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 大魔神  海外の特撮映画  日本の特撮映画  ゴジラ  

               
                  GAMERA           

                    昭和ガメラ  平成ガメラ

   『大怪獣ガメラ』
1965年 大映東京撮影所が制作1965年11月27日に公開。
監督:湯浅憲明  脚本:高橋二三 特殊撮影:菊池米三郎。
出演:堀越英二、姿美千子、山下洵一郎、霧立はるみ、左ト全、浜村純、北原義郎、北城寿太郎。
大映が東宝の「ゴジラ」に対抗し企画された。ガメラ・シリーズ第1作。
「ゴジラ」が大ヒットした為に二番煎じと期待されていなかったが劇場で予告編が公開されると前売り券の売上が伸び大ヒットとなりました。
北極の地下で冬眠していたガメラが原爆実験の衝撃で蘇る。やがて日本に飛来したガメラは、北海道に上陸し自らのエネルギー源である炎を求めて発電所に向かう。それに対し世界中の科学者がガメラから地球を守るためあるプランを実行する。
  『大怪獣決闘ガメラ対バルゴン』
1966年 大映東京撮影所が制作。1966年4月17日公開。
監督:田中重夫 脚本:高橋二三 特撮監督:湯浅憲明
出演:本郷功次郎、江波杏子、藤岡拓也、早川雄三、藤山浩二。
バルゴンは、ニューギニアの孤島にある魔境「虹の谷」で「千年に一度誕生する」と言い伝えられている、伝説の怪獣。
ガメラを乗せたロケットに隕石が衝突。脱出したガメラは帰巣本能で地球に戻り、活火山に姿を消した。一方、戦時中に日本軍がニューギニアに隠した巨大オパールが 日本に輸入されるが、それはバルゴンの卵だった。やがてふ化したバルゴンはガメラと大阪城で激突する。ガメラ・シリーズ第2弾にして、昭和・平成を通じて子供が一切からまない異色作。
  『大怪獣空中戦ガメラ対ギャオス』
1966年 大映東京撮影所が制作。1966年4月17日公開。
監督:湯浅憲明 脚本:高橋二三 特撮監督:湯浅憲明。
出演:本郷功次郎、上田吉二郎、笠原玲子、北原義郎。
超音波怪獣ギャオスはコウモリをモチーフした飛行怪獣。私はガメラ・シリーズの悪役怪獣ではこのギャオスが一番好きです。
三宅山雄山が噴火。ガメラが飛来して熱エネルギーを吸収し、そのまま姿を消した。そんな折、双子山付近で怪事件が続出。それらはすべて、コウモリの特性を有した肉食大怪獣・ギャオスの仕業だった。超音波メスで攻撃し、空中を自在に飛行するギャオスにさすがのガメラも苦戦を強いられた。ガメラ最大のライバル、ギャオスが登場したシリーズ第3弾にして最高傑作との呼び声が高い作品。
  『ガメラ対宇宙怪獣バイラス』
1968年 大映が制作。1968年3月20日公開。
監督:湯浅憲明 脚本:高橋二三 特撮監督:湯浅憲明。
出演:本郷功次郎、高塚徹、八重垣路子、渥美マリ、八代順子。
バイラスの名前は、「週刊少年マガジン」「週刊ぼくらマガジン」の公募による。ぬいぐるみの手は2本が演技者の足、残り4本は操演によるもの。
ガメラは、バイラス星人が地球侵略用に派遣した宇宙船を見事追撃した。続いて出没した2号機は、ガメラの弱点を探る。やがてそれが子供と分かった2号機は、ボーイスカウトの少年2人を拉致。手出しの出来ぬガメラを頭脳コントロール装置で操り、地球の破壊活動を開始した。前作での、ガメラと少年との交流シーンの好評を受け、完全に子供向けに移行したシリーズ4弾。
  『ガメラ対大悪獣ギロン』
1969年 大映東京撮影所が制作。1969年3月21日公開。
監督:湯浅憲明 脚本:高橋二三 特撮監督:藤井和文。
出演:加島信博、秋山みゆき、笠原玲子、イーデス・ハンソン、甲斐弘子、船越英二、大村崑。
出刃包丁に似た巨大な頭部を持つ四足歩行生物。目はカメレオンの様に360度の視界を持つ。ギャオスの超音波メスを跳ね返す。
前作が大ヒットしたために想定外に製作が決まったシリーズ第5弾。ガメラが初めて他天体で活躍するなどSF・冒険思考が強い。ここで登場するギャオスは羽根を拡げたタイプの物が倉庫にぬいぐるみとして残っていたので銀色に塗り直して使ったそうだ。ガメラ対ギャオスであんなに強かったギャオスをいとも簡単にギロンが倒したシーンは子供の頃ショックでした。
  『ガメラ対大魔獣ジャイガー』
1970年 大映東京撮影所が制作。1970年3月21日公開。
監督:湯浅憲明 脚本:高橋二三 特撮監督:金子友三。
出演:高桑勉、ケリー・パリス、炎三四郎、大村崑。
ウエスター島に眠っていたムー帝国の怪獣と言われる古代怪獣。頭に角が三本あり1本から超高周波光線を出す。ガメラに2度勝利した強敵。
大阪万博に展示すべく、ムー大陸の一部だったウエスター島から巨石像・悪魔の笛が海運された。そして、石像に封じられていた大魔獣ジャイガーが覚醒し、島の火山エネルギーを求めて飛来したガメラを倒すと石像を追って日本に上陸。そこにガメラも駈けつけるが、今度は卵を生みつけられて仮死状態におちいる。1970年、日本の最大のトピックス、大阪万国博覧会とタイアップした第6弾。
  『ガメラ対深海怪獣ジグラ』
1971年 大映東京撮影所が制作。1971年7月17日公開。
監督:湯浅憲明 脚本:高橋二三 特撮監督:藤井和文。
出演:坂上也寸志、グロリア・ゾーナ、八並映子、佐伯勇、アーリン・ゾーナ、坪内ミキ子。
高度な文明を持つ知的水中生物。自星を捨てて密かに地球へ移住しようと企む。大型地震を引き起こし次々と壊滅に追い込む。水圧の影響で巨大化。
世界中で大地震が発生。そんな折、千葉にある鴨川シーワールドで休暇中の科学者とその子供たちが謎の宇宙船に連れ去られるが、駈けつけたガメラにより宇宙船は破損。搭乗していたジグラ星人は水圧の違いで怪獣化し、オレンジ光線でガメラを仮死状態にすると地球の植民地化に乗り出した。実際の水族館・鴨川シーワールドとタイアップした第7弾。本作公開直後に大映が倒産したため、シリーズは一旦ここで終わった。
   『宇宙怪獣ガメラ』
1980年 大映が制作。1980年3月20日公開。
監督:湯浅憲明 脚本:高橋二三 特撮監督:喜多崎晃。
出演:マッハ文朱、小島八重子、小松蓉子、前田晃一、工藤啓子。
大映が倒産し徳間グループ資本下となった大映によって9年ぶりに製作された。昭和ガメラで使っていたぬいぐるみを使用。予算不足なためアゴを開閉させるリモコン装置が無いため常に口は開閉し続ける。シリーズ最後となる。宇宙海賊船ザノン号が地球侵略を開始した。それを知った平和星M88はスーパーガールを地球に派遣。次々に大怪獣を地球に送り込むザノン号に対し、正義の宇宙怪獣ガメラを召喚した。約9年ぶりに制作されたシリーズ8弾にして、昭和ガメラ最終作。旧7作の名場面に新撮シーンを加えた総集編的構成ながら、様々な趣向を凝らしたサービス満点な内容となった。


