・ブラック、ブルース・ダーン出演。(120分、カラー) アルフレッド・ヒッチコック最後の作品。 |