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                    平成ガメラ

   平成ガメラ
 1995年 『ガメラ 大怪獣空中決戦』
 1996年 『ガメラ2 レギオン襲来』
 1999年 『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』 

 1965年に『大怪獣ガメラ』が放映され1980年『宇宙怪獣ガメラ』まで全8作の昭和ガメラが新たに平成ガメラ3部作として甦りました。この3部作は出演者も引続いでまとまっています。昭和ガメラもよりリアルになりCGと特撮を上手く使い防衛庁の協力もあり自衛隊の兵器も充実しています。平成ガメラは初めて見ました。とても完成度が高いです。レギオンとイリスが似てますね。楽しめました。

日本版のBly-ray BOXは高価なので北米版Blu-ray BOXを購入、音声は日本語、字幕は英語。
『ガメラ 大怪獣空中決戦』 監督:金子修介 脚本:伊藤和典 特撮監督:樋口真嗣 出演:伊原剛志、中山忍、藤谷文子。
『ガメラ2 レギオン襲来』 監督:金子修介 脚本:伊藤和典 特撮監督:樋口真嗣 出演:永島敏行、水野美紀、石橋保、藤谷文子。
『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』  監督:金子修介 脚本:伊藤和典、金子修介 特撮監督:樋口真嗣 出演:中山忍、前田愛、藤谷文子、山崎千里。
     *シリーズで出演している藤谷文子(あやこ)さんはハリウッド俳優スティーヴン・セガールと女優の藤谷美和子さんの娘さんです。


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                   ゴジラ          

昭和ゴジラ
「ゴジラ」
監督:本多猪四郎 脚本:村田武雄、本多猪四郎 特殊技術:円谷英二 出演:宝田明、河内桃子、志村喬、平田昭彦。(モノクロ)
1954年 東宝製作の元祖怪獣映画。ゴジラシリーズ第1作。怪獣映画と言えばやはり「ゴジラ」なのでしょう。2023年には30作目が公開されます。「ゴジラ」の名前は、クジラとゴリラを合わせたとか鳴き声はチェーンソーの音など何かの本を見て記憶しています。私が夢中になったのはガメラでしたが少年時代は再々放送で観ました。今思うと何故だったのか分かりません。怪獣はすべて最後に東京にやってきます。東京は随分と破壊されました。
「ゴジラの逆襲」
監督:小田基義 脚本:村田武雄、日高繁明 特撮監督:有川貞昌 出演:小泉博、千秋実、志村喬、若山セツ子、土屋嘉男。(モノクロ)
1955年 東宝製作のゴジラシリーズ第2作。怪獣同士の対決を決定づけた映画。ゴジラは2代目、新怪獣アンギラス登場。怪獣同士の戦いで終わるのではなく武器によっての結末となっている。この映画のみ予告編がない。前作の監督・音楽・撮影・特撮等が全て代わっていて「ゴジラ」の続編として影が薄い。
「モスラ対ゴジラ」
監督:本多猪四郎 脚本:関沢新一 特撮監督:円谷英二 出演:宝田明、星由里子、ザ・ピーナッツ、小泉博。
1964年 東宝製作のカラー映像。ゴジラシリーズ第4作。初めてモスラとゴジラの闘いを描く、ゴジラは悪役。台風でインファント島からモスラの卵が浮遊し日本に流れ着くと同時にゴジラが出現しモスラに助けを求める。「モスラ」としては1961年(昭和36年)に公開された「モスラ」の続編でもある。「ゴジラ」としては1962年(昭和37年)に公開された「キングコング対ゴジラ」(シリーズ第3作)の続編となる。
 
「三大怪獣 地球最大の決戦」
監督:本多猪四郎 脚本:関沢新一 特殊監督:円谷英二 出演:夏木陽介、星由里子、志村喬、小泉博、若林映子、佐原健二、平田昭彦。
1964年 東宝製作映画。ゴジラシリーズ第5作。「空の大怪獣ラドン」と「モスラ対ゴジラ」の続編。この映画よりゴジラは人間の味方として描かれ今後は怪獣同士の戦いとなる。登場する怪獣は、”ゴジラ””ラドン””モスラ””キングギドラ”の4体と小美女”ザ・ピーナッツ”。金星を廃墟にした”キングギドラ”が地球を金星のようにしようと地球にやって来る。”ゴジラ”と”ラドン”に”モスラ”が”キングギドラ”と闘うよう説得する。この年から怪獣映画の製作が多くなり多彩な怪獣達が登場するようになる。
「怪獣大戦争」
監督:本多猪四郎 脚本:関沢新一 特殊監督:円谷英二 出演:宝田明、ニック・アダムス、水野久美、土屋嘉男、久保明。
1965年 東宝製作映画。ゴジラシリーズ第6作。ゴジラと「空想科学映画」を融合させこれまでのゴジラシリーズの集大成。ゴジラとラドンが地球外で闘う最初で最後の映画。登場する怪獣は、”ゴジラ””ラドン””モスラ””キングギドラ”の4体と小美女”ザ・ピーナッツ”。前作の「三大怪獣 地球最大の決戦」と同様の内容。ゴジラが「シェ〜」をしたりサービス満点です。第1作と比べネタ切れの感じがする。
 
  「怪獣総進撃」
監督:本多猪四郎 脚本:馬渕薫・本多猪四郎 特技監督:有川貞昌 特技監修:円谷英二 出演:久保明、小林夕子岐子、土屋嘉男、愛京子。
1968年 東宝特撮怪獣映画20記念として11体の東宝怪獣を集結させた。ゴジラシリーズ第9作。世界各地の都市に怪獣が襲う。しかし怪獣を操っていたのは宇宙人のキラアク星人との事で物語は進んでいく。この時期、敗戦により失った小笠原諸島復帰したりアポロ8号が月の周回に成功したりでこの映画でもそうした背景の中で作られた感があります。あの強敵キングギドラが怪獣に寄ってたかって簡単にやっつけられます。。
  
「地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン」
監督:福田純 脚本:関沢新一 特撮監督:中野昭慶 出演:石川博、菱見百合子、梅田智子、高島稔、村井邦夫。
1972年 東宝映画。ゴジラシリーズ第12作。「東宝チャンピオンまつり」の一編として製作。これまで少なからず見てきた特撮映画・怪獣映画の中では独特の内容になっている。完全に子供向けヒーローのゴジラとなっている。ウルトラセブンでアンヌ隊員役の菱見百合子が出演している事や怪獣ガイガンのファンには欠かせない。個人的には面白くない。
  「ゴジラ」
監督:橋本幸治 脚本:永原秀一 出演:小林桂樹、田中健、沢口靖子、宅麻伸、石坂浩二、武田鉄也、夏木陽介。
1984年 東宝製作映画。ゴジラシリーズ第16作。昭和ゴジラより9年ぶりに製作され第22作まで続く新たなシリーズとなります。伊豆諸島の大黒島噴火から目覚めたゴジラが東京湾に上陸しあらゆる手段を用意て倒そうとする。怪獣はゴジラ以外はショッキラス(ゴジラに寄生していたフナムシ)のみです。沢口靖子は映画2作目の出演で「日本アカデミー賞 新人俳優賞」を受賞。日本映画特有の笑いを取るつまらない場面がある。この「チャラ劇」が日本映画を駄目にしている。

                   シン・ゴジラ

   「シン・ゴジラ」 (2016)
監督:鹿野秀明・樋口真嗣 脚本:鹿野秀明 出演:長谷川博己、竹野内豊、石原さとみ。
2016年 日本「ゴジラ」から第29作目。東京湾アクアトンネルが崩落する事故が発生し総理官邸で緊急会議するが巨大不明生物の指摘も無視される。しかし、巨大不明生物は鎌倉に上陸し町を破壊しながら東京に再上陸する。国連が核を使う前に何とか自分たちで倒そうとする。脚本もいいし政府の対応もリアルで全体に好感がもてる。最初、なんか変な怪獣が出て来たと思ったらゴジラに進化するあたりは中々のもの、自衛隊の兵器をもっと使って欲しかった。日本人同士なのに英語で会話し字幕が背景色と重なり見えない。演技力のないカヨコ・アン・パタースンが浮いている。不満はこの二点。2023年11月に30作目が予定されているので楽しみです。


                   ゴジラ 『モンスター・ヴァース』版

   「GODZILLA ゴジラ」 (2014)
監督:ギャレス・エドワーズ 原作:「ゴジラ(東宝)」 出演:アーロン・テイラー=ジョンソン、エリザベス・オルセン、渡辺謙。
モンスター・ヴァース1作目。ゴジラ・シリーズで初めてフルCGを使ったので人間は入っていない。強敵は”ムートー”、放射能をエネルギー源とする。オスよりメスの方が大きく卵を腹に持つ、2頭が登場するが暗くて全体像が見えにくい。怪獣の決闘シーンは凄い迫力があり細部まで計算されているにも関わらず登場人物の会話や演技に緊張感がないように思えた。渡辺謙さんの役名は”芹沢猪四郎”初代監督の”本多猪四郎”に由来している。戦闘シーンは暗いのでもう少し動きを観たかった。しかし海からゴジラが出てくるシーンはとても好きな場面です。
   「キングコング:髑髏島の巨神」(2017)
監督:ジョーダン・ヴォート=ロバーツ 出演:トム・ヒドルストン、サミュエル・L・ジャックソン、ブリー・ラーソン。
モンスター・ヴァースの2作目。ベトナム戦争終結直後の世界を背景に髑髏島にモナーク調査員とアメリカ兵が調査に訪れキングコングが姿を表す。2005年のピーター・ジャックソン監督の「キング・コング」は1933年のリメイクである。しかしこちらは物語や登場人物は別物で「モンスター・ヴァース」のシリーズとして成り立っている。エンドロールのあと「コングだけではないよ。」との予告あり。ブリー・ラーソンはこの後「キャプテン・マーベル」に抜擢。
  「ゴジラ キング・オブ・モンスター」(2019)
監督:マイケル・ドハティ 原作:東宝株式会社 出演:カイル・チャンドラー、ヴェラ・ファーガミ、チャン・ツィイー、渡辺謙。
2019年 日米合同製作。アメリカ「ゴジラ」から3作目。登場する怪獣は「ゴジラ」「キングギドラ」「モスラ」「ラドン」の他キングコング、ムートーなどちょい役で映る。オープニングから「モスラ」が誕生。「GODZILLA ゴジラ」よりとてもリアルにバカでかい怪獣の迫力が大満足で見れました。ラッセル博士の家族愛が中心となり物語が展開する。娘役のミリー・ボビー・ブラウンは次回作「ゴジラvsコング」にも引き続き登場し代わりに渡辺謙が今回で殉職する。東宝時代のゴジラと比べCGで随分と進化したゴジラです。怪獣の中でも最強と言われるキングギドラがリアル過ぎる。
「ゴジラvsコング」(2021)
監督:アダム・ウィンガード 原作:東宝「ゴジラ」、エドガー・W・M・C・クーパー「キングコング」 
出演:アレクサンダー・スカルスガルド、レベッカ・ホール、ミリー・ボビー・ブラウン、カイリー・ホットル(少女)、カイル・チャンドラー、小栗旬。
髑髏島でゴジラから守る名目でコングを収容していた。怪獣たちの源であるエネルギーが地底にありコングの帰巣本能を利用しある企業と共に地下空洞世界を探索することになるが、ゴジラはそのエネルギーを察知しコングのもとにやって来る。前回死亡したキングギドラの頭を使いある企業はメカゴジラを誕生させていた。ゴジラとコングの闘いにモスラが仲を介しメカゴジラと1対2の闘いになる。怪獣プロレス映画。このシリーズで久々にゴジラ映画を楽しめました。他の東宝ゴジラシリーズやコング関連も興味がわきました。

 「ゴジラ −1.0」(2023)
監督・脚本:山崎貴
出演:神木隆之介、浜辺美波、山田裕貴、吉岡秀隆、佐々木龍之介
戦後間もなく焦土化した日本にゴジラが現れる。久しぶりに日本映画の底力を見せられた感じで大変面白い。Blu-rayは5/1発売ですが、amazonで予約し4/30に到着したので早速見ました。前半は主人公が特攻隊から生還した経緯が主だが後半にググって面白くなる。モノクロ画像が1作目の「ゴジラ」を蘇らせました。


怪獣
「空の大怪獣 ラドン」
監督:本多猪四郎 脚本:村田武雄、木村武 特技監督:円谷英二 原作:黒沼健 出演:佐原健二、白川由美、平田昭彦、
1956年 東宝製作の怪獣映画。キャッチコピーは「空飛ぶ戦艦か!火口より生まれ地球を蹂躙する紅蓮の怪鳥ラドン!」蹂躙とか紅蓮とか難しい文字。当時の子供が理解できただろうか?。当方はまだ生まれていません。原作者の黒沼健はオカルト・ライターとして日本では草分けの存在。怪獣映画で破戒される建物が「怪獣に壊される建物」として観光地で有名になり町おこしとして一役買った。ゴジラの映画では「ラドン」は「ゴジラ」「モスラ」と共に「キングギドラ」と闘う。






                   大魔神             

   1966年 大映株式会社(現・KADOKAWA)が制作・公開した特撮時代劇3部作。
Blu-ray3枚組、定価\12,600円と高価ですが、安価で買えました。
『大魔神』 84分、特典32分、カラー映像。
『大魔神怒る』 79分、特典34分、カラー映像。
『大魔神逆襲』 88分、特典32分、カラー映像。
この映画は、1966年に3部作を一挙に制作・公開し第4作目の案がありましたが、物語に限界があり断念。この3作だけでも迫力は十分にあり今でも色あせない出来栄えです。ブルーレイとDVDのBOXは値段はあまり変わりません。日本以外の国では「MAJIN」と呼ばれ諸外国でも人気があります。大魔神を演じたのは元プロ野球選手 橋本力で、カメラが回っている時は瞬きをしなかったせいで血走った目が凄い迫力となりました。今では当たり前のブルーバック合成がこの映画から効果に使われています。TV放映で見た記憶があります。懐かしいと言うよりリマスターされとても鮮明な画像を楽しめます。
『大魔神』    監督:安田公義  脚本:吉田哲郎  特撮監督:森田富士郎  出演:高田美和、青山良彦、藤巻潤  大魔神:橋本力
『大魔神怒る』  監督:三隅研治  脚本:吉田哲郎  特撮監督:森田富士郎  出演:本郷功次郎、藤村志保  大魔神:橋本力  
『大魔神逆襲』  監督:森一生   脚本:吉田哲郎  特撮監督:今井ひろし、森田富士郎  出演:二宮秀樹(マグマ大使のガム)、堀井晋次  大魔神:橋本力 



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                   海外の特撮映画

  「アルゴ探検隊の大冒険」
1963年 アメリカ・イギリス映画。ドン・チャフィ監督。レイ・ハリーハウゼンの代表作で多くの怪獣や巨人・怪鳥などが登場し映像を見ているだけでも楽しくなります。ギリシャ神話を題材にしているのでゼウスやヘラが雲の上にいて探検隊を助けたりします。裏切者がいて思うように目的地まで行けません。7体のガイコツ剣士と3人の冒険者が戦う場面は最高の特撮です。今のCGやSFXでは味わえない迫力があります。
 「タイム・マシン 80万年後の世界へ」
1960年 アメリカ映画。H・G・ウェルズ SF小説、ジョージ・パル監督。ロッド・テーラー、イベット・ミミュー出演。この監督作品で他に「月世界征服」「地球最後の日」「宇宙戦争」があります。「宇宙戦争」は2005年にスティーブン・スピルバーグ監督がリメイクしました。タイム・マシンで80万年後の世界に、そこは地上人イーロイが地底人モーロックに支配され意識欲を失くし襲われているのを救う。1900年にロンドンからタイム・マシンで少しずつ未来に向かっていく。前半は少しだるい。
 「禁断の惑星」
1956年 アメリカ映画。西暦2200年、人類は別な星に移住を進めていた時に惑星より怪電波を受信。降り立った星で謎の怪物に出くわす物語。SF映画として”高速宇宙船””地球以外の惑星””ロボット”を初めて登場させた画期的な作品です。フレッド・M・ウィルコックス監督。ウォルター・ビジョン、アン・フランシス出演。紅1点のアン・フランシスが可愛い。このロボットは「ロビー・ザ・ロボット」と言いロバート・キノシタ(二世)が「宇宙家族ロビンソン」のフライデー同様に彼がデザインを担当しました。のちのスターウォーズのR2-D2は直系の子孫ともいえる。 
   「世紀の謎 空飛ぶ円盤地球を襲撃す」
1956年 アメリカ映画。世界各国で円盤が目撃されとてつもない武器で観測所や研究所を攻撃してきます。レイ・ハリーハウゼンの特撮がみどころです。つるんとした宇宙人・シンプルな宇宙船など、飛来してくる円盤の特撮は凝っています。フレッド・F・シアーズ監督。出演のヒュー・マーロウは「終身刑」「頭上の敵機」など、ジョーン・テイラーは、「地球へ2千万マイル」「燃える幌馬車」「騎兵隊突撃」に出演。ロサムド・パイクに似た女優さんです。円盤が地球に飛来する映画は多い中でも基本に乗っ取ったストーリーだと思います。「円盤を見たけどみんな信じてくれない。」「これが証拠だ」なんてとても面白いです。
   「シンドバッド7回目の航海」
1958年 アメリカ映画。シンドバッド三部作の1作目。ネイサン・ジュラン監督。シンドバッド役はカーウィン・マシューズ、パリサ姫役はキャスリン・グラント。邪悪な魔術師によって小さな姿に変えられた姫を元通りにする為に謎の島へ向かう。半獣サイクロプス、双頭の巨鳥ロク、火をふくドラゴンなどがレイ・ハリーハウゼンの手によって生み出される。CGとは違い人間の動きとクリチャーの動きをシンクロさせるにはとてつもない労力です。ジョージ・ルーカス監督やジェームズ・キャメロン監督も幼いころこのレイ・ハリーハウゼンが憧れでした。この時代ならでこその独特の味わいは現代では再現できないです。
   「シンドバッド黄金の航海」
1973年 アメリカ映画。15年ぶりの続編です。ゴードン・ハッセル監督。この映画でレイ・ハリーハウゼンは「ダイナメーション」と呼ばれる技法を生み出しました。俳優の演技をコマ送りで投影しながらそれに合わせて人形を動かすもので従来は俳優と人形の撮影時に熱で色あせし人形の色が変わってしまう問題をなくしました。その後、この撮影技術がハリウッド映画の特撮人気を爆発させました。小さな人間コウモリや半人半馬のケンタウロス、何と言っても6本腕の仏像カリーとの戦いは圧巻。シンドバッドにジョン・フィリップ・ロー、ヒロインにキャロライン・マンロー。特撮映画のヒロインは 007のボンドガールに匹敵する綺麗な女優さんばかりです。 
 「ガリバーの大冒険」
1960年 イギリス映画。 「シンドバッド7回目の航海」のチャールズ・H・シニア監督と特撮レイ・ハリーハウゼンのコンビが映画化した。ガリバー役も同じくカーウィン・マシューズ、ヒロインはエリザベス役のジューン・ソーバーン、グウェンドリン役はジョー・モロー、少女役はシェリ・アルベローニです。この「ガリバーの大冒険」はクリチャーよりも小人の国と巨人の国を漂流していき、とてもリアルで特撮の難しさゆえの楽しさを教えてくれて釘付けになります。
 「恐竜100万年」
1966年 イギリス映画。1940年の「紀元前百万年」のリメイク。特撮はレイ・ハリーハウゼン。まだ言葉を持たない原始時代なので冒頭のナレーション以外は字幕吹替え関係なく全くセリフがありません。サイレント映画風です。ドン・チャフィ監督。主演は「ミクロ決死園」のラクエル・ウェルチ。他に「007 ロシアより愛をこめて」「007 サンダーボール作戦」のボンドガールのマルティーヌ・ベズウィックや「007 オクトパシー」で2代目”M”となったロバート・ブラウンも出演している。題名の如く恐竜と原始人を描いている。
 「タイタンの戦い」
1981年 アメリカ映画。レイ・ハリーハウゼンは制作に携わる。ギリシャ神話に基づいて作成されているが違いがある。2010年にサム・ワーシントン、リーニア・ニーソン出演によってリメイクされました。タイタンに出てくる怪獣はもっとも恐れられているクラーケン。パイレーツ・オブ・カリビアンでも海賊船を沈めるほどのタコになって登場する。もともとクラーケンは中世から近世にかけて西洋の海岸に出現したタコやイカなどの巨大な頭足類のものらしいがここに出てくるのは左の怪獣です。
   「SF月世界探検」
1964年 イギリス映画。ネイザン・ジュラン監督。エドワード・ジャッド、マーサ・ハイヤー出演。1964年に月へ行った宇宙飛行士が月面で星条旗を発見、1964以前に月に行った人がいた事を国連調査団が真相究明に乗り出す。そして謎の老人にたどり着き1889年に月世界旅行をしたと言う話を聞く。H・G・ウェルズ原作、レイ・ハリーハウゼン特撮とチャールズ・H・シニア監督のコンビで映画化された。写真は月世界旅行に使われた宇宙船。
「SF巨大生物の島」
1961年 英米映画。南北戦争時に気球に乗って戦場から脱出した捕虜たちは荒らしで流され見知らぬ島にたどり着く。巨大生物のいる島から脱出なるか。島には伝説の潜水艦ノーチラス号のネモ艦長が住んでいた。ジュール・ヴェルヌ原作「神秘の島」の映画化。サイ・エンドフィールド監督。ジョーン・グリーンウッド、マイケル・クレイグ出演。特技監督はレイ・ハリーハウゼン。原作ではチョロっと出て来たネモ艦長も映画では沈没した海賊船をノーチラス号から空気を送って海賊船を浮き上がらせて島から脱出するという計画を立て活躍する。
「地球へ2千万マイル」
1957年 アメリカ映画。同年アメリカでテレビ放送時の題名「金星怪獣イーマの襲撃」でも知られる。ネイサン・ジュラン監督。ウイリアム・ホッパー、ジョーン・テイラー出演。米国の金星ロケットが生命体を持ち帰った事から生命体が巨大化しローマの街を破壊。人間が金星から持ち帰ったばかりにこの金星竜イーマには何も罪はなく気の毒な物語。「生きる場所(時代)を間違った生命の悲劇」という劇中での役割、「キング・コング」のオマージュ。当時、カラー撮影の予算がなく白黒であったが2007年にレイ・ハリーハウゼンの手によりコンピュータ着色処理を行い公開50周年としてカラー版が発売された。
 「原子怪獣現る」
1953年 アメリカ映画。ユージーン・ルーリー監督。レイ・ハリーハウゼン特殊撮影。ポール・クリスチャン、ポーラ・レイモンド出演。モノクロ特撮怪獣映画。「ゴジラ」「ガメラ」の元になった映画で「キング・コング」と並び古典的SFX映画として有名です。原作ではブロントサウルスをイメージしているが本作ではティラノザウルスがデザインとなっている。レイ・ハリーハウゼンはこの映画で特殊撮影デビューし自ら映画製作を目指すきっかけとなりました。北極圏での核実験が影響で古代怪獣が甦り灯台を襲撃する所は「ガメラ」と似ています。これは正に体長60m・体重500トンの原子怪獣リドザウルスである。
   

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               日本の特撮映画

「世界大戦争」 
監督:松林宗恵 特撮監督:円谷英二 出演:フランキー堺、宝田明、星由里子、乙羽信子、笠智衆。
1961年(昭和36年)10月8日公開。「連邦国」と「同盟国」の二大勢力で勃発した世界戦争を題材にした反戦映画。
単なる特撮映画としてでなく、第三次世界大戦の勃発から、そこに巻き込まれた人々の生き様を情感豊に描く。
当時は、ベルリンの壁やキューバ危機で東西冷戦の危機感が強い時代であった。「私は貝になりたい」のフランキー堺が平凡な市民で熱演している。全体に世界観を強めるために外人俳優の場面での字幕が多い。
   「惑星大戦争」
監督:福田純 特撮監督:中野昭慶 出演:森田健作、浅野ゆう子、沖雅也、服部良、山本亘、宮内洋。
1977年(昭和52年)12月17日公開。邦題は「スター・ウォーズ」になる予定が同名が大ヒットし変更。1978年夏「スター・ウォーズ」の日本公開を控え東宝は2か月の製作期間で公開に間に合わせました。1977年は、アメリカで「未知との遭遇」「スター・ウォーズ」、日本ではアニメ 「宇宙戦艦ヤマト」が公開されSF映画が大ヒット。監督は「ゴジラシリーズ」「若大将シリーズ」等、この映画が最後となりました。宇宙防衛艦”轟天”のドリルが気になっていましたが、ラストを見て納得しました。 
 「緯度0大作戦」
監督:本多猪四郎 特撮監督:円谷英二 出演:ジョセフ・コットン、宝田明、岡田真澄
1969年(昭和44年)7月26日公開。日本とアメリカ合作映画。「海底二万マイル」をアレンジしたような内容。緯度0に基地を持つアルファ号と悪巧みを重ねる黒鮫号の対決は必見です。ハリウッド俳優ジョセフ・コットンが大活躍で日本の俳優と一緒に演技をしても違和感がなく見れました。SF映画での潜水艦としてはとてもカッコイイ。
「宇宙大戦争」
監督:本多猪四郎 特撮監督:円谷英二 出演:池部良、安西郷子、土屋嘉男
1959年 東宝製作のSF特撮映画。前作「地球防衛軍」の姉妹編。当時「宇宙に関する最新の情報」が盛り込まれたSF映画。熱戦放射機が武器として使われライフル銃タイプから月面車や宇宙船にまで搭載されている。ナタール人の地球侵略に対し国連が反撃する物語。ナタール人の基地は月面にあり宇宙探査艇スピップ1号・2号で月に向かい基地を攻撃するが歯がたたない。調査隊員がナタール人に洗脳され1号機を爆破されたり2号機でなんとか地球に戻れたが再度ナタール人の地球全面攻撃に各国の宇宙戦闘機で地球圏外で決戦となる。1959年の特撮とは思えないほどリアルに作らけている。 
「地球防衛軍」
 監督:本多猪四郎 特撮監督:円谷英二 出演:佐藤健二、白川由美、志村喬、河内桃子、土屋嘉男。
1957年 東宝製作の特撮SF映画。次作「宇宙大戦争」の姉妹編。巨大ロボットが登場する日本初の映画。この年はソビエト連邦から世界初の人工衛星スプートニク1号が打ち上げるなど宇宙開発競争が激化した時でもありました。この映画で特技監督の円谷英二は第11回日本映画技術賞(特殊技術賞)を受賞しました。このロボットは「モゲラ」といい怪游ミステリアンが開発した大型ロボット、これが出てきたときは、何か他に無かったのかと言葉が出ませんでした。しかし、日本初の巨大ロボットです。
「透明人間」
監督:小田基義 特撮監督:円谷英二 出演:河津清三郎、三條美紀、高田稔、土屋嘉男。
1954年 東宝製作の特撮SF映画。戦時中の人体実験により自分の体を消された男がピエロのメイクし生活しながら「透明人間」と名乗るギャングと闘う物語。円谷監督の透明人間としての題材は「透明人間現る」に続き特撮技術は優れたものとなっている。出来そうで出来ない撮影、まだCGもない時期にこうした技術を駆使した映画は何作もあるものではない。
「ガス人間第一号」
監督:本多猪四郎 特撮監督:円谷英二 出演:三橋達也、八千草薫、佐多契子、土屋嘉男、左 ト全。
1960年 東宝制作の特撮映画。変身人間シリーズ「美女と液体人間」「伝送人間」「ガス人間第一号」の第3作。。
右手を胸に当てて精神統一するとガス化も実体化もできる。藤千代とガス人間との関係が映画の深みを感じる。
「伝送人間」
監督:福田純 特撮監督:円谷英二 出演:鶴田浩二、白川由美、河津清三郎、土屋嘉男、中丸忠雄。
1960年 東宝制作の特撮映画。変身人間シリーズ第2作。本来は本多猪四郎が監督だったが「日本誕生」と「宇宙大戦争」の製作の為に福田純監督が特撮映画を初めて監督した。日本の特撮映画には欠かせない土屋さん大活躍です。
 「美女と液体人間」
監督:本多猪四郎 特撮監督:円谷英二 出演:白川由美、佐原健二、平田昭彦、佐藤充、土屋嘉男。
1958年 東宝制作の特撮映画。変身人間シリーズの第1作。海上日出男の唯一原作、元俳優であり「七人の侍」「地球防衛軍」に出演する傍ら「液体人間現る」を執筆する。この原稿を制作者の田中友幸に採用され映画化された。変身人間シリーズ中で一番面白いと感じた。部屋の電化製品や東京の街並み等は昭和の貴重な映像とも言え見所が多い。
 「海底軍艦」
監督:本多猪四郎 特撮監督:円谷英二 出演:高島忠夫、藤山陽子、小泉博、上原兼、佐原健二、平田昭彦。
1963年 東宝制作の特撮映画。ムー帝国の地上攻撃が始まり世界は海底軍艦がムー帝国に対抗できると説得する。突っ込みどころは沢山あると思います。しかし昭和38年のSF映画とは思えぬ特撮は迫力があります。この竜は「キングギドラ」にそっくり。





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